Uralyt(Sodium citrate tribasic hydrate)ウラリット-U配合散/ウラリット配合錠
作成又は改訂年月
** 2014年3月改訂(第8版)
* 2010年8月改訂
日本標準商品分類番号
873949
日本標準商品分類番号等
- 再審査結果公表年月(最新)
1993年9月(ウラリット-U配合散)
薬効分類名
アルカリ化療法剤-酸性尿・アシドーシス改善-
承認等
- 販売名
ウラリット-U配合散
販売名コード
3949101A1149
承認・許可番号
- 承認番号
22100AMX00517000
- 商標名
Uralyt
薬価基準収載年月
2009年9月
販売開始年月
1988年4月
貯法・使用期限等
- 貯法
気密容器
- 使用期限
外装に表示(3年)
規制区分
- 処方せん医薬品注)
注)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
1g中に下記成分を(乾燥重量として)含有する。 クエン酸カリウム・・・・・・・・・・463mg (日局)クエン酸ナトリウム水和物・・・・・390mg
- 添加物
添加物として、黄色5号、無水クエン酸、レモン油を含有する。
性状
淡橙色の粉末~粒で、芳香があり、清涼な塩味がある。
- 販売名
ウラリット配合錠
販売名コード
3949101F1073
承認・許可番号
- 承認番号
22100AMX00518000
- 商標名
Uralyt
薬価基準収載年月
2009年9月
販売開始年月
1992年6月
貯法・使用期限等
- 貯法
気密容器 (開封後は湿気を避けて保存すること)
- 使用期限
外装に表示(3年)
規制区分
- 処方せん医薬品注)
注)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
1錠中に下記成分を(乾燥重量として)含有する。 クエン酸カリウム・・・・・・・・・・231.5mg (日局)クエン酸ナトリウム水和物・・・・・195.0mg
- *添加物
添加物として、無水クエン酸、結晶セルロース、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、カルナウバロウを含有する。
性状
*白色の割線入りフィルムコーティング錠である。
- *サイズ
直径 10.2mm 厚さ 5.9mm 重量 565mg
- 表
- 裏
- 側面
- 識別コード
NCP U
一般的名称
クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム水和物配合製剤
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
**ヘキサミンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
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効能又は効果
痛風並びに高尿酸血症における酸性尿の改善 アシドーシスの改善
用法及び用量
- ウラリット-U配合散
- 痛風並びに高尿酸血症における酸性尿の改善
通常成人1回1gを1日3回経口投与するが、尿検査でpH6.2から6.8の範囲に入るよう投与量を調整する。
- アシドーシスの改善
原則として成人1日量6gを3~4回に分けて経口投与するが、年齢、体重、血液ガス分析結果などから患者の状況に応じ適宜増減する。
- ウラリット配合錠
- 痛風並びに高尿酸血症における酸性尿の改善
通常成人1回2錠を1日3回経口投与するが、尿検査でpH6.2から6.8の範囲に入るよう投与量を調整する。
- アシドーシスの改善
原則として成人1日量12錠を3~4回に分けて経口投与するが、年齢、体重、血液ガス分析結果などから患者の状況に応じ適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1. **腎機能障害のある患者 [カリウムの排泄低下により、高カリウム血症があらわれやすい。](「重要な基本的注意」の項参照)
- 2. 肝疾患・肝機能障害のある患者
[症状を悪化させるおそれがある。] - 3.
尿路感染症の患者 [感染を助長するおそれがある。]
重要な基本的注意
- 1. **本剤の投与に際しては、患者の血清電解質の変化に注意すること。特に、腎機能障害のある患者に投与する場合や、長期間投与する場合には、血中のカリウム値、腎機能等を定期的に検査すること。また、高カリウム血症があらわれた場合には、投与を中止すること。(「副作用」の項参照)
- 2. リン酸カルシウムは、アルカリ側で不溶性となることが知られているので、結石防止のため過度の尿アルカリ化は避けるべきである。
相互作用
併用禁忌
(併用しないこと) - 薬剤名等
- **ヘキサミン(ヘキサミン注)
- 臨床症状・措置方法
ヘキサミンの効果を減弱することがあるので併用は避けること。
- 機序・危険因子
ヘキサミンは酸性尿下で効果を発現するので、尿pHの上昇により効果が減弱することがある。
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併用注意
(併用に注意すること) - 薬剤名等
水酸化アルミニウムゲル - 臨床症状・措置方法
他のクエン酸製剤との併用でアルミニウムの吸収が促進されたとの報告があるので、併用する場合には2時間以上投与間隔を置くこと。
- 機序・危険因子
クエン酸がアルミニウムとキレート化合物を形成し、アルミニウムの吸収を促進させるとの報告がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
- ウラリット-U配合散(承認時・再審査時)及びウラリット配合錠(承認時)の調査症例13,226例中192例(1.45%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が報告された。主な副作用は、下痢・軟便20件、胃不快感15件、悪心10件等の消化器症状0.60%であった。また、臨床検査値異常は、血清カリウム値の上昇28件、ALT(GPT)上昇23件、AST(GOT)上昇18件が主なものであった。1)
重大な副作用
- **高カリウム血症(0.21%)
高カリウム血症があらわれることがある。また、高カリウム血症に伴い、徐脈、全身倦怠感、脱力感等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
- 1. 肝臓注1)
0.1%~1%未満
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇
- 2. 肝臓注1)
0.1%未満
Al-P上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇
- 3. 腎臓
0.1%未満
血中クレアチニン上昇、BUN上昇
- 4. 消化器
0.1%~1%未満
胃不快感、下痢
- 5. **消化器
0.1%未満
食欲不振、嘔気、悪心、嘔吐、胸やけ、口内炎、腹部膨満感、胃痛、舌炎
- 6. 皮膚
0.1%未満
発疹、そう痒感
- 7. 泌尿器
0.1%未満
排尿障害注2)
- 8. その他
0.1%未満
頻脈、残尿感、眠気、貧血、全身倦怠感
注1)観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。
注2)縮小した結石の尿管への嵌頓による。このような場合には外科的処置を含む適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
高齢者では、生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすいので、減量するなど注意すること。
適用上の注意
- ウラリット-U配合散
- 服用時
服用しにくい場合は、水などに溶かして服用すること。 [本剤は、塩味が強く服用しにくいことがある。また、痛風・高尿酸血症の患者においては、尿量の増加をはかることが望ましいとされている。]
- ウラリット配合錠
- 薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。 [PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
薬物動態
本剤の体内薬物動態は、本剤の成分及び代謝産物がすべて生体常在物質であることをふまえて解析された。
- (1) 血中濃度2~3)
健常成人にウラリット-U配合散・ウラリット配合錠を単回経口投与した時、血中クエン酸動態は下表のとおりであった。 血中ナトリウム、カリウム、重炭酸濃度は、投与後一過性に用量依存的増加傾向を示した。
- ウラリット-U配合散・ウラリット配合錠の単回経口投与時の血中クエン酸動態
- (2) 代謝
本剤の成分であるクエン酸塩は生体常在物質であり、細胞内に存在するTCA回路などで通常の代謝を受け、代謝産物として重炭酸塩を産生すると考えられる。
- (3) 排泄2)
健常成人にウラリット-U配合散1g、3g、6gを単回経口投与した時、尿中重炭酸濃度は用量依存的な増加傾向を示した。投与後24時間までの尿中排泄増加量(コントロール群との差)を指標に尿中総排泄量を評価すると、クエン酸は投与量の約1%であり、ナトリウムとカリウムは投与量にほぼ一致する量であった。
- (4) 連続投与4)
健常成人にウラリット-U配合散1日3g(分3)、4g(分4)、9g(分3)を5日間連続経口投与した時、血中クエン酸濃度は用量依存的に増加したが、血中重炭酸濃度に大きな変動はなかった。尿中重炭酸濃度は用量依存的な増加を示した。血中及び尿中のナトリウム、カリウムに大きな変動はなかった。
- (参考)ラットでの薬物動態5~6)
ラットに[1,5-14C]クエン酸を含有するウラリット-U配合散を250mg/kg単回経口投与したところ、放射能は速やかに血中に出現し、全身に分布した。投与後1週間までに投与量の86.7%がCO2として呼気中に排泄された。その他7.0%が尿中へ、1.8%が糞中へ排泄され、2.6%が体内に残存していた。尿中にはクエン酸及び代謝産物の尿素とα-ケトグルタル酸が検出された。
臨床成績
- 1. 酸性尿の改善効果1,7)
国内延べ77施設において痛風、高尿酸血症等の患者411例を対象にウラリット-U配合散を通常1日3gあるいはウラリット配合錠を通常1日6錠経口投与した結果、酸性尿の改善効果は有効率94.2%(387/411例)であった。 また、ウラリット-U配合散は炭酸水素ナトリウムを対照とした比較試験の結果、有用性が認められた。
- 2. アシドーシスの改善効果1,8)
国内延べ43施設において腎尿細管性アシドーシス等の代謝性アシドーシス患者126例を対象にウラリット-U配合散を原則として1日6gあるいはウラリット配合錠を原則として1日12錠経口投与した結果、アシドーシスの改善効果は有効率89.7%(113/126例)であった。 また、ウラリット-U配合散は炭酸水素ナトリウムを対照とした比較試験の結果、有用性が認められた。
*尿路形成術など手術後
**アルギニノコハク酸尿症、腎障害に伴うアシドーシスほか
薬効薬理
- 1. 作用機序
本剤の作用は、主として代謝産物の重炭酸塩(HCO3-)が、生体において塩基として作用することに基づくと考えられる。
- 2. 酸性尿改善作用9~11)
塩化アンモニウム誘発酸性尿ラットにおいて用量依存的な酸性尿予防及び治療効果を示した。尿酸誘発高尿酸血症ラットの酸性尿に対し、尿中重炭酸濃度及び尿pHの上昇作用を示した。また尿酸誘発高尿酸血症ラットにおいて、酸性側で溶解度が低下する尿酸の腎組織への沈着を抑制した。
- 3. アシーシス改善作用9)
マレイン酸誘発アシドーシスラットにおいて、低下した血液pH、重炭酸濃度、base excessを用量依存的に増加させた。
有効成分に関する理化学的知見
- 一般名
クエン酸カリウム(Potassium Citrate)
- 化学名
Tripotassium 2-hydroxypropane-1,2,3-tricarboxylate hydrate
- 分子式
C6H5K3O7・H2O
- 分子量
324.41
- 構造式
- 性状
クエン酸カリウムは無色の結晶又は白色の結晶性の粉末である。 本品は水に極めて溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
- 一般名
クエン酸ナトリウム水和物(Sodium Citrate Hydrate)
- 化学名
Trisodium 2-hydroxypropane-1,2,3-tricarboxylate dihydrate
- 分子式
C6H5Na3O7・2H2O
- 分子量
294.10
- 構造式
- 性状
クエン酸ナトリウム水和物は無色の結晶又は白色の結晶性の粉末で、においはなく、清涼な塩味がある。 本品は水に溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
包装
ウラリット-U配合散:500g(バラ)、1g×90包、1g×300包、1g×600包、1g×1,200包、1g×3,000包
ウラリット配合錠:100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、1,000錠(10錠×100)、3,000錠(10錠×300)
主要文献及び文献請求先
主要文献
- 1) 日本ケミファ(株):副作用の集計に関する資料(社内資料)
- 2) 小川由英、他:薬理と治療 14,5251,1986
- 3) 日本ケミファ(株):生物学的同等性に関する資料(社内資料)
- 4) 小川由英、他:薬理と治療 14,5273,1986
- 5) 春木左千夫、他:基礎と臨床 20,5308,1986
- 6) 春木左千夫、他:基礎と臨床 20,5330,1986
- 7) 上田 泰、他:臨床評価 9,421,1981
- 8) 北川照男、他:小児科臨床 39,2257,1986
- 9) 服部新三郎、他:腎と透析 22,335,1987
- 10) 日本ケミファ(株):薬効薬理に関する資料(社内資料)
- 11) 細谷龍男、他:尿酸 10,75,1986
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。 日本ケミファ株式会社 安全管理部
〒101-0032 東京都千代田区岩本町2丁目2番3号
TEL 0120-47-9321 03-3863-1225
FAX 03-3861-9567
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
日本ケミファ株式会社
東京都千代田区岩本町2丁目2番3号
- 提携
マダウス社
ドイツ
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