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ECARD Combination Tablets(エカード配合錠LD/エカード配合錠HD)

ID号:734  发布日期: 2014-11-21    截止日期: 不限  地区:全国 浏览次数:105

ECARD Combination Tablets LD/ HD (Candesartan Cilexetil/Hydrochlorothiazide)エカード配合錠LD/エカード配合錠HD
--------------------------------------------------------------------------------

作成又は改訂年月

**2014年6月改訂(第9版)

*2013年3月改訂

日本標準商品分類番号

872149

薬効分類名

持続性アンジオテンシンII受容体拮抗薬/利尿薬配合剤

承認等

販売名

エカード配合錠LD

販売名コード

2149111F1028

承認・許可番号

承認番号

22100AMX00403

商標名

ECARD Combination Tablets LD

薬価基準収載年月

2009年3月

販売開始年月

2009年3月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存

 

使用期限

外箱に表示の使用期限内に使用すること。
(使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用すること。)

規制区分

処方箋医薬品

注意-医師等の処方箋により使用すること

組成

1錠中の有効成分

カンデサルタン シレキセチル 4mg及びヒドロクロロチアジド 6.25mg

添加物

乳糖水和物、トウモロコシデンプン、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール6000、ステアリン酸マグネシウム、黄色三二酸化鉄

性状

剤形

素錠

錠剤の色

ごくうすい黄色

識別コード

293

形状

上面      下面       側面
 

長径(mm)

8.6

短径(mm)

5.1

厚さ(mm)

約3.0

 

販売名

エカード配合錠HD

販売名コード

2149111F2024

承認・許可番号

承認番号

22100AMX00404

商標名

ECARD Combination Tablets HD

薬価基準収載年月

2009年3月

販売開始年月

2009年3月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存

使用期限

外箱に表示の使用期限内に使用すること。
(使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用すること。)

規制区分

処方箋医薬品

注意-医師等の処方箋により使用すること

組成

1錠中の有効成分

カンデサルタン シレキセチル 8mg及びヒドロクロロチアジド 6.25mg

添加物

乳糖水和物、トウモロコシデンプン、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール6000、ステアリン酸マグネシウム、三二酸化鉄

性状

剤形

素錠

錠剤の色

ごくうすい紅色

識別コード

294

形状
上面      下面       側面
 

長径(mm)

 

8.6

 

短径(mm)

 

5.1

 

厚さ(mm)

 

約3.0

 

一般的名称

 

カンデサルタン シレキセチル/ヒドロクロロチアジド配合錠

 

禁忌

(次の患者には投与しないこと) 1.

本剤の成分あるいは他のチアジド系薬剤又はその類似化合物(例えばクロルタリドン等のスルフォンアミド誘導体)に対する過敏症の既往歴のある患者

2. 無尿の患者又は血液透析中の患者[ヒドロクロロチアジドの効果が期待できない。]

3. 急性腎不全の患者[ヒドロクロロチアジドは腎機能を更に悪化させるおそれがある。]

4. 体液中のナトリウム・カリウムが明らかに減少している患者[ヒドロクロロチアジドは低ナトリウム血症、低カリウム血症等の電解質失調を悪化させるおそれがある。]

5. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

6. *アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。]
(「重要な基本的注意」の項参照)

 

 

効能又は効果

 

高血圧症

 

効能又は効果に関連する使用上の注意

過度な血圧低下のおそれ等があり、本剤を高血圧治療の第一選択薬としないこと。

 

用法及び用量

成人には1日1回1錠(カンデサルタン シレキセチル/ヒドロクロロチアジドとして4mg/6.25mg又は8mg/6.25mg)を経口投与する。本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。

用法及び用量に関連する使用上の注意

原則として、カンデサルタン シレキセチル4mgで効果不十分な場合にカンデサルタン シレキセチル/ヒドロクロロチアジド4mg/6.25mgの投与を、カンデサルタン シレキセチル8mg、又はカンデサルタン シレキセチル/ヒドロクロロチアジド4mg/6.25mgで効果不十分な場合にカンデサルタン シレキセチル/ヒドロクロロチアジド8mg/6.25mgの投与を検討すること。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1. 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者
(「重要な基本的注意」の項参照)
2. 腎障害のある患者
[ヒドロクロロチアジド又はカンデサルタン シレキセチルによる腎血流量の低下あるいは過度の降圧により腎機能が悪化するおそれがある。]
3. 高カリウム血症の患者
[カンデサルタン シレキセチルは高カリウム血症を増悪させるおそれがある。](「重要な基本的注意」の項参照)
4. 人又は両親、兄弟に痛風、糖尿病のある患者
[ヒドロクロロチアジドにより高尿酸血症、高血糖症を来し、痛風、糖尿病の悪化や顕性化のおそれがある。]
5. 肝障害のある患者
[(1)カンデサルタン シレキセチルは肝機能を悪化させるおそれがある。また、活性代謝物カンデサルタンのクリアランスが低下することが推定されているため、少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。(【薬物動態】の項参照) (2)ヒドロクロロチアジドは肝性昏睡を起こすおそれがある。]
6. 重篤な冠硬化症又は脳動脈硬化症のある患者
[ヒドロクロロチアジドによる急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。]
7. 下痢、嘔吐のある患者
[ヒドロクロロチアジドにより電解質失調を起こすおそれがある。]
8. 高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症のある患者
[ヒドロクロロチアジドは血清カルシウムを上昇させるおそれがある。]
9. 減塩療法中の患者
[ヒドロクロロチアジドにより低ナトリウム血症を起こすおそれがある。]
10. ジギタリス剤、糖質副腎皮質ホルモン剤又はACTHの投与を受けている患者(「相互作用」の項参照)
11. 交感神経切除後の患者
[ヒドロクロロチアジドの降圧作用が増強される。]
12. 薬剤過敏症の既往歴のある患者
13. 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

1. 本剤は、カンデサルタン シレキセチル4mgあるいは8mgとヒドロクロロチアジド6.25mgとの配合剤であり、カンデサルタン シレキセチルとヒドロクロロチアジド双方の副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること。
2. カンデサルタン シレキセチルは、両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
3. 血清クレアチニン値が2.0mg/dLを超える腎機能障害患者においては、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
4. 腎機能障害患者では、血清クレアチニン値上昇及び血清尿酸値上昇のおそれがあるので、定期的に血清クレアチニン値及び血清尿酸値のモニタリングを実施し、観察を十分に行うこと。
5. ヒドロクロロチアジドは低カリウム血症あるいは高尿酸血症を発現させるおそれがあるので、定期的に血清カリウム値及び血清尿酸値のモニタリングを実施し、観察を十分に行うこと。
6. カンデサルタン シレキセチルは、高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。
7. ヒドロクロロチアジドの利尿効果は急激にあらわれることがあるので、電解質失調、脱水に十分注意すること。
8. *アリスキレンフマル酸塩を併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
9. カンデサルタン シレキセチルの投与により、まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失や腎機能の低下を起こすおそれがあるので、特に次の患者に投与する場合は、本剤の成分であるカンデサルタン シレキセチルの用量を少量より開始し、増量する場合は血圧、腎機能及び患者の状態を十分に観察しながら行うこと。(「重大な副作用」の項参照)
(1) 厳重な減塩療法中の患者
(2) 利尿剤投与中の患者(特に最近利尿剤投与を開始した患者)
(3) 低ナトリウム血症の患者
(4) 腎障害のある患者
(5) 心不全を合併する患者
10. 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
11. 手術前24時間は投与しないことが望ましい(アンジオテンシンII受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン-アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こす可能性がある)。
12. 夜間の休息が特に必要な患者には、夜間の排尿を避けるため、午前中に投与することが望ましい。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
カリウム保持性利尿剤
  スピロノラクトン、トリアムテレン等
エプレレノン
カリウム補給剤
臨床症状・措置方法

血清カリウム値が上昇することがあるので注意すること。

機序・危険因子

カンデサルタン シレキセチルのアルドステロン分泌抑制作用によりカリウム貯留作用が増強することによる。
危険因子:特に腎機能障害のある患者

2. 薬剤名等
利尿剤
フロセミド、トリクロルメチアジド等
臨床症状・措置方法

利尿剤で治療を受けている患者に本剤を初めて投与する場合、降圧作用が増強するおそれがあるので、少量から開始するなど慎重に投与すること。

機序・危険因子

利尿剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、カンデサルタン シレキセチルが奏効しやすい。

3. 薬剤名等
バルビツール酸誘導体
臨床症状・措置方法

起立性低血圧が増強することがある。

機序・危険因子

上記薬剤の中枢抑制作用と本剤の降圧作用による。

4. 薬剤名等
あへんアルカロイド系麻薬
臨床症状・措置方法

起立性低血圧が増強することがある。

機序・危険因子

あへんアルカロイドの大量投与で血圧下降があらわれることが報告されている。

5. 薬剤名等
アルコール
臨床症状・措置方法

起立性低血圧が増強することがある。

機序・危険因子

血管拡張作用を有するアルコールとの併用により降圧作用が増強する可能性がある。

6. 薬剤名等
昇圧アミン
ノルアドレナリン、アドレナリン
臨床症状・措置方法

昇圧アミンの作用が減弱することがある。
手術前の患者に使用する場合、本剤の一時休薬等の処置を講ずること。

機序・危険因子

チアジド系薬剤は昇圧アミンに対する血管壁の反応性を低下させることが報告されている。

7. 薬剤名等
ツボクラリン及びその類似作用物質
ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物、パンクロニウム臭化物
臨床症状・措置方法

ツボクラリン及びその類似作用物質の麻痺作用が増強することがある。手術前の患者に使用する場合、本剤の一時休薬等の処置を講ずること。

機序・危険因子

ヒドロクロロチアジドによる血清カリウム値の低下により、上記薬剤の神経・筋遮断作用が増強すると考えられている。

8. 薬剤名等
**降圧作用を有する他の薬剤
β-遮断剤、ニトログリセリン等
臨床症状・措置方法

降圧作用が増強するおそれがある。
降圧剤の用量調節等に注意すること。

機序・危険因子

作用機序の異なる降圧作用により互いに協力的に作用する。

9. 薬剤名等
*アリスキレンフマル酸塩
臨床症状・措置方法

*腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

機序・危険因子

*併用によりレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

10. 薬剤名等
**アンジオテンシン変換酵素阻害剤
臨床症状・措置方法

**腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。

機序・危険因子

**併用によりレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

11. 薬剤名等
ジギタリス剤
ジゴキシン、ジギトキシン
臨床症状・措置方法

ジギタリスの心臓に対する作用が増強し、不整脈等が起こることがある。血清カリウム値に十分注意すること。

機序・危険因子

ヒドロクロロチアジドによる血清カリウム値の低下により、多量のジギタリスが心筋Na-K ATPaseに結合し、心収縮力増強と不整脈が起こる。マグネシウム低下も同様の作用を示す。

12. 薬剤名等
乳酸ナトリウム
臨床症状・措置方法

チアジド系薬剤による代謝性アルカローシス、低カリウム血症が増強することがある。

機序・危険因子
ヒドロクロロチアジドによるカリウム排泄作用により低カリウム血症や代謝性アルカローシスが引き起こされることがある。アルカリ化剤である乳酸ナトリウムの併用はこの状態をさらに増強させる。
13. 薬剤名等
炭酸リチウム
臨床症状・措置方法

リチウム中毒が報告されているので、リチウムと併用する場合には、血中のリチウム濃度に注意すること。

機序・危険因子

腎尿細管におけるリチウムの再吸収が促進される。

14. 薬剤名等
糖質副腎皮質ホルモン剤、ACTH
臨床症状・措置方法

低カリウム血症が発現することがある。

機序・危険因子

ヒドロクロロチアジド及び上記薬剤ともカリウム排泄作用を持つ。

15. 薬剤名等
グリチルリチン製剤
臨床症状・措置方法

血清カリウム値の低下があらわれやすくなる。

機序・危険因子

上記薬剤は低カリウム血症を主徴とした偽アルドステロン症を引き起こすことがあり、ヒドロクロロチアジドとの併用により、低カリウム血症を増強させる可能性がある。

16. 薬剤名等
糖尿病用剤
SU剤、インスリン
臨床症状・措置方法

糖尿病用剤の作用が著しく減弱することがある。

機序・危険因子

機序は明確ではないが、ヒドロクロロチアジドによるカリウム喪失により、膵臓のβ細胞のインスリン放出が低下すると考えられている。

17. 薬剤名等
コレスチラミン
臨床症状・措置方法

チアジド系薬剤の作用が減弱することがある。

機序・危険因子

上記薬剤の吸着作用によりチアジド系薬剤の吸収が阻害されることがある。

18. 薬剤名等
非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)・COX-2選択的阻害剤
インドメタシン等
臨床症状・措置方法

降圧作用が減弱することがある。

機序・危険因子

非ステロイド性消炎鎮痛剤・COX-2選択的阻害剤はプロスタグランジンの合成を阻害することから、血管拡張抑制等をきたし、降圧作用を減弱させる可能性があると考えられている。

19. 薬剤名等
非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)・COX-2選択的阻害剤
インドメタシン等
臨床症状・措置方法

腎障害のある患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。

機序・危険因子

非ステロイド性消炎鎮痛剤・COX-2選択的阻害剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられている。

副作用

副作用等発現状況の概要

承認時までの本剤の試験では458例中92例(20.1%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。
以下の副作用は上記の試験あるいはカンデサルタン シレキセチルあるいはヒドロクロロチアジドの自発報告等で認められたものである。このような副作用が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

(いずれも頻度不明)

(1) 血管浮腫:顔面、口唇、舌、咽・喉頭等の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(2) ショック、失神、意識消失:ショック、血圧低下に伴う失神、意識消失があらわれることがあるので、観察を十分に行い、冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。特に厳重な減塩療法中、利尿剤投与中あるいは心不全を合併する患者では、本剤の成分であるカンデサルタン シレキセチルの用量を少量から投与を開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら行うこと。
(3) 急性腎不全:急性腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(4) 高カリウム血症:重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
(5) 低ナトリウム血症:倦怠感、食欲不振、嘔気、嘔吐、意識障害等を伴う低ナトリウム血症があらわれることがある(高齢者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。(「慎重投与」、「高齢者への投与」の項参照)
(6) 肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(7) 無顆粒球症:無顆粒球症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(8) 横紋筋融解症:筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(9) 間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
(10) 低血糖:低血糖があらわれることがある(糖尿病治療中の患者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(11) 再生不良性貧血、溶血性貧血:重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと。
(12) 壊死性血管炎:壊死性血管炎があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。
(13) *肺水腫:肺水腫があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。
(14) *全身性エリテマトーデスの悪化:全身性エリテマトーデスを悪化させることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(15) *アナフィラキシー:アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(16) *中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN):中毒性表皮壊死融解症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(17) *間質性腎炎:間質性腎炎があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(18) *急性近視、閉塞隅角緑内障:急性近視(霧視、視力低下等を含む)、閉塞隅角緑内障があらわれることがあるので、急激な視力の低下や眼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、速やかに眼科医の診察を受けるよう、患者に指導すること。

その他の副作用

過敏症注2)

0.1~5%未満 

発疹、光線過敏症

過敏症注2)

頻度不明 

湿疹、蕁麻疹、そう痒、呼吸困難、顔面紅潮

循環器

0.1~5%未満 

めまい注3)、動悸、ほてり、期外収縮

循環器

頻度不明 

ふらつき注3)、立ちくらみ注3)、心房細動、起立性低血圧

精神神経系

0.1~5%未満 

頭痛

精神神経系

頻度不明 

頭重感、不眠、眠気、舌のしびれ感、四肢のしびれ感、知覚異常

代謝異常

7% 

血中尿酸上昇

代謝異常

0.1~5%未満 

中カリウム上昇、血清脂質上昇、総コレステロール上昇、高血糖症

代謝異常

頻度不明 

低カリウム血症、低マグネシウム血症、低クロール性アルカローシス、血清カルシウムの上昇等の電解質失調、血清総タンパク減少

消化器

0.1~5%未満 

悪心、口内炎、味覚異常、便秘、口渇

消化器

頻度不明 

嘔吐、食欲不振、胃部不快感、心窩部痛、下痢、腹部疝痛、膵炎、唾液腺炎、腹部不快感

肝臓

0.1~5%未満 

ALT(GPT)、LDH、AL-P、γ-GTPの上昇

肝臓

頻度不明 

AST(GOT)の上昇

皮膚

頻度不明 

皮膚エリテマトーデス

血液

0.1~5%未満 

白血球増多、貧血

血液

頻度不明 

白血球減少、好酸球増多、血小板減少、紫斑

腎臓

0.1~5%未満 

BUN、クレアチニンの上昇、蛋白尿

その他

0.1~5%未満 

倦怠感、頻尿、浮腫、咳、血中CK(CPK)上昇、CRP上昇、勃起不全、視力異常(霧視等)

その他

頻度不明 

脱力感、鼻出血、腰背部痛、筋肉痛、筋痙攣、高カルシウム血症を伴う副甲状腺障害、鼻閉、黄視症

その他の副作用の注意

注2)このような場合には投与を中止すること。

注3)このような場合には減量、休薬するなど適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者には、次の点に注意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

(1) 高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。
(2) 高齢者では、ヒドロクロロチアジドによる急激な利尿は血漿量の減少を来し、脱水、低血圧等による立ちくらみ、めまい、失神等を起こすことがある。
(3) 特に心疾患等で浮腫のある高齢者では、ヒドロクロロチアジドによる急激な利尿は急速な血漿量の減少と血液濃縮を来し、脳梗塞等の血栓塞栓症を誘発するおそれがある。
(4) 高齢者ではヒドロクロロチアジドによる低ナトリウム血症、低カリウム血症があらわれやすい。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
[(1)妊娠中期及び末期にカンデサルタン シレキセチルを含むアンジオテンシンII受容体拮抗剤やアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形、肺の低形成等があらわれたとの報告がある。(2)チアジド系薬剤では新生児又は乳児に高ビリルビン血症、血小板減少症等を起こすことがある。また、利尿効果に基づく血漿量減少、血液濃縮、子宮・胎盤血流量減少があらわれることがある。]
2. 授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。
[(1)ラットの周産期及び授乳期にカンデサルタン シレキセチルを強制経口投与すると、10mg/kg/日以上の群で出生児に水腎症の発生増加が認められている。なお、ラットの妊娠末期のみ、あるいは授乳期のみにカンデサルタン シレキセチルを投与した場合、いずれも300mg/kg/日で出生児に水腎症の増加が認められている。(2)ヒドロクロロチアジドは母乳中に移行することが報告されている。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

臨床検査結果に及ぼす影響

ヒドロクロロチアジドは甲状腺障害のない患者の血清PBIを低下させることがあるので注意すること。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。
[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

ヒドロクロロチアジドの含有量が本剤の承認用量の倍量である12.5mgを用いたカンデサルタン シレキセチル/ヒドロクロロチアジド配合剤の国内臨床試験において、血中尿酸上昇が146例中16例(11%)に認められている。

薬物動態

1. 血中濃度

本態性高血圧症患者に1日1回カンデサルタン シレキセチル/ヒドロクロロチアジドとして8mg/6.25mgを15日間反復投与した時、血中には活性代謝物カンデサルタン、非活性代謝物M-II及びヒドロクロロチアジドが検出されるが、未変化体であるカンデサルタン シレキセチルはほとんど検出されない。投与1日目及び15日目のカンデサルタン及びヒドロクロロチアジドの血中濃度の推移は下図及び表1のとおりである。



健康成人(12例)にカンデサルタン シレキセチル/ヒドロクロロチアジドとして8mg/6.25mgを食後投与した時、絶食下投与と比較してCmaxは活性代謝物カンデサルタンでは上昇し、ヒドロクロロチアジドでは低下したが、AUCは活性代謝物カンデサルタンでは差はなく、ヒドロクロロチアジドでは17.6%の低下であり、臨床的に問題となるものではないと考えられる。

2. 尿中排泄

本態性高血圧症患者10例に1日1回カンデサルタン シレキセチル/ヒドロクロロチアジドとして8mg/6.25mgを15日間反復投与した時、尿中には未変化体であるカンデサルタン シレキセチルは検出されず、活性代謝物カンデサルタン、非活性代謝物M-II及びヒドロクロロチアジドが排泄される。投与24時間までの尿中カンデサルタン+M-II及びヒドロクロロチアジド未変化体の累積尿中排泄率はカンデサルタン+M-IIが投与1日目12.3%、15日目15.8%、ヒドロクロロチアジド未変化体が投与1日目71.1%、15日目80.4%である。

3. 代謝

カンデサルタン シレキセチルはカルボキシルエステラーゼにより活性代謝物カンデサルタンに代謝され、さらに一部がCYP2C9により非活性代謝物M-IIに代謝されるが、本態性高血圧症患者にカンデサルタン シレキセチルを投与したときのM-IIの血中濃度及び尿中排泄率はカンデサルタンの血中濃度及び尿中排泄率に比べ低く、CYP2C9の遺伝的多型によるカンデサルタンの血中濃度への影響は少ないと考えられる。
また、カンデサルタンはCYP1A1、1A2、2A6、2B6、2C8、2C9-Arg、2C19、2D6、2E1、3A4の代謝活性を阻害しない(in vitro)。

4. 血中カンデサルタン濃度測定値を用いたPopulation Pharmacokinetics(PPK)解析

カンデサルタン シレキセチルを投与した健康成人男子延べ168例、本態性高血圧症及び高齢本態性高血圧症患者延べ30例、腎障害を伴う高血圧症患者18例、肝障害を伴う高血圧症患者8例、計224例から得られた2,886時点の血中カンデサルタン濃度測定値を用いて、性、年齢、体重、肝機能指標(AST(GOT)、ALT(GPT))、腎機能指標(血清クレアチニン、BUN)、血中アルブミン値及び高血圧の有無とカンデサルタンのクリアランス、分布容積、相対的バイオアベイラビリティとの関連性を検討した結果、肝障害患者(AST(GOT)値>40又はALT(GPT)値>35)におけるクリアランスが45%低下することが推定されている。

5. 蛋白結合率

14C]カンデサルタンをヒトの血清、4%ヒト血清アルブミン溶液に添加した時の蛋白結合率は、ともに99%以上である(in vitro)。
ヒドロクロロチアジドのヒト血清蛋白結合率は20.8~24.0%である(in vitro)。

表1 反復投与時の血中濃度

測定物質  投与日  Cmax
(ng/mL) 
Tmax
(h) 
AUC0-24h
(ng・h/mL) 
T1/2
(h) 
カンデサルタン  1日目  131.4±47.2  4.0±1.2  1186.9±425.8  5.6±0.9 
カンデサルタン  15日目  142.9±63.5  3.8±0.7  1390.4±631.0  6.9±1.5 
M-II  1日目  18.3±7.2  6.6±2.8  294.4±120.7  17.6±7.3 
M-II  15日目  28.0±14.5  5.1±2.1  478.4±245.0  15.7±4.2 
ヒドロクロロチアジド  1日目  62.3±16.4  1.8±0.7  338.6± 96.1  6.0±3.1 
ヒドロクロロチアジド  15日目  61.0±14.6  2.0±0.5  377.4±119.7  7.9±3.9 

(平均値±標準偏差,n=8)

臨床成績

1. 二重盲検比較(8週間投与)試験

本態性高血圧症患者を対象に、1日1回カンデサルタン シレキセチル/ヒドロクロロチアジドとして8mg/6.25mg、4mg/6.25mg、8mg/0mg又は0mg/6.25mgを8週間投与した二重盲検比較試験の結果は表2のとおりである。
トラフ時坐位拡張期血圧変化量については、8mg/6.25mg投与群は8mg/0mg投与群に比べ有意な差が認められている。トラフ時坐位収縮期血圧変化量については、8mg/6.25mg投与群及び4mg/6.25mg投与群ともに8mg/0mg投与群に比べ有意な差が認められている。

2. 長期投与試験

本態性高血圧症患者152例を対象に、1日1回カンデサルタン シレキセチル/ヒドロクロロチアジドとして4mg/6.25mg又は8mg/6.25mgを52週間投与した臨床試験の結果は表3のとおりである。

表2 二重盲検比較(8週間投与)試験

投与群  トラフ時坐位収縮期血圧変化量(mmHg)  トラフ時坐位拡張期血圧変化量(mmHg) 
8mg/6.25mg
(n=148) 
-20.74±12.359  -14.49±7.169 
4mg/6.25mg
(n=146) 
-18.08±12.944  -12.60±8.172 
8mg/0mg
(n=148) 
-14.80±12.352  -12.22±8.085 
0mg/6.25mg
(n=74) 
-8.28±9.903  -6.95±8.101 

(平均値±標準偏差)

表3 長期投与試験

トラフ時坐位収縮期血圧変化量(mmHg)  トラフ時坐位拡張期血圧変化量(mmHg) 
-18.20±13.200  -11.82±8.847 

(平均値±標準偏差)

薬効薬理

1. カンデサルタン シレキセチルとヒドロクロロチアジドとの併用による降圧作用

高血圧自然発症ラットにおいて、カンデサルタン シレキセチルとヒドロクロロチアジドとの併用により、カンデサルタン シレキセチルの降圧作用の増強が認められている。また、カンデサルタン シレキセチルによるヒドロクロロチアジドの利尿作用への影響は認められていない。

2. 降圧作用機序

カンデサルタン シレキセチルの降圧作用は、生体内で吸収過程において速やかに加水分解され活性代謝物カンデサルタンとなり、主に血管平滑筋のアンジオテンシンIIタイプ1(AT1)受容体においてアンジオテンシンIIと拮抗し、その強力な血管収縮作用を抑制することによって生ずる末梢血管抵抗の低下による。さらに、AT1受容体を介した副腎でのアルドステロン遊離に対する抑制作用も降圧作用に一部関与していると考えられる。1~3)
ヒドロクロロチアジドの降圧作用機序は明らかではない。投与初期には細胞外液量及び心拍出量を減少させる。しかし、長期投与時の持続的な降圧効果は血管抵抗の低下によるものであり、細胞外液量は幾分か減少したままではあるが、心拍出量は治療開始前値に戻る。わずかではあるが細胞外液量の減少を伴う体内Na量減少、血管平滑筋細胞内Na濃度減少により二次的に細胞内Ca2+濃度が低下し、血管収縮ホルモンに対する血管平滑筋細胞の反応性が減弱し、末梢血管抵抗が減少することによる機序が考えられる。4)

3. レニン-アンジオテンシン系に及ぼす影響5~9)

高血圧症患者74例(本態性高血圧症56例、腎障害を伴う高血圧症患者18例)を対象に、カンデサルタン シレキセチル1日1回1~12mgの反復投与試験の結果、血漿レニン活性、血漿アンジオテンシンI濃度及び血漿アンジオテンシンII濃度の上昇がみられている。

有効成分に関する理化学的知見

カンデサルタン シレキセチル
化学構造式

 

 

一般名

カンデサルタン シレキセチル(Candesartan Cilexetil)〔JAN〕

 

化学名

(1RS)-1-(Cyclohexyloxycarbonyloxy)ethyl 2-ethoxy-1-{[2´-(1H-tetrazol-5-yl)biphenyl-4-yl]methyl}-1H-benzo[d]imidazole-7-carboxylate

分子式

C33H34N6O6

分子量

610.66

**性状

カンデサルタン シレキセチルは白色の結晶又は結晶性の粉末である。酢酸(100)にやや溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。メタノール溶液(1→100)は旋光性を示さない。結晶多形が認められる。

ヒドロクロロチアジド
化学構造式
 
一般名

ヒドロクロロチアジド(Hydrochlorothiazide)〔JAN〕

化学名

6-Chloro-3,4-dihydro-2H-1,2,4-benzothiadiazine-7-sulfonamide 1,1-dioxide

分子式

C7H8ClN3O4S2

分子量

297.74

性状

ヒドロクロロチアジドは白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。アセトンに溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けにくく、水又はエタノール(95)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。

包装

配合錠LD : 100錠(10錠×10)、140錠(14錠×10)、500錠(バラ、10錠×50)、700錠(14錠×50)、1,000錠(10錠×100)

配合錠HD : 100錠(10錠×10)、140錠(14錠×10)、500錠(バラ、10錠×50)、700錠(14錠×50)、1,000錠(10錠×100)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1) 野田昌邦 他 : 薬理と治療,24 : 2215,1996.
2) 柴生田由美子 他 : 薬理と治療,24 : 2207,1996.
3) Wada,T.et al.: Eur.J.Pharmacol.,253 : 27,1994.
4) Goodman & Gilman Pharmacology 10th edition.
5) 鈴木 伸 他 : 臨床医薬,12: 2413,1996.
6) 青井 渉 他 : 臨床医薬,12: 2429,1996.
7) 藤島正敏 他 : 臨床医薬,12: 3333,1996.
8) 荒川規矩男 他 : 臨床医薬,12: 2195,1996.
9) 荒川正昭 他 : 臨床医薬,12: 2267,1996.

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

武田薬品工業株式会社 医薬学術部 くすり相談室

〒103-8668 東京都中央区日本橋二丁目12番10号

フリーダイヤル 0120-566-587

受付時間 9:00~17:30(土日祝日・弊社休業日を除く)

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