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Onoact(盐酸兰地洛尔静脉液)

2010-12-22 16:16:14  作者:新特药房  来源:中国新特药网天津分站  浏览次数:909  文字大小:【】【】【
简介: 抗心律失常药兰地洛尔。2002年7月,日本小野药品工业公司开发的手术时心动过速性心律失常(心房纤维性颤动、心房扑动及窦性心动过速)治疗药兰地洛尔(Onoact,landiolol)获得厚生省批准。手术时,由于气 ...

抗心律失常药兰地洛尔。2002年7月,日本小野药品工业公司开发的手术时心动过速性心律失常(心房纤维性颤动、心房扑动及窦性心动过速)治疗药兰地洛尔(Onoact,landiolol)获得厚生省批准。手术时,由于气管内插管及拔管、切开皮肤以及手术操作等对身体的各种刺激,引起交感神经兴奋,释放出过剩的儿茶酚胺,使心搏数增加,易引发心动过速性心律失常。特别是伴有缺血性心脏疾病及高血压的患者,仅仅由于心搏数增加就会增强心脏的负荷,从而引起冠状动脉等缺血。兰地洛尔即是针对于此而开发的药品。

作为一种选择性β1受体阻断药,兰地洛尔主要拮抗存在于心脏的β1受体,通过抑制由儿茶酚胺引起的心搏数增加,改善心动过速性心律失常。它在血中半衰期极短,约为4分钟。与现有的β受体阻断药不同,兰地洛尔专用于手术时心动过速性心律失常的紧急处置。

手术时,由于气管内插管及拔管、切开皮肤以及手术操作等对身体的各种刺激,引起交感神经兴奋,释放出过剩的儿茶酚胺,使心博数增加,易引发心动过速性心律失常。特别是伴有缺血性心脏疾病及高血压的患者,仅仅由于心博数增加就会增强心脏的负荷,从而引起冠状动脉等缺血。

Onoact即是针对于此而开发的药品。本品为选择性β1受体阻断药,主要拮抗存在于心脏的β1受体,通过抑制由儿茶酚胺引起的心博数增加,改善心动过速性心律失常。本品血中半衰期极短,约为4分钟。与现有的β受体阻断药不同,本品专用于手术时心动过速性心律失常的紧急处置。

本品1安瓿中含有盐酸兰地洛尔50mg。通常,以每分钟0.125mg/kg的速度静脉内给药1分钟,然后调节速度在每分钟0.01~0.04mg/Kg静脉内持续给药。

商品名:Onoact 50

开发与上市厂商:日本小野药品工业株式会社(Ono)开发,2002年9月在日本首次上市

适应症:本品适用于手术时发生心动过速性心率失常(包括心房纤颤、心房扑动、窦性心动过速)的紧急治疗。

药理:本品对氟烷、肾上腺素或乌头碱诱发心率失常的动物模型显示抗心率失常作用。另外,对豚鼠离体的心房肌和气管平滑肌的研究显示,本品对交感神经β1受体与β2受体的作用浓度比是251倍。因此,本品对β1受体的选择性强。

抗心率失常的作用机制:

主要是本品作用于心脏β1受体,并抑制交感神经末梢及肾上腺髓质释放的去甲肾上腺素和肾上腺素引起的心脏搏动数增加。

不良反应:本品不良反应发生率为15.6%。严重不良反应为休克,即血压过度降低,发生率为0.02%。一旦出现必须立即停药,并进行适当的处理。主要不良反应为血压下降,发生率10%以上。其它不良反应有心动过缓、ST段下降、肺动脉压上升、气喘、低氧血症、白细胞增多、总胆红素上升、ALT(GPT)上升、AST(GOT)上升及LDH上升,发生率均为1%以下。一旦发生不良反应须立即停药。

用量与用法:以每分钟0.125mg/kg静脉内持续输注1分钟,然后以每分钟0.04mg/kg速度持续静脉输注,并在输注过程中根据心搏数、血压和体重调节用量。若再次使用本品,必须间隔5~15分钟。

制剂:注射剂,每瓶含本品50mg及添加剂D-甘露醇50mg(作为pH调节剂)
Announcement of the Launch of Onoact® 50 for Injection, Japan's First Short-Acting Selective β1 Blocker
 
Ono Pharmaceutical Co., Ltd. (Headquarters: Osaka City, President: Kimiichiro Matsumoto) will launch Onoact® 50 for injection, the drug for intraoperative tachyarrhythmia (atrial fibrillation, atrial flutter and sinus tachycardia), on September 6, 2002.

During operation, various invasive procedures on a living body, such as endotracheal intubation, extubation, skin incision and other surgical procedures, facilitate the excessive discharge of catecholamine (noradrenaline, adrenalin, etc.) mainly from the sympathetic nerve, leading to an increase in heart rate, as well as tachyarrhythmia.

Especially in patients with ischemic heart disease and/or hypertension, even a slightly increased heart rate may constitute an additional burden on the heart, and induce ischemia at coronary artery etc. Therefore, the development of a drug that can be easily titrated for emergency treatment of intraoperative tachyarrhythmia has long been awaited.

Onoact® 50 for injection, which has been developed to fulfill these medical needs, improves tachyarrhythmia by selectively blocking β1 receptors located chiefly in the heart, and by inhibiting the action of catecholamine that raises the heart rate.

Onoact® 50 for injection can be used in emergency treatment of intraoperative tachyarrhythmia, because this fast-acting drug can be easily titrated for its very short half-life in blood (approx. 4 min). We expect that Onoact® 50 for injection will be widely used as an innovative frontline drug.

Product Profile of Onoact® for Injection

Nonproprietary name : Landiolol hydrochloride

Active ingredient : 50 mg landiolol hydrochloride per vial

Indications : Emergency treatment for intraoperative tachyarrhythmia (atrial fibrillation, atrial flutter and sinus tachycardia)

Dosage and administration : Landiolol hydrochloride is intravenously administered at 0.125 mg/kg/min for one minute, and at 0.04 mg/kg/min thereafter. The dosage should be appropriately adjusted between 0.01 and 0.04 mg/kg/min, based on the heart rate and blood pressure to be measured during the infusion.

Package : 5 vials or 10 vials of Onoact® for injection

Manufactured and distributed by : Ono Pharmaceutical Co., Ltd.

製薬会社: 小野薬品工業株式会社 
2010-9
商品名: 注射用オノアクト50
英名: Onoact 50 for Injection 
一般名: ランジオロール塩酸塩


適用区分: 
  
この薬の作用と効果について
・この薬は心臓に存在するβ1受容体に働く事によって、心拍数の増加を抑え手術中や術後に発現した脈拍の増加を抑えます。 
注射の前に確認すること
・次のような人は注射のまえに主治医に申し出てください:
以前に薬を飲んで、または注射を受けて、発しんやかゆみなどが出たことがある。
心臓が悪い。糖尿病、高血圧、低血圧、肝・腎疾患合併、喘息、末梢循環障害がある。

この注射を行う期間:
通常、手術中および手術後に使用します。

注射用オノアクト50

作成又は改訂年月

** 2010年9月改訂(第7版)

* 2009年6月改訂

日本標準商品分類番号

872123

日本標準商品分類番号等

効能又は効果追加承認年月(最新)
2006年10月

国際誕生年月
2002年7月

薬効分類名

短時間作用型β1選択的遮断剤

承認等

販売名
注射用オノアクト50

販売名コード

2123404D1025

承認・許可番号

承認番号
21400AMZ00521
商標名
ONOACT

薬価基準収載年月

2002年8月

販売開始年月

2002年9月


貯法・使用期限等

貯法
室温保存

使用期限
外箱に表示(3年)


規制区分

劇薬
処方せん医薬品注)
注)処方せん医薬品:注意-医師等の処方せんにより使用すること。


組成

成分・含量(1バイアル中)
*ランジオロール塩酸塩 50mg

添加物(1バイアル中)
D-マンニトール 50mg
pH調節剤

性状

剤形
注射剤(バイアル)
pH
5.5~6.5
(本品1バイアルに注射用水5mLを加えて溶かした液)
浸透圧比
約0.8
(本品1バイアルに注射用水2mLを加えて溶かした液)
性状
白色の塊又は粉末、凍結乾燥品

一般的名称

*注射用ランジオロール塩酸塩

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1. 心原性ショックの患者〔心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。〕

2. 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者〔アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。〕

3. 房室ブロック(II度以上)、洞不全症候群など徐脈性不整脈患者〔刺激伝導系に対し抑制的に作用し、悪化させるおそれがある。〕

4. 肺高血圧症による右心不全のある患者〔心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。〕

5. うっ血性心不全のある患者〔心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。〕

6. 未治療の褐色細胞腫の患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)

7. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果/用法及び用量

1. 手術時の下記の頻脈性不整脈に対する緊急処置:
心房細動、心房粗動、洞性頻脈
2. 手術後の循環動態監視下における下記の頻脈性不整脈に対する緊急処置:
心房細動、心房粗動、洞性頻脈

効能又は効果に関連する使用上の注意

1. 本剤は、予防的には使用しないこと。

2. 洞性頻脈においては、その原因検索及びその除去が重要であることに十分留意するとともに、本剤の効果が心拍数の減少作用であることを踏まえて、本剤は緊急処置として必要に応じて使用すること。(「重要な基本的注意」の項3.参照)

3. 手術後の使用においては、ICU、CCU及びそれに準じた全身管理が可能な施設において、循環動態の評価、不整脈診断及び呼吸・循環等の全身管理の十分な経験を持つ医師のもとで、心電図モニターを用い、心拍数の監視、血圧測定を原則として5分間隔で、必要ならば頻回に行うこと。(「重要な基本的注意」の項1.、2.参照)

用法及び用量

1. 手術時
ランジオロール塩酸塩として、1分間0.125mg/kg/minの速度で静脈内持続投与した後、0.04mg/kg/minの速度で静脈内持続投与する。投与中は心拍数、血圧を測定し0.01~0.04mg/kg/minの用量で適宜調節する。

2. 手術後
ランジオロール塩酸塩として、1分間0.06mg/kg/minの速度で静脈内持続投与した後、0.02mg/kg/minの速度で静脈内持続投与を開始する。5~10分を目安に目標とする徐拍作用が得られない場合は、1分間0.125mg/kg/minの速度で静脈内持続投与した後、0.04mg/kg/minの速度で静脈内持続投与する。投与中は心拍数、血圧を測定し0.01~0.04mg/kg/minの用量で適宜調節する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

1. 目標とする心拍数に調節した後は、循環動態、特に血圧低下に注意し、本剤を心拍数の維持に必要な最低の速度で持続投与すること。
2. 手術後の使用においては、本剤投与により血圧低下(収縮期血圧90mmHgを目安とする)あるいは過度の心拍数減少(心拍数60回/分を目安とする)が生じた場合は、減量するか投与を中止すること。

3. 本剤を再投与する際の投与間隔は5~15分間を目安とすること。なお、再投与は用法・用量に従って実施すること。(「臨床成績」の項(4)、「薬物動態」の項参照)

4. 手術時と手術後の用法・用量が異なることに留意すること。

5. 褐色細胞腫の患者では、本剤投与により急激に血圧が上昇するおそれがあるので、α遮断剤を投与した後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。

6. 本剤投与に際しては、下記の体重別静脈内持続投与速度表を参考にすること。

**<体重別静脈内持続投与速度>
精密持続点滴装置(シリンジポンプ又は輸液ポンプ)を使用する場合:下記の単位は投与速度を表示

1. 手術時

(1) 本剤50mgを5mLに溶解した場合

投与時期:投与開始から1分間
投与量:0.125mg/kg/min
体重
30kg:22.5mL/時
40kg:30.0mL/時
50kg:37.5mL/時
60kg:45.0mL/時
70kg:52.5mL/時

投与時期:投与開始1分後以降
投与量:0.04mg/kg/min
体重
30kg:7.2mL/時
40kg:9.6mL/時
50kg:12.0mL/時
60kg:14.4mL/時
70kg:16.8mL/時

投与時期:適宜調整
投与量:0.01~0.04mg/kg/min
体重
30kg:1.8~7.2mL/時
40kg:2.4~9.6mL/時
50kg:3.0~12.0mL/時
60kg:3.6~14.4mL/時
70kg:4.2~16.8mL/時
(2) 本剤50mgを20mLに溶解した場合

投与時期:投与開始から1分間
投与量:0.125mg/kg/min
体重
30kg:90.0mL/時
40kg:120.0mL/時
50kg:150.0mL/時
60kg:180.0mL/時
70kg:210.0mL/時

投与時期:投与開始1分後以降
投与量:0.04mg/kg/min
体重
30kg:28.8mL/時
40kg:38.4mL/時
50kg:48.0mL/時
60kg:57.6mL/時
70kg:67.2mL/時

投与時期:適宜調整
投与量:0.01~0.04mg/kg/min
体重
30kg:7.2~28.8mL/時
40kg:9.6~38.4mL/時
50kg:12.0~48.0mL/時
60kg:14.4~57.6mL/時
70kg:16.8~67.2mL/時

2. 手術後

(1) 本剤50mgを5mLに溶解した場合

投与時期:開始用量:投与開始から1分間
投与量:0.06mg/kg/min
体重
30kg:10.8mL/時
40kg:14.4mL/時
50kg:18.0mL/時
60kg:21.6mL/時
70kg:25.2mL/時

投与時期:開始用量:投与開始1分後以降
投与量:0.02mg/kg/min
体重
30kg:3.6mL/時
40kg:4.8mL/時
50kg:6.0mL/時
60kg:7.2mL/時
70kg:8.4mL/時

投与時期:最大用量:投与開始から1分間
投与量:0.125mg/kg/min
体重
30kg:22.5mL/時
40kg:30.0mL/時
50kg:37.5mL/時
60kg:45.0mL/時
70kg:52.5mL/時

投与時期:最大用量:投与開始1分後以降
投与量:0.04mg/kg/min
体重
30kg:7.2mL/時
40kg:9.6mL/時
50kg:12.0mL/時
60kg:14.4mL/時
70kg:16.8mL/時
(2) 本剤50mgを20mLに溶解した場合

投与時期:開始用量:投与開始から1分間
投与量:0.06mg/kg/min
体重
30kg:43.2mL/時
40kg:57.6mL/時
50kg:72.0mL/時
60kg:86.4mL/時
70kg:100.8mL/時

投与時期:開始用量:投与開始1分後以降
投与量:0.02mg/kg/min
体重
30kg:14.4mL/時
40kg:19.2mL/時
50kg:24.0mL/時
60kg:28.8mL/時
70kg:33.6mL/時

投与時期:最大用量:投与開始から1分間
投与量:0.125mg/kg/min
体重
30kg:90.0mL/時
40kg:120.0mL/時
50kg:150.0mL/時
60kg:180.0mL/時
70kg:210.0mL/時

投与時期:最大用量:投与開始1分後以降
投与量:0.04mg/kg/min
体重
30kg:28.8mL/時
40kg:38.4mL/時
50kg:48.0mL/時
60kg:57.6mL/時
70kg:67.2mL/時


使用上の注意

慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)


1. 左室収縮機能障害のある患者〔心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。〕

2. 気管支痙攣性疾患の患者〔本剤はβ1受容体選択的遮断剤であるが、弱いながらもβ2受容体遮断作用も有することから、気管支筋収縮作用により、痙攣症状の誘発、悪化を起こすおそれがある。〕

3. コントロール不十分な糖尿病患者〔低血糖症状としての頻脈等の交感神経系反応をマスクするおそれがある。〕

4. 低血圧症の患者〔心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。〕

5. 重篤な血液、肝、腎機能障害のある患者〔薬剤の代謝、排泄が影響を受けるおそれがある。〕

6. 末梢循環障害のある患者(壊疽、レイノー症候群、間歇性跛行等)〔本剤はβ1受容体選択的遮断剤であるが、弱いながらもβ2受容体遮断作用も有することから、末梢血管の拡張を抑制し、症状が悪化するおそれがある。〕

7. 大量出血や脱水症状等により循環血液量が減少している患者〔本剤投与により血圧低下をきたしやすい。〕

 

重要な基本的注意


1. 心電図による監視、血圧の測定等、心機能をモニターしながら投与すること。血圧低下又は徐脈を認めた場合等は減量あるいは投与を中止し、必要に応じて適切な処置を行うこと。〔「過量投与」の項参照〕また、PQ時間が過度に延長した場合、投与を中止すること。

2. 大侵襲手術後等の心拍出量が低下している患者に本剤を投与する場合、本剤投与開始前の心機能を慎重に観察するとともに、心電図による監視、血圧の測定に加え、心拍出量及び血液ガス等の心機能をモニターし、患者の全身状態を十分管理しながら投与すること。

3. 洞性頻脈に対して本剤を投与する場合は、心筋虚血や心不全等の発生及びその悪化のおそれのある患者における頻脈処置の必要性を十分考慮し、患者の基礎疾患、合併症の内容、手術前の状態及び手術内容等の事前の患者情報を精査した上で、頻脈の治療が必要とされる場合にのみ適用を考慮すること。

4. 心筋虚血のリスクのある患者では、心拍数減少の有益性が血圧低下の危険性を上回ると判断された場合にのみ適用を考慮すること。

5. 心不全の徴候又は症状が見られた場合は本剤を直ちに中止し、適切な処置を行うこと。また、本剤投与前に適切な緊急措置が可能となるように準備しておくこと。必要に応じてアトロピン、β1刺激剤、輸液や昇圧剤等を準備しておくことが望ましい。

6. 狭心症の患者で類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)の投与を急に中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されている。本剤の投与を中止する場合においても観察を十分に行うこと。

7. 心房細動及び心房粗動に対する使用に際しては、本剤の効果が心拍数の減少であることに留意し、頻脈性(型)であることを確認すること。(「臨床成績」の項(6)手術後の試験成績を参照)

8. 手術時の使用においては、本剤は緊急治療を要する場合に短期間のみ適応すること。患者の状態を十分観察し、緊急治療の必要がなくなった場合は、漫然と継続投与しないこと。また、本剤投与5~10分を目安として、目標とする心拍数の低下が得られない場合は、本剤投与を中止し、適切な処置を行うこと。

9. 手術後の使用においては、本剤は緊急治療を要する場合に短期間のみ適応すること。患者の状態を十分観察し、緊急治療の必要が無くなった場合は、漫然と継続投与しないこと。また、本剤投与5~10分を目安として、目標とする心拍数の低下が得られない場合は、最大用量に増量するか、本剤投与を中止し、適切な処置を行うこと。

10. 本剤の心拍数の減少効果は、投与終了後、速やかに減弱するものの、この効果の消失には投与終了後30~60分を要することに留意すること。(「臨床成績」の項(3)参照)


相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等
交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤(レセルピン等)

臨床症状・措置方法
交感神経系の過剰の抑制をきたすおそれがあるので、減量するなど慎重に投与すること。

機序・危険因子
レセルピン等のカテコールアミン枯渇剤が投与されている時にβ遮断剤のカテコールアミン遮断作用が加わると交感神経活性が過度に低下するおそれがある。

薬剤名等
血糖降下剤(インスリン等)

臨床症状・措置方法
低血糖症状(頻脈等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。

機序・危険因子
血糖値が低下するとカテコールアミンが副腎から分泌され、心拍数を増加させるが、心臓のβ1受容体が遮断されていると、心拍数の増加が起きず、頻脈のような低血糖症状がマスクされるおそれがある。

薬剤名等
カルシウム拮抗剤(ベラパミル、ジルチアゼム等)

臨床症状・措置方法
相互に作用が増強されるおそれがある。うっ血性心不全のおそれのある患者、洞房ブロック、房室ブロックのある患者では重度の低血圧、徐脈、心不全が発現するおそれがあるので、減量するなど慎重に投与すること。

機序・危険因子
カルシウム拮抗剤とβ遮断剤は共に心収縮力や刺激伝導系の抑制作用、血圧低下作用を有するため、これらの薬剤との併用により作用が増強するおそれがある。

薬剤名等
ジギタリス製剤

臨床症状・措置方法
房室伝導時間が延長するおそれがあるので、減量するなど慎重に投与すること。

機序・危険因子
ジギタリス製剤とβ遮断剤は共に房室伝導時間の延長作用を有するため、これらの薬剤との併用により作用が増強するおそれがある。

薬剤名等
クラスI抗不整脈剤(ジソピラミド、プロカインアミド、アジマリン等)

臨床症状・措置方法
過度の心機能抑制があらわれるおそれがあるので、減量するなど慎重に投与すること。

機序・危険因子
クラスI抗不整脈剤は刺激伝導系に対する抑制作用を有するので、これらの薬剤との併用で過度の心機能抑制作用が起こるおそれがある。

薬剤名等
クロニジン

臨床症状・措置方法
クロニジン投与中止後のリバウンド現象(血圧上昇)を増強する可能性がある。手術前数日以内にクロニジンを投与中止した場合には、本剤の投与を慎重に行うこと。

機序・危険因子
クロニジンを投与されている患者でクロニジンを中止すると、血中カテコールアミンが上昇し、血圧上昇をきたす。β遮断剤を投与すると、カテコールアミンによるα刺激作用が優位になり、血管収縮がさらに増強されるおそれがある。

薬剤名等
交感神経刺激剤(エピネフリン等)

臨床症状・措置方法
血管収縮により、血圧上昇をきたすことがあるので注意すること。

機序・危険因子
α、β刺激作用を有する薬剤の場合には、本剤により交感神経刺激剤のβ刺激作用が抑制され、α刺激作用が優位となり、血管収縮が起こるおそれがある。

薬剤名等
コリンエステラーゼ阻害剤(ネオスチグミン、ジスチグミン臭化物、エドロホニウム塩化物等)

臨床症状・措置方法
本剤の代謝を阻害し、作用が増強及び作用時間が延長するおそれがあるので、減量するなど慎重に投与すること。

機序・危険因子
本剤はエステラーゼで代謝されるため、これらの薬剤との併用により本剤の作用が増強及び作用時間が延長するおそれがある。

薬剤名等
フェンタニルクエン酸塩
プロポフォール

臨床症状・措置方法
徐拍作用を増強するおそれがあるので、減量するなど慎重に投与すること。

機序・危険因子
フェンタニルクエン酸塩及びプロポフォールは徐拍作用を持つ麻酔薬であり、これら薬剤との併用により、徐拍作用が増強するおそれがある。

薬剤名等
プロカイン
スキサメトニウム

臨床症状・措置方法
本剤及び他剤の作用時間が延長することがあるので、減量するなど慎重に投与すること。

機序・危険因子
同一の酵素によって代謝されるため、拮抗的な阻害を受けるものと推測される。ヒト血漿を用いたin vitro試験結果から、スキサメトニウムとの併用で本剤の血中濃度が最大20%程度上昇する可能性がある。

 

副作用


副作用等発現状況の概要


〈手術時〉
承認時の臨床試験において513例中80例(15.6%)に96件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は低血圧・血圧低下60例(11.7%)、徐脈3例(0.6%)、ST低下2例(0.4%)、ショック1例(0.2%)、白血球増多2例(0.4%)、ALT(GPT)上昇4例(0.8%)、AST(GOT)上昇3例(0.6%)、総ビリルビン上昇3例(0.6%)、LDH上昇2例(0.4%)等であった。(承認時)
**製造販売後の使用成績調査及び特定使用成績調査において650例中47例(7.2%)に52件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は低血圧・血圧低下29例(4.5%)、徐脈5例(0.8%)、AST(GOT)の上昇4例(0.6%)、肝機能異常3例(0.5%)、ビリルビン上昇2例(0.3%)等であった。(2010年9月 第12回安全性定期報告時)

〈手術後〉
承認時の臨床試験において239例中66例(27.6%)に100件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は低血圧・血圧低下38例(15.9%)、心停止1例(0.4%)、血小板減少2例(0.8%)、ALT(GPT)上昇7例(2.9%)、AST(GOT)上昇6例(2.5%)、総ビリルビン上昇8例(3.3%)、γ-GTP上昇7例(2.9%)、アルカリホスファターゼ上昇5例(2.1%)、LDH上昇4例(1.7%)、BUN上昇3例(1.3%)、尿酸上昇2例(0.8%)、クレアチニン上昇2例(0.8%)等であった。(承認時)
**製造販売後の特定使用成績調査において607例中54例(8.9%)に58件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は低血圧・血圧低下37例(6.1%)、徐脈4例(0.7%)、ALT(GPT)の上昇2例(0.3%)、肝機能異常2例(0.3%)、ビリルビン上昇2例(0.3%)、LDH上昇2例(0.3%)等であった。(2010年9月 第12回安全性定期報告時)


重大な副作用


1. ショック
ショック(過度の血圧低下)があらわれることがある(0.05%)ので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2. **心停止、完全房室ブロック、洞停止、高度徐脈
心停止(0.1%)、完全房室ブロック(頻度不明※)、洞停止(0.05%)、高度徐脈(0.1%)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。


その他の副作用

1. **循環器注)
1~10%未満
血圧低下

2. **循環器注)
1%未満
徐脈、ST低下、肺動脈圧上昇

3. **呼吸器注)
1%未満
喘息、低酸素血症

4. **肝臓
1%未満
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、総ビリルビン上昇、γ-GTP上昇

5. **その他
1%未満
白血球増多、血小板減少、アルカリホスファターゼ上昇、LDH上昇、BUN上昇、クレアチニン上昇、尿酸上昇

※:頻度不明は自発報告による。

注):発現した場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

 

高齢者への投与


高齢者では十分に患者の状態を観察しながら投与すること。〔高齢者では生理機能が低下していることが多く、本剤の作用が強く発現するおそれがある。〕


妊婦、産婦、授乳婦等への投与


妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕
小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

過量投与

過度の血圧低下又は過度の徐脈をきたした場合は、直ちに本剤の投与を中止すること。更に、必要に応じて下記等の適切な処置を行うこと。
血圧低下
輸液の投与や吸入麻酔剤の濃度を下げる等の処置を行う。更に、必要に応じて、昇圧剤を投与するが、交感神経刺激剤を用いる場合はα刺激作用が優位に発現することによる過度の昇圧に注意して投与すること。
徐脈
アトロピンを投与し、更に必要に応じてβ1刺激薬(ドブタミン等)や輸液等を投与する。

適用上の注意

1. 投与時

(1) 本剤は輸液以外の薬剤とは別経路で投与すること。(患者の心拍数・血圧の変化に応じて本剤の投与速度を適宜調節する必要がある。)

(2) **精密持続点滴装置(シリンジポンプ又は輸液ポンプ)の誤操作により、過量投与の可能性があるので、投与前に精密持続点滴装置の操作を十分習得し、流量の設定には十分注意すること。


2. **調製方法
本剤は、1バイアル(ランジオロール塩酸塩50mg)を5mL以上の生理食塩液等で溶解する。
10mg/mLを超える濃度で点滴すると、局所反応や皮膚壊死が発現するおそれがあるので、十分に注意すること。精密持続点滴装置使用に際しては、バッグあるいはシリンジ内に気泡が混入しないように注意すること。

その他の注意

β遮断剤(プロプラノロール塩酸塩、アテノロール等)服用中の患者では、他の薬剤によるアナフィラキシー反応がより重篤になることがあり、また、通常用量のエピネフリンによる治療に抵抗するとの報告がある。

薬物動態

1. 血中濃度

(1) 60分間静脈内持続投与(健康成人)
健康成人5例に0.04mg/kg/minで60分間静脈内持続投与すると、全血中濃度は投与開始約15分後で定常に達し、投与60分後の全血中濃度(C60min)は1,008ng/mLを示し、AUCは59.34μg・min/mLである。投与終了後の血中半減期(T1/2)は3.96分であり、全身クリアランス(CLtot)は41.8mL/min/kg、分布容積(Vd)は242mL/kgである。1)

C60min(ng/mL)
1008±303

AUC0-∞(μg・min/mL)
59.34±12.49

T1/2(min)
3.96±0.46

CLtot(mL/min/kg)
41.8±8.3

Vd(mL/kg)
242±67

(平均値±標準偏差)

(2) 1分間+60分間静脈内持続投与(健康成人)
健康成人5例に0.25mg/kg/minで1分間投与後、0.04mg/kg/minで60分間静脈内持続投与すると、全血中濃度は投与2分後で最高に達し、その全血中濃度(Cmax)は2,008ng/mLを示すが、その後全血中濃度は低下し、投与開始5分後にほぼ定常濃度となり、投与61分後の全血中濃度(C61min)は1,237ng/mLである。AUCは82.43μg・min/mL、投与終了後の血中半減期(T1/2)は3.47分である。1)
Tmax(min)
2
Cmax(ng/mL)
2008±798

C61min(ng/mL)
1237±329

AUC0-∞(μg・min/mL)
82.43±23.52

T1/2(min)
3.47±0.44
(平均値±標準偏差)

(3) 2用量(1分間+10分間静脈内持続投与)漸増投与(健康成人)
健康成人6例に0.06mg/kg/minで1分間投与後、0.02mg/kg/minで10分間静脈内持続投与し、更に用量を切り替えて0.125mg/kg/minで1分間投与後、0.04mg/kg/minで10分間静脈内持続投与すると、全血中濃度は投与開始後2分で速やかに定常に達し、用量切り替えの2分後(投与開始後13分)にCmaxに達した後、速やかに定常に達した。2)
 

Cmax(0-11min)(ng/mL)
704±119

Tmax(0-11min)(min)
3.5±3.7

Cmax(12-22min)(ng/mL)
1990±280

Tmax(12-22min)(min)
13±0

AUC0-∞(μg・min/mL)
27.8±3.4

C11min(ng/mL)
655±136

T1/2(min)
3.5±0.3

C22min(ng/mL)
1270±160

(平均値±標準偏差)
(4) 肝障害患者における薬物動態
肝障害患者6例(Child-Pugh分類A:5例、B:1例)及び健康成人6例に0.06mg/kg/minで1分間投与後、0.02mg/kg/minで60分間静脈内持続投与したとき、全血中濃度のCmax及びAUCはそれぞれ1.42及び1.44倍、肝障害患者で高く推移したが、T1/2は4.0分であり、健康成人と差がないことが示された。3)

1) 肝障害患者
Cmax(ng/mL)
942±140

C61min(ng/mL)
866±54

AUC0-∞(μg・min/mL)
52.4±5.2

T1/2(min)
4.0±0.4

2) 健康成人
Cmax(ng/mL)
665±119

C61min(ng/mL)
641±125

AUC0-∞(μg・min/mL)
36.3±3.6

T1/2(min)
4.0±1.5

(平均値±標準偏差)

2. 代謝
本剤はヒト肝臓及び血漿中で加水分解され、速やかに代謝される。肝代謝クリアランスは肝血流が律速と考えられ、全身クリアランスの約半分を占める。また、in vitroの血漿中代謝半減期は4.1分であり、血漿中での代謝の寄与も大きい。ヒト肝臓における主代謝酵素はカルボキシエステラーゼ、ヒト血漿中における主代謝酵素は擬コリンエステラーゼであると推定された。4)
また、本剤及びその代謝物(カルボン酸体、安息香酸体)はヒトのチトクロームP450の分子種(CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4)に対してほとんど阻害活性を示さなかった(in vitro)。5)
3. 排泄
主排泄経路は尿中であり、健康成人に0.04mg/kg/minで60分間投与すると、投与24時間後までに約99%が尿中に排泄される。そのうち未変化体は8.7%であり、主要代謝物はカルボン酸体である。1)

4. 蛋白結合率
ヒト血清に対する蛋白結合率は1.5~7.0%である(in vitro、限外ろ過法)。4)

臨床成績

〈手術時〉

(1) プラセボを対照とした二重盲検比較試験において、麻酔中に緊急治療を要する高血圧症、虚血性心疾患、心電図上の虚血性変化等を有する患者における上室性頻脈性不整脈に対する短期心拍数調節薬としての有用性が確認された。6,7)

(2) 二重盲検比較試験を含む臨床試験において、本剤投与前に比べ心拍数が20%以上減少した症例は117例中102例(87.2%)である。なお、対象とした上室性頻脈性不整脈の内訳は、洞性頻脈110例、心房細動7例であった。これらの臨床試験は、11分投与で実施されている。6~9)

(3) 第III相二重盲検比較試験において、心拍数の減少効果は、本剤投与2~3分後からプラセボに比べ有意となり、この効果は本剤投与中持続し、投与終了後30~60分で消失した。6,7)

(4) 本剤を複数回投与した10例において、再投与までの投与間隔は平均67.2分(最短25分、最長215分)であり、初回投与時と再投与時で本剤の有効性及び安全性に差異は認められていない。9)

〈手術後〉

(5) プラセボを対照とした二重盲検比較試験において、手術後に緊急治療を要する高血圧症、虚血性心疾患、心電図上の虚血性変化等を有する心筋虚血の高リスク患者、又は心臓血管手術、開胸術、上腹部手術及び食道癌手術等の大侵襲手術後の上室性頻脈性不整脈に対する心拍数調節薬としての有用性が確認された。10)

(6) 二重盲検比較試験を含む臨床試験において、本剤投与前に比べ心拍数が20%以上減少かつ心拍数が100回/分未満に達した症例は、200例中98例(49.0%)であり、不整脈の種類別では心房細動・心房粗動75例中37例(49.3%)、洞性頻脈125例中61例(48.8%)であった。10~12)なお、後期第II相試験12)及び第III相二重盲検比較試験10)は手術後7日以内で実施されている。

薬効薬理

1. 作用機序
主に心臓に存在するβ1受容体に作用し、交感神経終末及び副腎髄質より遊離されるノルエピネフリン及びエピネフリンによる心拍数増加作用に拮抗することで抗不整脈作用を発現する。

2. 薬理作用

(1) β1受容体選択性

1) ランジオロール塩酸塩のβ1及びβ2受容体に対するKi値は、それぞれ62.1及び1,890nMである(in vitro)。13)

2) ランジオロール塩酸塩のβ1(摘出心房筋)遮断作用及びβ2(気管平滑筋)遮断作用のpA2値は、それぞれ6.31及び3.91である(in vitro)。14)

3) ランジオロール塩酸塩のα1及びα2受容体に対するKi値は、それぞれ81.5及び180.1μMであり、α受容体にはほとんど作用しない(in vitro)。14)


(2) β遮断作用の持続性
イソプロテレノール投与による心拍数増加に対して、ランジオロール塩酸塩は用量に応じた心拍数増加抑制作用を示し、抑制作用の消失半減期は11分から18分である(イヌ)。一方、同モデルにおいてプロプラノロール塩酸塩の抑制作用の消失半減期は60分以上である。14)

(3) 不整脈に対する作用
交感神経電気刺激誘発頻脈及びイソプロテレノール誘発頻脈、ハロセン・アドレナリン誘発の不整脈あるいはアコニチン誘発不整脈に対して、ランジオロール塩酸塩は用量に応じて抑制作用を示す(イヌ)。15)

(4) 頻脈時の心拍出量減少に対する作用
アドレナリン投与による頻脈と低心拍出量に対して、ランジオロール塩酸塩は心拍数を減少させることにより、心拍出量の減少を改善する。この作用は、拍動時間が長くなることで一回拍出量が増加するためであると考えられるが、過量投与した場合には逆に心拍出量を減少させる可能性がある(イヌ)。16)

(5) その他の作用

1) 膜安定化作用(MSA:membrane stabilizing activity)及び内因性交感神経刺激作用(ISA:Intrinsic sympathomimetic activity)は認められない(in vitro)。14,17)

2) イソプロテレノール処置によるレニン分泌及び糖代謝の亢進に対して有意な変化を及ぼさない。一方、プロプラノロール塩酸塩はイソプロテレノール処置によるレニン分泌及び糖代謝の亢進を有意に抑制する(イヌ)。18)

(6) 薬力学的薬物相互作用
ジギタリス製剤、クラスI抗不整脈剤、カルシウム拮抗剤及び麻酔剤との併用によって、ランジオロール塩酸塩の心拍数減少、PR間隔延長、平均血圧低下のいずれかが相乗的に増強される(イヌ)。19)

有効成分に関する理化学的知見

*一般名
ランジオロール塩酸塩(Landiolol Hydrochloride)

化学名
(-)-[(S)-2,2-Dimethyl-1,3-dioxolan-4-yl]methyl 3-{4-[(S)-2-hydroxy-3-(2-morpholinocarbonylamino)ethylamino]propoxy}phenylpropionate monohydrochloride

構造式

分子式
C25H39N3O8・HCl

分子量
546.05

性状
白色の結晶性の粉末で、水、メタノールに極めて溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすい。
融点
約125℃
分配係数
0.23(pH6.0、n-オクタノール/緩衝液)
0.56(pH7.0、n-オクタノール/緩衝液)
2.7(pH8.0、n-オクタノール/緩衝液)

包装
注射用オノアクト50(50mg):5バイアル、10バイアル

注射の方法:
通常、静脈内に持続投与します。

その他:
 
副作用について
・薬は人によって、目的の効果以外に、望ましくない作用が出る場合もあります。
◎次のような症状に気づいたら、すぐに主治医や薬剤師、看護師に申し出てください:
<ショック>過度の血圧の低下がおこる
<心停止、完全房室ブロック、洞停止、高度徐脈>脈が乱れたり飛んだりする、めまい、失神
<血圧低下>めまい、立ちくらみがする
<徐脈>脈が遅くなる
<ST低下>胸が苦しい
<肺動脈圧上昇>息苦しい
<喘息>息苦しい
<低酸素血症>頭痛、めまい、脱力感

◆次のような症状に気づいたら、早めに主治医や薬剤師、看護師に相談してください:


◇上記のほかに次のような副作用が出ることがあります:
<肝機能異常>からだがだるい、<白血球増多>、<血小板減少>、<LDH上昇>、<BUN上昇>、<アルカリホスファターゼ上昇>、<クレアチニン上昇>、<尿酸上昇>

・他にもからだの異常を感じたら、主治医や薬剤師、看護師に相談してください。 
注射のあとに注意していただくこと その他(コメント)

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