作成又は改訂年月
** 2007年7月改訂 (第3版)
* 2005年7月改訂
日本標準商品分類番号
87119、87219
日本標準商品分類番号等
再評価結果公表年月(最新)
1999年6月
効能又は効果追加承認年月(最新)
1967年12月
薬効分類名
脳代謝機能改善剤
承認等
販売名
注射用ルシドリール250mg
販売名コード
2190403D5061
承認・許可番号
承認番号
21500AMY00146
商標名
LUCIDRIL
薬価基準収載年月
2003年11月
販売開始年月
2003年12月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
包装箱、ラベルに表示。 使用期限を過ぎた製品は使用しないこと。
規制区分
*処方せん医薬品注1)
注1)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
有効成分
1バイアル中、日局メクロフェノキサート塩酸塩(塩酸メクロフェノキサート)250mg
性状
剤形
バイアル注射剤(用時溶解) バイアル内容物は白色の結晶性の粉末 注射用水で溶解した液は無色澄明※
pH
3.5~4.5※
浸透圧比
約0.5(生理食塩液に対する比)※
識別コード
KW826
※:日本薬局方注射用水で溶解した液(1→40)
一般的名称
メクロフェノキサート塩酸塩
効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
頭部外傷の急性期における意識障害
脳術後の意識障害
メクロフェノキサート塩酸塩(塩酸メクロフェノキサート)として、通常成人1回250mgを1日1~3回、注射用水10mLに溶解して静脈内又は筋肉内に注射する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
血管痛があらわれた場合には、本剤を20%ブドウ糖注射液に溶解して投与することにより軽減できる。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
過度の興奮性のある患者〔副作用として興奮が報告されている。〕
2.
痙れんのある患者〔副作用として痙れんが報告されている。〕
副作用
副作用等発現状況の概要
1,090例中54件(5.0%)に副作用がみられ、主な症状は血管痛(1.3%)、不眠(0.9%)、発疹等(0.6%)等であった。(再評価結果)
その他の副作用
過敏症注2)
(0.1~5%未満)
発疹
精神神経系
(0.1~5%未満)
不眠、焦躁感、興奮
精神神経系
(0.1%未満)
不安、痙れん
肝臓
(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇
循環器
(0.1~5%未満)
血圧変動
その他
(0.1~5%未満)
血管痛、熱感
その他
(0.1%未満)
全身違和感
その他の副作用の注意
注2)このような症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
適用上の注意
1.
筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。
(1)
筋肉内注射はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。なお、特に同一部位への反復注射は行わないこと。また、新生児、低出生体重児、乳児、幼児、小児には特に注意すること。
(2)
神経走行部位を避けるよう注意すること。
(3)
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
2.
溶解後
溶解後はなるべく速やかに使用し、放置したものは投与しないこと。
薬物動態
1.
血中濃度
2.
主な代謝産物及び代謝経路1,2)(参考)
メクロフェノキサートは体内で加水分解され、パラクロルフェノキシ酢酸(活性あり)及びジメチルアミノエタノール(活性あり)になる。(マウス)
3.
排泄経路及び排泄率1)(参考)
排泄経路
主として尿中(マウス)
排泄率
静脈内投与後24時間までに総排泄量の95%がその代謝物であるパラクロルフェノキシ酢酸として尿中排泄される。(マウス)
臨床成績
二重盲検比較試験(対照薬:プラセボ)を含む総計202例についての臨床成績は次のとおりである3)。
対象疾患:頭部外傷の急性期における意識障害
有効率:80%(142/177)
対象疾患:脳術後の意識障害
有効率:64%(16/25)
薬効薬理
1.
中枢神経賦活作用4,5)
無麻酔家兎を用いた実験において、脳幹網様体の単位放電の増加、脳幹網様体刺激による覚醒反応閾値の下降及び知覚求心路・錐体路系の促進が、また、麻酔家兎を用いた実験において脳波の覚醒波への移行が認められている。
2.
脳代謝促進作用6,7)
マウスを用いた実験で14C-グルコースの脳への移行の増加が、また、ウサギ脳切片を用いたin vitro実験で脳内のグルコース代謝の促進が認められている。
3.
脳血流増加作用8)
成人の脳血管障害患者について本剤投与後の局所脳血流の変化を133Xe-クリアランス法で検討した実験において、脳血流量の増加が認められている。
4.
抗低酸素作用6,9)
ラットを用いた実験で、脳の低酸素状態に対する抵抗性を増加させることが脳波上認められており、また、マウスを用いた実験で、低酸素ガス負荷による酸素欠乏及びシアン化カリウムによる組織低酸素状態における抗低酸素作用が認められている。
5.
その他の作用10,11)
ラットの実験的脳浮腫による脳内グリコーゲン量の減少、乳酸量の増加に対する抑制作用や家兎後頭神経の冷却によって生じる病変を抑制する作用が認められている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
メクロフェノキサート塩酸塩(塩酸メクロフェノキサート) (Meclofenoxate Hydrochloride)
化学式
C12H16ClNO3・HCl=294.17
構造式
化学名
2-(Dimethylamino)ethyl (4-chlorophenoxy)acetate monohydrochloride
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末で、わずかに特異なにおいがあり、味は苦い。 水又はエタノール(95)に溶けやすく、無水酢酸にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。 1.0gを水20mLに溶かした液のpHは3.5~4.5である。
融点
139~143℃
包装
1バイアル×10、1バイアル×50
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
三田幸範,ほか:RADIOISOTOPES,16:29,1967
2)
Miyazaki,H.,et al.:Chem.Pharm.Bull.,19:1681,1971
3)
中村紀夫,ほか:治療,63:751,1981
4)
安原基弘,ほか:脳と神経,26:717,1974
5)
藤城保男,ほか:脳と神経,16:353,1964
6)
Nickel,J.,et al.:Arzneim.-Forsch.,13:881,1963
7)
Herrmann,H.D.& Dittmann,J.:Arzneim.-Forsch./Drug Res.,21:984,1971
8)
Herrschaft,H.,et al.:Dtsch.Med.Wochenschr.,99:1707,1974
9)
共和薬品工業株式会社 社内資料
10)
共和薬品工業株式会社 社内資料
11)
川野正七,ほか:臨牀と研究,45:860,1968
文献請求先
共和薬品工業株式会社 薬事・安全管理部
〒532-0011 大阪市淀川区西中島5-13-9
TEL 06-6308-3388
FAX 06-6308-0334
お問い合わせ先 **共和薬品工業株式会社
TEL 0120-041-189
FAX 06-6308-0334
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
*製造販売元
共和薬品工業株式会社
大阪市淀川区西中島5-13-9
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