商品名称:Rapiacta® (美国),販売名ラピアクタ点滴用バッグ(日本) 帕拉米韦水合物是美国BioCryst公司开发的以流感病毒表面糖蛋白神经氨酸酶为作用靶点的新型环戊烷类抗流感病毒制剂,是世界首个静脉给药制剂,日本盐野义制药株式会社自美国BioCryst公司引进本品,将其作为流感病毒感染症治疗药物在日本国内进行开发。 商品名 帕拉米韦点滴用注射袋 英文名称:Peramivir Hydrate 商品名称:Rapiacta® (美国),販売名ラピアクタ点滴用バッグ(日本) 化学名称: (1S,2S,3R,4R)-3-[(1S)-1-(Acetylamino)-2-ethylbutyl]-4-guanidino-2-hydroxycyclopentanecarboxylic acid trihydrate 分子式:C15H28N4O4・3H2O 分子量:382.45 CAS号:1041434-82-5 化学结构式: 剂 型:原料药、注射液 规 格:200 mg/20ml(美国) 注射液300mg/瓶、150mg/瓶(日本盐野义) 适 应 症:用于治疗A型或B型流感病毒感染 用法用量:通常情况下,成人300mg静脉滴注,每日1次,不少于15分钟。 严重并发症的患者, 600 mg静脉滴注,每日1次,不少于15分钟。症状严重者,连日反复治疗,根据年龄和症状,适当减量。 国外上市情况: 2009年10月23日,FDA根据美国疾病控制和预防中心的要求,其已针对正在研究中的抗病毒药peramivir发布了一项紧急使用授权(EUA),批准该药可静脉注射用于部分已证实或疑似2009 H1N1型流感感染的住院成人和儿童患者,由BioCryst制药公司研制上市。 盐野义于2007年从美国制药商BioCryst Pharmaceutical处购得在日本及台湾生产和销售权,2010年1月,由日本盐野义公司在日本上市。 产品优势: 帕拉米韦( Peramivir ),又名RWJ-270201或BCX-1812,分子量为328 ku,是一个新颖的环戊烷类抗流感病毒药物,是继扎那米韦(Zanamivir)和奥司米韦(Oseltamivir)研发成功并于1999年上市之后的又一新型流感病毒NA抑制剂。该药物于2000年由澳大利亚国立大学药学院Babu教授领导的课题组在实验室研制成功。国外对帕拉米韦抗病毒的体内外试验和临床试验结果显示,该药物能有效抑制各种流感病毒株的复制和传播过程,具有耐受性好、毒性小等优点。
ラピアクタ点滴用バッグ300mg/ラピアクタ点滴用バイアル150mg
商標名
RAPIACTA for Intravenous Drip Infusion
薬価基準収載年月
2010年1月
一般的名称:
ペラミビル水和物(JAN) Peramivir Hydrate
化学名:
(1S,2S,3R,4R)-3-[(1S)-1-(Acetylamino)-2-ethylbutyl]-4-guanidino-2-hydroxycyclopentanecarboxylic acid trihydrate
分子式:
C15H28N4O4・3H2O
分子量:
382.45
化学構造式:
性状:
白色~微黄褐白色の粉末である。 水にやや溶けにくく,メタノール又はエタノール(99.5)に溶けにくく,N,N-ジメチルホルムアミドに極めて溶けにくい。
融点:
242.0~243.5℃(分解)
分配係数:
log P=-1.16(P=0.069)[1-オクタノール/水]
承認条件*
1.
本薬の安全性及び有効性を確認するために,使用実態を踏まえた適切な製造販売後調査を行うこと。
2.
インフルエンザウイルスの本薬に対する耐性化に関する国内外の調査結果・情報については,随時,規制当局に報告すること。
効能又は効果/用法及び用量
効能又は効果
A型又はB型インフルエンザウイルス感染症
効能又は効果に関連する使用上の注意
1. 本剤の投与にあたっては,抗ウイルス薬の投与がA型又はB型インフルエンザウイルス感染症の全ての患者に対しては必須ではないことを踏まえ,患者の状態を十分観察した上で,本剤の投与の必要性を慎重に検討すること。
2. 本剤は点滴用製剤であることを踏まえ,経口剤や吸入剤等の他の抗インフルエンザウイルス薬の使用を十分考慮した上で,本剤の投与の必要性を検討すること。
3. 流行ウイルスの薬剤耐性情報に留意し,本剤投与の適切性を検討すること。
4. 本剤はC型インフルエンザウイルス感染症には効果がない。
5. 本剤は細菌感染症には効果がない。[「重要な基本的注意」の項参照]
用法及び用量*
成人:通常,ペラミビルとして300mgを15分以上かけて単回点滴静注する。
合併症等により重症化するおそれのある患者には,1日1回600mgを15分以上かけて単回点滴静注するが,症状に応じて連日反復投与できる。
なお,年齢,症状に応じて適宜減量する。
小児:通常,ペラミビルとして1日1回10 mg/kgを15分以上かけて単回点滴静注するが,症状に応じて連日反復投与できる。投与量の上限は,1回量として600 mgまでとする。
用法及び用量に関連する使用上の注意*
1. 本剤の投与は,症状発現後,可能な限り速やかに開始することが望ましい。[症状発現から48時間経過後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない。]
2. 反復投与は,体温等の臨床症状から継続が必要と判断した場合に行うこととし,漫然と投与を継続しないこと。なお,3日間以上反復投与した経験は限られている。[「臨床成績」の項参照]
3. 腎機能障害のある患者では,高い血漿中濃度が持続するおそれがあるので,腎機能の低下に応じて,下表を目安に投与量を調節すること。本剤を反復投与する場合も,下表を目安とすること。小児等の腎機能障害者での使用経験はない。[「重要な基本的注意」及び「薬物動態」の項参照]
4. 本剤は点滴静脈内注射にのみ使用すること。
使用上の注意**,*
慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1. ペラミビルに関する注意
腎機能障害のある患者[「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「重要な基本的注意」の項参照]
2. 添加物(塩化ナトリウム,注射用水)に関する注意
(1) 心臓,循環器系機能障害のある患者[ナトリウムの負荷及び循環血液量を増やすことから心臓に負担をかけ,症状が悪化するおそれがある。]
(2) 腎機能障害のある患者[水分,塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく,症状が悪化するおそれがある。]
重要な基本的注意
1. 因果関係は不明であるものの,本剤を含む抗インフルエンザウイルス薬投薬後に異常行動等の精神・神経症状を発現した例が報告されている。小児・未成年者については,異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として,本剤による治療が開始された後は,(1)異常行動の発現のおそれがあること,(2)自宅において療養を行う場合,少なくとも2日間,保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて患者・家族に対し説明を行うこと。なお,インフルエンザ脳症等によっても,同様の症状があらわれるとの報告があるので,上記と同様の説明を行うこと。
2. 本剤は腎排泄型の薬剤であり,腎機能が低下している場合には高い血漿中濃度が持続するおそれがあるので,本剤の投与に際しては,クレアチニンクリアランス値に応じた用量に基づいて,状態を観察しながら慎重に投与すること。[「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照]
3. 細菌感染症がインフルエンザウイルス感染症に合併したり,インフルエンザ様症状と混同されることがある。細菌感染症の場合及び細菌感染症が疑われる場合には,抗菌剤を投与するなど適切な処置を行うこと。[「効能・効果に関連する使用上の注意」の項参照]
副作用
副作用等発現状況の概要
<成人> 承認時における安全性評価対象例968例中,臨床検査値の異常変動を含む副作用は239例(24.7%)に認められた。主なものは,下痢56例(5.8%),好中球減少27例(2.8%),蛋白尿24例(2.5%)であった。
<小児> 承認時における安全性評価対象例117例中,臨床検査値の異常変動を含む副作用は34例(29.1%)に認められた。主なものは,下痢12例(10.3%),好中球減少11例(9.4%),嘔吐6例(5.1%)であった。
重大な副作用
1. ショック(頻度不明):ショック(血圧低下,顔面蒼白,冷汗等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
2. 白血球減少,好中球減少(1~5%未満):白血球減少,好中球減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど,適切な処置を行うこと。
重大な副作用(類薬)の情報
他の抗インフルエンザウイルス薬で以下の重大な副作用が報告されているので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど,適切な処置を行うこと。
1. アナフィラキシー様症状
2. 肺炎
3. 劇症肝炎,肝機能障害,黄疸
4. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
5. 急性腎不全
6. 血小板減少
7. 精神・神経症状(意識障害,異常行動,譫妄,幻覚,妄想,痙攣等)
8. 出血性大腸炎
その他の副作用
皮膚:
0.5~1%未満
発疹
皮膚:
0.5%未満
湿疹,蕁麻疹
消化器:
1%以上
下痢(6.3%),悪心,嘔吐
消化器:
0.5~1%未満
腹痛
消化器:
0.5%未満
食欲不振,腹部不快感,口内炎
肝臓:
1%以上
AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇
肝臓:
0.5~1%未満
LDH上昇,ビリルビン上昇,γ-GTP上昇
肝臓:
0.5%未満
Al-P上昇
腎臓:
1%以上
蛋白尿,尿中β2ミクログロブリン上昇,NAG上昇
腎臓:
0.5~1%未満
BUN上昇
血液:
1%以上
リンパ球増加
血液:
0.5~1%未満
好酸球増加
血液:
0.5%未満
血小板減少
精神神経系:
0.5%未満
めまい,不眠
その他:
1%以上
血中ブドウ糖増加
その他:
0.5~1%未満
尿中血陽性,CK(CPK)上昇,尿糖
その他:
0.5%未満
霧視
その他:
頻度不明
血管痛
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いので,患者の状態を観察しながら投与すること。[「薬物動態」の項参照]
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。ラットで胎盤通過性,ウサギで流産及び早産が報告されている。]
2. 授乳婦に投与する場合には授乳を避けさせること。[ラットで乳汁中に移行することが報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児,新生児に対する安全性は確立していない。[使用経験がない。]
過量投与
本剤の過量投与に関する情報は得られていない。 本剤は血液透析により速やかに血漿中から除去されることが報告されている 1)。
適用上の注意
投与経路:本剤は点滴静脈内注射にのみ使用すること。
薬物動態*
1. 血漿中濃度
(1) 健康成人
健康成人男性各6例に100mg,200mg,400mg,800mg(承認外用量)を単回点滴静注したときの血漿中濃度を図1に,単回/反復点滴静注したときの薬物動態パラメータを表1に示す。Cmax及びAUCは用量比例的に増加し,平均滞留時間(MRT)は約3時間でペラミビルは速やかに消失した。反復投与での体内動態は単回投与時とほとんど変わらず,蓄積性は認められなかった 2)。
(2) 小児患者
小児患者115例(4ヵ月~15歳)に10mg/kg(体重60kg以上は600mg)を単回点滴静注したときの点滴終了後4時間までの血漿中濃度(185ポイント)を図2に示す。また,血漿中濃度が測定できた全297ポイントを用いて母集団薬物動態解析を行い,得られた薬物動態パラメータを表2に示す 3)。
(3) 腎機能障害者
1) 日本人健康成人及びインフルエンザ患者,並びに外国人健康成人,腎機能障害者及び健康高齢者を対象とした臨床試験より得られた332症例,3199ポイントの血漿中濃度について,母集団薬物動態解析を行った。ペラミビルの薬物動態(CL)に対する影響因子として,腎機能障害の程度(Ccr)が薬物動態に与える影響が大きく,Ccrに応じた投与量の調節が必要であると考えられた 4)。 腎機能障害者群における用量調節時(300mg投与相当)の血漿中濃度シミュレーションを図3に示す。また,各腎機能障害者群における用量調節時のCmax及びAUCを表3に示す。
2) 腎機能障害者を含む22例に2mg/kg(承認外用量)を単回点滴静注したときの血漿中濃度を図4に,薬物動態パラメータを表4に示す。腎機能の低下に伴い,ペラミビルの血漿中からの消失が遅延し,AUCが増大することが示された 1)。(外国人によるデータ)
(4) 血液透析患者
血液透析患者6例に2mg/kg(承認外用量)を単回点滴静注したときの血漿中濃度を図5に示す。点滴開始2時間後から4時間かけて血液透析することによって血漿中濃度は約1/4まで低下した 1)。(外国人によるデータ)
(5) 高齢者
健康高齢者(65歳以上)20例,健康非高齢者6例に4mg/kg(承認外用量)を単回点滴静注したときの薬物動態パラメータを表5に示す。高齢者のAUCは非高齢者の約1.3倍であったが,Cmaxは類似していた 5)。(外国人によるデータ)
2. 分布
(1) 健康成人男性各6例に100mg,200mg,400mg,800mg(承認外用量)を単回点滴静注したとき,上気道分泌液(咽頭分泌液及び鼻腔分泌液)中の薬物濃度は投与量の増加に伴い増大した。上気道分泌液中には血漿中に比し,AUCとして3~9%が移行することが確認された。また,400 mg投与時の咽頭分泌液及び鼻腔分泌液中の濃度は最高濃度としてそれぞれ平均930及び1210ng/mLであった 2)。
(2) 限外ろ過法により測定したヒト血清蛋白結合率は,1~100μg/mLの濃度範囲において0.3~1.8%であった 6)。
(3) (参考) ラットに[ 14C]-ペラミビル24mg/kgを単回静脈内投与したとき,すべての組織中放射能濃度は投与5分後に最高濃度を示した。また,作用部位である肺及び気管においても良好な分布が認められ,主排泄臓器である腎臓ではより高い分布が認められた。すべての組織中放射能濃度は,投与48時間後までに定量限界未満となり,組織への蓄積性及び残留性は低いことが示唆された。一方,脳内への移行性は極めて低いことが示された 7)。
3. 代謝・排泄
(1) 健康成人男性6例に400mgを単回点滴静注したときの血漿及び尿中に代謝物は検出されず,未変化体のみが検出された 2)。
(2) 健康成人男性各6例に100mg,200mg,400mg,800mg(承認外用量)を単回点滴静注したときの投与開始後48時間までの尿中排泄率(平均値)は86.3~95.4%,6日間反復投与したときの総投与量に対する尿中排泄率(平均値)は77.2~92.6%であった 2)。
(3) In vitro試験において,ペラミビルは主要なヒト肝チトクロームP450(CYP)酵素であるCYP1A2,2A6,2C9,2C19,2D6,2E1及び3A4に対して阻害作用を示さず,CYP1A2,2A6,2C9,2D6及び3A4に対して誘導作用を示さなかった。また,ペラミビルはP-糖蛋白の基質ではなく,P-糖蛋白による薬物輸送も阻害しないことが示された 8)。
薬物動態の表
表1 薬物動態パラメータ
投与量(mg) |
n |
単回投与 |
単回投与 |
単回投与 |
単回投与 |
単回投与 |
投与量(mg) |
n |
Cmax (ng/mL) |
AUC0-∞ (ng・hr/mL) |
CL※1 (L/hr) |
MRT (hr) |
Vss※2 (L) |
100 |
6 |
11200±2900 |
17513±2001 |
5.77±0.61 |
2.64±0.33 |
15.16±2.14 |
200 |
6 |
21100±1600 |
33695±3622 |
5.99±0.65 |
2.65±0.27 |
15.77±1.35 |
400 |
6 |
46800±7000 |
63403±8620 |
6.41±0.90 |
2.44±0.28 |
15.53±1.71 |
800 |
6 |
86200±15400 |
133795±19972 |
6.10±0.96 |
2.83±0.49 |
16.96±1.53 |
投与量(mg) |
n |
反復投与(6日目) |
反復投与(6日目) |
反復投与(6日目) |
|
|
投与量(mg) |
n |
Cmax (ng/mL) |
AUC0-τ※3 (ng・hr/mL) |
CL※1 (L/hr) |
|
|
100 |
6 |
10900±2000 |
16436±1540 |
6.13±0.56 |
|
|
200 |
6 |
19800±2300 |
30358±2980 |
6.64±0.69 |
|
|
400 |
6 |
45300±8000 |
65409±9498 |
6.23±0.93 |
|
|
800 |
6 |
85500±13100 |
131385±12871 |
6.14±0.58 |
|
|
※1:全身クリアランス ※2:定常状態分布容積 ※3:定常状態の投与間隔(24時間)でのAUC (測定法:LC/MS/MS)(mean±S.D.)
表2 薬物動態パラメータ※1
|
n |
Cmax(ng/mL) |
AUC0-∞(ng・hr/mL) |
全体 |
115 |
38768(23880-58835) |
56569(37531-82620) |
0~1歳未満 |
4 |
25848(23880-28319) |
47941(43040-53535) |
1~2歳未満 |
8 |
27587(24793-37604) |
44472(41398-52018) |
2~6歳未満 |
19 |
33804(26787-42224) |
46784(37531-61870) |
6~16歳未満 |
84 |
41127(27216-58835) |
60478(41801-82620) |
※1:中央値(最小値-最大値),母集団薬物動態解析ソフトNONMEM (R)に基づく薬物動態パラメータを用いたベイジアン推定値
表3 腎機能障害者群における用量調節時のCmax及びAUC※1
Ccr (mL/min) |
300mg投与相当 |
300mg投与相当 |
300mg投与相当 |
600mg投与相当 |
600mg投与相当 |
600mg投与相当 |
Ccr (mL/min) |
投与量(mg) |
Cmax (ng/mL) |
AUC (ng・hr/mL) |
投与量(mg) |
Cmax (ng/mL) |
AUC (ng・hr/mL) |
10≦Ccr<30 |
50 |
4742 (3192-7467) |
37162 (21433-87284) |
100 |
9415 (6414-14591) |
75745 (42922-173312) |
30≦Ccr<50 |
100 |
9245 (6291-14323) |
33669 (22976-50453) |
200 |
18471 (12564-28283) |
67786 (45769-102417) |
50≦Ccr<80 |
300 |
27044 (18652-40920) |
60233 (41298-87803) |
600 |
54047 (37078-81364) |
119015 (83155-175174) |
80≦Ccr<140 |
300 |
26005 (18133-38645) |
36423 (26114-52916) |
600 |
51814 (36020-76820) |
72307 (51520-104974) |
※1:中央値(90%予測範囲),母集団薬物動態解析ソフトNONMEM (R)に基づく薬物動態パラメータを用いたシミュレーション結果
表4 薬物動態パラメータ
Ccr (mL/min) |
n |
Cmax (ng/mL) |
AUC0-∞ (ng・hr/mL) |
CL (mL/min) |
Ccr<30 |
5 |
13200±2910 |
137000±41100 |
21.1±4.68 |
30≦Ccr<50 |
6 |
13700±3780 |
108000±31200 |
26.8±5.35 |
50≦Ccr≦80 |
5 |
12500±3590 |
33900±7880 |
77.9±21.4 |
Ccr>80 |
6 |
12800±2860 |
26000±3180 |
108±9.90 |
(測定法:LC/MS/MS)(mean±S.D.)
表5 薬物動態パラメータ
|
n |
Cmax(ng/mL) |
AUC0-12hr(ng・hr/mL) |
高齢者 |
20 |
22648±4824 |
61334±8793 |
非高齢者 |
6 |
20490±3908 |
46200±4460 |
(測定法:LC/MS/MS)(mean±S.D.)
臨床成績*
1. 成人を対象とした臨床試験
(1) 国内第II相試験
ペラミビル300mg,600mgを単回点滴静注したときの有効性について,プラセボを対照に二重盲検下で比較した。296例におけるインフルエンザ罹病期間(主要7症状が改善するまでの時間)の中央値を表6に示す。ペラミビルの各用量群はプラセボ群よりインフルエンザ罹病期間を有意に短縮させた 9)。(いずれもp<0.05)
表6 国内第II相試験でのインフルエンザ罹病期間参照
(2) 国際共同第III相試験
ペラミビル300mg,600mgを単回点滴静注したときの有効性について,オセルタミビル(75mg 1日2回,5日間)を対照に検討した。1091例(日本742例,台湾244例,韓国105例)におけるインフルエンザ罹病期間の中央値を表7に示す 10)。
表7 国際共同第III相試験でのインフルエンザ罹病期間参照
(3) 国内第III相試験 (反復投与)
ハイリスク因子(糖尿病,慢性呼吸器疾患を合併,あるいは免疫抑制剤服用中)を有する患者を対象とし,ペラミビル300mg又は600mgを1日1回1~5日間投与した。600mg群(19例)でのインフルエンザ罹病期間の中央値は42.3時間(90%信頼区間:30.0,82.7)であり,ハイリスク因子を有する患者に対する効果が示された。なお,300mg群(18例)では114.4時間(90%信頼区間:40.2,235.3)であった。また,ハイリスク因子を有する患者にペラミビルを反復投与することで,インフルエンザ罹病期間の短縮傾向が認められた。 投与群別投与期間別のインフルエンザ罹病期間の中央値を表8に示す 11)。
表8 投与群別投与期間別のインフルエンザ罹病期間(ハイリスク因子を有する患者)参照
2. 小児等を対象とした国内第III相試験
小児等を対象とし,ペラミビル10mg/kg(体重60kg以上は600mg)を1日1回1~2日間投与した。115例(4ヵ月~15歳)におけるインフルエンザ罹病期間の中央値は27.9時間(95%信頼区間:21.7,31.7)であった。 インフルエンザ罹病期間について,年齢別の中央値を表9に,投与期間別の中央値を表10に示す 3)。
表9 年齢別のインフルエンザ罹病期間(小児等)参照
表10 投与期間別のインフルエンザ罹病期間(小児等)参照
臨床成績の表
表6 国内第II相試験でのインフルエンザ罹病期間
投与群 |
投与群 |
投与経路 |
n |
中央値(hr) |
95%信頼区間 |
ペラミビル |
300mg |
静脈内 |
99 |
59.1 |
50.9,72.4 |
ペラミビル |
600mg |
静脈内 |
97 |
59.9 |
54.4,68.1 |
プラセボ |
プラセボ |
静脈内 |
100 |
81.8 |
68.0,101.5 |
表7 国際共同第III相試験でのインフルエンザ罹病期間
投与群 |
投与群 |
投与経路 |
n |
中央値(hr) |
95%信頼区間 |
ペラミビル |
300mg |
静脈内 |
364 |
78.0 |
68.4,88.6 |
ペラミビル |
600mg |
静脈内 |
362 |
81.0 |
72.7,91.5 |
オセルタミビル75mg |
オセルタミビル75mg |
経口 |
365 |
81.8 |
73.2,91.1 |
表8 投与群別投与期間別のインフルエンザ罹病期間(ハイリスク因子を有する患者)
投与 期間 |
併合 n=37 |
併合 n=37 |
併合 n=37 |
300mg群 n=18 |
300mg群 n=18 |
300mg群 n=18 |
600mg群 n=19 |
600mg群 n=19 |
600mg群 n=19 |
投与 期間 |
n |
中央値(hr) |
90% 信頼区間 |
n |
中央値(hr) |
90% 信頼区間 |
n |
中央値(hr) |
90% 信頼区間 |
1日 |
10 |
92.0 |
14.6,253.3 |
7 |
132.0 |
23.2,inf※1 |
3 |
14.6 |
13.2,68.6 |
2~5日間 |
27※2 |
64.1 |
41.5,111.2 |
11 |
111.2 |
40.2,123.1 |
16 |
42.7 |
30.0,103.3 |
※1:無限大 ※2:2日間23例,3日間2例,4日間1例,5日間1例
表9 年齢別のインフルエンザ罹病期間(小児等)
年齢 |
n |
中央値(hr) |
95%信頼区間 |
0~2歳未満 |
12 |
31.0 |
20.8,50.9 |
2~6歳未満 |
20 |
26.4 |
17.8,68.9 |
6~12歳未満 |
46 |
25.6 |
20.8,31.7 |
12~16歳未満 |
37 |
29.1 |
20.9,36.3 |
表10 投与期間別のインフルエンザ罹病期間(小児等)
投与期間 |
n |
中央値(hr) |
95%信頼区間 |
1日 |
105 |
25.3 |
21.2,30.6 |
2日間 |
10 |
47.8 |
29.4,91.3 |
薬効薬理*
1. インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼに対する阻害作用
ヒトA型及びB型インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼに対して阻害活性を示し,その50%阻害濃度はA型で0.54~11nmol/L,B型で6.8~17nmol/Lであった 12)。
2. インフルエンザウイルス感染マウスに対する治療効果
ヒトA型及びB型インフルエンザウイルス感染マウス致死モデルにおいて,ペラミビルの単回静脈内投与により用量依存的に生存数の増加が認められ,その50%有効量はA型で0.4~1.5mg/kg,B型で0.1~1.0mg/kgであった 12)。
3. 作用機序
ヒトA型及びB型インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼを選択的に阻害する。インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼはシアル酸切断活性を有し,糖鎖末端のシアル酸を切断することで,子孫ウイルスが感染細胞の表面から遊離できるように働く。ペラミビルはノイラミニダーゼを阻害することによって感染細胞の表面から子孫ウイルスが遊離するステップを抑制し,ウイルスが別の細胞へ拡散することを防ぎ,結果的にウイルス増殖抑制作用を示す 12)。
4. 耐性
国内第II相試験及び小児等を対象とした国内第III相試験において,本剤投与前後で,本剤に対する感受性が3倍以上低下した株がA型のみ少数例に認められた 3),9)。なお,国際共同第III相試験では,これらの感受性低下株と同じ亜型で同程度の感受性を示す株に感染した患者で治療効果が確認されている 10)。また,in vitro耐性ウイルス分離試験において,類薬との交叉耐性を示す耐性株の出現が報告されているが,本剤に特有の耐性株は報告されていない 13),14)。
包装
ラピアクタ点滴用バッグ300mg:60mL×1袋,
ラピアクタ点滴用バッグ300mg:60mL×10袋
ラピアクタ点滴用バイアル150mg:15mL×10瓶 |