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LIOVEL Combination Tablets(リオベル配合錠LD/HD)

ID号:757  发布日期: 2015-02-03    截止日期: 不限  地区:全国 浏览次数:119

LIOVEL Combination Tablets LD 苯甲酸阿格列汀/盐酸吡格列酮(リオベル配合錠LD),リオベル配合錠HD ,LIOVEL Combination Tablets HD (Alogliptin Benzoate/Pioglitazone Hydrochloride)苯甲酸阿格列汀/盐酸吡格列酮,リオベル配合錠HD

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作成又は改訂年月

**2014年10月改訂(第9版)

*2014年6月改訂

日本標準商品分類番号

873969

薬効分類名

選択的DPP-4阻害薬/チアゾリジン系薬配合剤 -2型糖尿病治療剤-

承認等

販売名

リオベル配合錠LD

販売名コード

3969103F1024

承認・許可番号

承認番号

22300AMX00590

商標名

LIOVEL Combination Tablets LD

薬価基準収載年月

2011年9月

販売開始年月

2011年9月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存

使用期限

外箱に表示の使用期限内に使用すること。
(使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用すること。)

規制区分

処方箋医薬品

注意-医師等の処方箋により使用すること

組成

1錠中の有効成分

アログリプチン安息香酸塩34mg及びピオグリタゾン塩酸塩16.53mg(アログリプチンとして25mg及びピオグリタゾンとして15mg)

添加物

D-マンニトール、乳糖水和物、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄

性状

剤形

フィルムコーティング錠

錠剤の色

微黄色

識別コード

382

形状(上面)

形状(下面)

形状(側面)

直径(mm)

8.7

厚さ(mm)

約5.0

 

販売名

リオベル配合錠HD

販売名コード

3969103F2020

 

承認・許可番号

承認番号

22300AMX00589

商標名

LIOVEL Combination Tablets HD

薬価基準収載年月

2011年9月

販売開始年月

2011年9月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存

使用期限

外箱に表示の使用期限内に使用すること。
(使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用すること。)

規制区分

 

処方箋医薬品

注意-医師等の処方箋により使用すること

組成

1錠中の有効成分

アログリプチン安息香酸塩34mg及びピオグリタゾン塩酸塩33.06mg(アログリプチンとして25mg及びピオグリタゾンとして30mg)

添加物

D-マンニトール、乳糖水和物、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄

性状

剤形

フィルムコーティング錠

錠剤の色

微黄赤色

識別コード

383

形状(上面)

形状(下面)

形状(側面)

直径(mm)

8.7

厚さ(mm)

約5.0

一般的名称

アログリプチン安息香酸塩/ピオグリタゾン塩酸塩配合錠

禁忌

(次の患者には投与しないこと) 1. 心不全の患者及び心不全の既往歴のある患者[ピオグリタゾンでは、動物試験において循環血漿量の増加に伴う代償性の変化と考えられる心重量の増加がみられており、また、臨床的にも心不全を増悪あるいは発症したとの報告がある。]

2. 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]

 

3. 重篤な肝機能障害のある患者[ピオグリタゾンは主に肝臓で代謝されるため、蓄積するおそれがある。]

4. 重篤な腎機能障害のある患者

5. 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]

6. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

7. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

 

 

効能又は効果

2型糖尿病

ただし、アログリプチン安息香酸塩及びピオグリタゾン塩酸塩の併用による治療が適切と判断される場合に限る。

効能又は効果に関連する使用上の注意

1. 本剤を2型糖尿病治療の第一選択薬としないこと。

2. 原則として、既にアログリプチン安息香酸塩(アログリプチンとして1日25mg)及びピオグリタゾン塩酸塩(ピオグリタゾンとして1日15mg又は30mg)を併用し状態が安定している場合、あるいはピオグリタゾン塩酸塩(ピオグリタゾンとして1日15mg又は30mg)単剤の治療により効果不十分な場合に、本剤の使用を検討すること。

3. アログリプチン安息香酸塩の治療により効果不十分な場合の本剤使用における有効性及び安全性は確立していない。

4. 本剤投与中において、本剤の投与がアログリプチン安息香酸塩及びピオグリタゾン塩酸塩の各単剤の併用よりも適切であるか慎重に判断すること。

用法及び用量

通常、成人には1日1回1錠(アログリプチン/ピオグリタゾンとして25mg/15mg又は25mg/30mg)を朝食前又は朝食後に経口投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

1. 中等度以上の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス値が50mL/min未満)では、排泄の遅延によりアログリプチンの血中濃度が上昇するので本剤は使用せず、アログリプチン安息香酸塩及びピオグリタゾン塩酸塩の各単剤を併用すること。(【薬物動態】の項参照)
※クレアチニンクリアランスに相当する血清クレアチニンの換算値:男性では>1.4mg/dL、女性では>1.2mg/dL(年齢60歳、体重65kgの場合)

2. ピオグリタゾン塩酸塩の投与により浮腫が比較的女性に多く報告されているので、女性に投与する場合は、浮腫の発現に留意し、これまでのピオグリタゾンの投与量を考慮のうえ、アログリプチン/ピオグリタゾンとして1日1回25mg/15mgからの投与開始を検討すること。

3. 一般に高齢者では生理機能が低下しているので、高齢者に投与する場合は、これまでのピオグリタゾンの投与量を考慮のうえ、アログリプチン/ピオグリタゾンとして1日1回25mg/15mgからの投与開始を検討すること。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

次に掲げる患者又は状態

(1) 心不全発症のおそれのある心筋梗塞、狭心症、心筋症、高血圧性心疾患等の心疾患のある患者[循環血漿量の増加により心不全を発症させるおそれがある。](「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)
(2) 肝機能障害(【禁忌】の項参照)
(3) 腎機能障害(【禁忌】、<用法・用量に関連する使用上の注意>、【薬物動態】の項参照)
(4) *スルホニルウレア剤又はインスリン製剤を投与中の患者[低血糖のリスクが増加するおそれがある。](「重要な基本的注意」、「相互作用」、「重大な副作用」項参照)
(5) 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全[低血糖を起こすおそれがある。]
(6) 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態[低血糖を起こすおそれがある。]
(7) 激しい筋肉運動[低血糖を起こすおそれがある。]
(8) 過度のアルコール摂取者[低血糖を起こすおそれがある。]
(9) 腹部手術の既往又は腸閉塞の既往のある患者[腸閉塞を起こすおそれがある。](「重大な副作用」の項参照)
(10) 高齢者(<用法・用量に関連する使用上の注意>、「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

1. 循環血漿量の増加によると考えられる浮腫が短期間に発現し、また心不全が増悪あるいは発症することがあるので、下記の点に留意すること。(【禁忌】、「慎重投与」の項参照)
(1) 心不全の患者及び心不全の既往歴のある患者には投与しないこと。
(2) 投与中は観察を十分に行い、浮腫、急激な体重増加、心不全症状等がみられた場合には投与中止、ループ利尿剤(フロセミド等)の投与等適切な処置を行うこと。
(3) 服用中の浮腫、急激な体重増加、症状の変化に注意し、異常がみられた場合には直ちに本剤の服用を中止し、受診するよう患者を指導すること。
2. 心電図異常や心胸比増大があらわれることがあるので、定期的に心電図検査を行うなど十分に観察し、異常が認められた場合には投与を一時中止するかあるいは減量するなど慎重に投与すること。(「その他の副作用」の項参照)
3. 本剤は低血糖症状を起こすことがあるので、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明し、注意を喚起すること。また、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。(「相互作用」、「重大な副作用」の項参照)
4. *本剤とスルホニルウレア剤又はインスリン製剤との併用における臨床効果及び安全性は確立されていないが、本剤の有効成分であるDPP-4阻害剤とスルホニルウレア剤又はインスリン製剤を併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。スルホニルウレア剤又はインスリン製剤による低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤と併用する場合には、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。(「慎重投与」、「相互作用」、「重大な副作用」の項参照)
5. 海外で実施した糖尿病患者を対象とした疫学研究において、ピオグリタゾンを投与された患者で膀胱癌の発生リスクが増加するおそれがあり、また、投与期間が長くなるとリスクが増える傾向が認められているので、以下の点に注意すること。(「その他の注意」の項参照)
(1) 膀胱癌治療中の患者には投与を避けること。また、特に、膀胱癌の既往を有する患者には本剤の有効性及び危険性を十分に勘案した上で、投与の可否を慎重に判断すること。
(2) 投与開始に先立ち、患者又はその家族に膀胱癌発症のリスクを十分に説明してから投与すること。また、投与中に血尿、頻尿、排尿痛等の症状が認められた場合には、直ちに受診するよう患者に指導すること。
(3) 投与中は、定期的に尿検査等を実施し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。また、投与終了後も継続して、十分な観察を行うこと。
6. 急性膵炎があらわれることがあるので、持続的な激しい腹痛、嘔吐等の初期症状があらわれた場合には、速やかに医師の診察を受けるよう患者に指導すること。(「重大な副作用」の項参照)
7. *糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
8. 本剤の適用においては、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行うこと。
9. 本剤を使用する場合は、インスリン抵抗性が推定される患者に限定すること。インスリン抵抗性の目安は肥満度(Body Mass Index=BMI kg/m2)で24以上あるいはインスリン分泌状態が空腹時血中インスリン値で5μU/mL以上とする。
10. 投与する場合には、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、効果が不十分な場合には、速やかに他の治療薬への切り替えを行うこと。
11. 投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合や、減量する必要がある場合があり、また、患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、体重の推移、血糖値、感染症の有無等に留意のうえ、常に投与継続の可否、投与量、薬剤の選択等に注意すること。
12. 急激な血糖下降に伴い、糖尿病性網膜症が悪化する例があるので留意すること。
13. **本剤と他の糖尿病用薬の併用における安全性は検討されていない。
14. **本剤の有効成分であるDPP-4阻害剤とGLP-1受容体作動薬はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有している。両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。

相互作用

相互作用の概略

アログリプチンは主に腎臓から未変化体として排泄され、その排泄には能動的な尿細管分泌の関与が推定される。(【薬物動態】の項参照)

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
**,*糖尿病用薬
スルホニルウレア剤
グリメピリド、グリベンクラミド、グリクラジド、トルブタミド 等
速効型インスリン分泌促進薬
ナテグリニド、ミチグリニドカルシウム水和物 等
α-グルコシダーゼ阻害剤
ボグリボース、アカルボース、ミグリトール
ビグアナイド系薬剤
メトホルミン塩酸塩、ブホルミン塩酸塩
GLP-1受容体作動薬
リラグルチド、エキセナチド、リキシセナチド
SGLT2阻害剤
イプラグリフロジン L-プロリン、ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物、トホグリフロジン水和物、ルセオグリフロジン水和物 等
インスリン製剤
臨床症状・措置方法・機序等

*・上記の糖尿病用薬と併用した際に低血糖を発現するおそれがあるので、慎重に投与すること。特に、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。これらの薬剤による低血糖のリスクを軽減するため、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。
・α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはショ糖ではなくブドウ糖を投与すること。

2. 薬剤名等
糖尿病用薬及びその血糖降下作用を増強又は減弱する薬剤を併用している場合
○糖尿病用薬の血糖降下作用を増強する薬剤
β-遮断薬、サリチル酸製剤、モノアミン酸化酵素阻害薬、フィブラート系の高脂血症治療薬、ワルファリン 等
○糖尿病用薬の血糖降下作用を減弱する薬剤
アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン 等
臨床症状・措置方法・機序等

上記の併用に加え更に本剤を併用する場合には、糖尿病用薬の使用上の注意に記載の相互作用に留意するとともに、本剤のインスリン分泌促進作用及びインスリン抵抗性改善作用が加わることによる影響に十分に注意すること。

3. 薬剤名等
リファンピシン等のCYP2C8を誘導する薬剤
臨床症状・措置方法・機序等

リファンピシンと併用するとピオグリタゾンのAUCが54%低下するとの報告があるので、リファンピシンと併用する場合は血糖管理状況を十分に観察し、必要に応じピオグリタゾンを増量すること。

副作用

副作用等発現状況の概要

承認時までの国内の臨床試験では、アログリプチンとして25mg及びピオグリタゾンとして15mg又は30mgを1日1回併用投与された165例中の42例(25.5%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。
以下の副作用は、上記の試験あるいはアログリプチン安息香酸塩、ピオグリタゾン塩酸塩の各薬剤の試験・調査又は自発報告で認められているものである(自発報告による副作用の頻度は不明とした)。

重大な副作用

1. 心不全が増悪あるいは発症することがあるので、投与中は観察を十分に行い、浮腫、急激な体重増加、心不全症状・徴候(息切れ、動悸、心胸比増大、胸水等)がみられた場合には投与を中止し、ループ利尿剤等を投与するなど適切な処置を行うこと。特に心不全発症のおそれのある心疾患の患者には注意すること。(「慎重投与」、「重要な基本的注意」の項参照)

2. 循環血漿量の増加によると考えられる浮腫があらわれることがあるので、観察を十分に行い、浮腫が認められた場合には、減量あるいは中止するなど適切な処置を行うこと。これらの処置によっても症状が改善しない場合には、必要に応じてループ利尿剤(フロセミド等)の投与等を考慮すること。
なお、女性においてピオグリタゾンによる浮腫の発現が多くみられている[ピオグリタゾン国内臨床試験:男性4.2%(29/687例)、女性12.2%(83/681例)]。また、ピオグリタゾンによる浮腫の発現頻度は、糖尿病性網膜症合併例で10.4%(44/422例)、糖尿病性神経障害合併例で11.4%(39/342例)、糖尿病性腎症合併例で10.6%(30/282例)であり、糖尿病性合併症発症例は非発症例に比べ高い傾向にある。これらの症例にあっては浮腫の発現に特に留意すること。(<用法・用量に関連する使用上の注意>の項参照)
3. AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
4. *低血糖(0.1~5%未満)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察しながら投与すること。低血糖症状が認められた場合、本剤あるいは併用している糖尿病用薬を一時的に中止するかあるいは減量するなど慎重に投与すること。なお、DPP-4阻害剤で、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されていることから、これらの薬剤と併用する場合には、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。また、本剤の投与により低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与するが、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。
5. 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症(頻度不明)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. 間質性肺炎(頻度不明)があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
7. 急性膵炎(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、持続的な激しい腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行こと。
8. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
9. 腸閉塞(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「慎重投与」の項参照)
10. 胃潰瘍が再燃した例が報告されている。

その他の副作用

アログリプチン
過敏症注3)

0.1~5%未満注2) 

発疹、そう痒、蕁麻疹

消化器

0.1~5%未満注2) 

腹部膨満、鼓腸、腹痛、胃腸炎、便秘

精神神経系

0.1~5%未満注2) 

頭痛、めまい、四肢のしびれ

その他

0.1~5%未満注2) 

倦怠感、鼻咽頭炎、浮腫、動悸、関節痛、筋肉痛、貧血

ピオグリタゾン
血液注4)

0.1~5%未満 

貧血、白血球減少、血小板減少

循環器

0.1~5%未満 

血圧上昇、心胸比増大注5)心電図異常注5)、動悸、胸部圧迫感、顔面潮紅

過敏症注6)

0.1~5%未満 

発疹、湿疹、そう痒

消化器

0.1~5%未満 

悪心・嘔吐、胃部不快感、胸やけ、腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘、食欲亢進、食欲不振

肝臓注7)

0.1~5%未満 

AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P、γ-GTPの上昇

精神神経系

0.1~5%未満 

めまい、ふらつき、頭痛、眠気、倦怠感、脱力感、しびれ

その他

5%以上 

LDH及びCK(CPK)の上昇注8)

その他

0.1~5%未満 

BUN及びカリウムの上昇、総蛋白及びカルシウムの低下、体重及び尿蛋白の増加、息切れ

その他

0.1%未満 

関節痛、ふるえ、急激な血糖下降に伴う糖尿病性網膜症の悪化

その他

頻度不明 

骨折注9)、糖尿病性黄斑浮腫の発症又は増悪注10)

その他の副作用の注意

注2)頻度は国内及び外国臨床試験の集計結果に基づく。

注3)このような場合には投与を中止すること。

注4)血液検査を定期的(3ヵ月に1回程度)に行うこと。

注5)「重要な基本的注意2.」の項参照

注6)このような場合には投与を中止すること。

注7)発現頻度:AST(GOT) 0.86%(11/1,272例)、ALT(GPT) 0.94%(12/1,276例)、AL-P 0.47%(6/1,272例)、γ-GTP 0.95%(12/1,263例)

注8)LDH上昇(5.63%、71/1,261例)やCK(CPK)上昇(5.00%、61/1,221例)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、再検査を行うなど観察を十分に行うこと。

注9)外国の臨床試験で、女性において骨折の発現頻度上昇が認められている。

注10)浮腫、体重増加に伴ってあらわれることがある。視力低下等の異常が認められた場合には黄斑浮腫の可能性を考慮し適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、これまでのピオグリタゾンの投与量を考慮のうえ、アログリプチン/ピオグリタゾンとして1日1回25mg/15mgからの投与開始を検討し、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[ピオグリタゾンについては、ラット器官形成期投与試験では、40mg/kg以上の群で胚・胎児死亡率の高値、出生児の生存率の低値が、ウサギ器官形成期投与試験では、160mg/kg群で親動物の死亡又は流産がそれぞれ1例、胚・胎児死亡率の高値がみられている。また、アログリプチンでは、動物試験(ラット)において、胎盤通過が報告されている。]
2. 授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合は授乳を中止させること。[アログリプチン及びピオグリタゾン1)では、ラットで乳汁中への移行が報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

1. ラット及びマウスにピオグリタゾンを24ヵ月間強制経口投与した試験では、ラット雄の3.6mg/kg/日以上の群に膀胱腫瘍がみられた。
2. 海外で実施した糖尿病患者を対象とした疫学研究の中間解析において、全体解析では膀胱癌の発生リスクに有意差は認められなかったが(ハザード比 1.2[95%信頼区間 0.9-1.5])、層別解析でピオグリタゾンの投与期間が2年以上で膀胱癌の発生リスクが有意に増加した(ハザード比 1.4[95%信頼区間 1.03-2.0])。2)
また、別の疫学研究において、ピオグリタゾンを投与された患者で膀胱癌の発生リスクが有意に増加し(ハザード比 1.22[95%信頼区間 1.05-1.43])、投与期間が1年以上で膀胱癌の発生リスクが有意に増加した(ハザード比 1.34[95%信頼区間 1.02-1.75])。
3. 家族性大腸腺腫症(familial adenomatous polyposis:FAP)のモデル動物であるMinマウスにピオグリタゾンの類薬(トログリタゾン及びロシグリタゾン)を経口投与したところ、結腸腫瘍の数及び大きさを増大させたとの報告がある。3,4)

薬物動態

1. 血中濃度
(1) 単回投与

健康成人(31例)にアログリプチン/ピオグリタゾンとして25mg/30mg(配合錠投与)又はアログリプチンとして25mg及びピオグリタゾンとして30mg(単剤併用投与)をクロスオーバー法により1日1回絶食下で経口投与した時のアログリプチン未変化体及びピオグリタゾン未変化体の血漿中濃度推移は下図のとおりであり、生物学的同等性が認められた。


また、配合錠投与時のアログリプチン未変化体、ピオグリタゾン未変化体及び活性代謝物(M-II~IV)の薬物動態学的パラメータは表1、2のとおりであった。5)

なお、Wister fattyラットで調べた血糖低下作用において、ピオグリタゾンの代謝物M-II~IVの活性は未変化体より弱かった。

(2) 食事の影響

健康成人(11例)にアログリプチン/ピオグリタゾンとして25mg/30mgを食後投与した時、絶食下投与と比較してアログリプチンのCmaxは16.5%増加、AUCは6.5%減少、ピオグリタゾンのCmaxは20.9%増加、AUCは1.6%減少した。6)

2. 蛋白結合率
(1) [14C]アログリプチンを0.01~10μg/mLの濃度でヒト血漿に添加した時の蛋白結合率は、28.2~38.4%であった(in vitro)。7)
(2) [14C]ピオグリタゾンをヒトの血清、4%ヒト血清アルブミン溶液に添加した時の蛋白結合率は、いずれも98%以上であった(in vitro)。1)
3. 代謝
(1) アログリプチンはCYP2D6によりN-脱メチル化体の活性代謝物M-Iに、また、N-アセチル化により非活性代謝物M-IIに代謝されるが、M-I及びM-IIのAUCはそれぞれ血漿中アログリプチンの1%未満及び6%未満であり、いずれも微量代謝物であった。また、アログリプチンはCYP3A4/5に対して弱い阻害作用と弱い誘導作用を示したが、CYP1A2、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6を阻害せず、CYP1A2、CYP2B6、CYP2C9、CYP2C19を誘導しなかった(in vitro)。8)
(2) ピオグリタゾンはCYP1A1、CYP1A2、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4の複数の分子種が関与しエーテル部の開裂、エチレン部分の酸化、エチル基の酸化などを受けてM-I~VIに代謝される。9)また、ピオグリタゾンはCYP1A1、CYP1A2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP3A4にほとんど影響を与えなかった(in vitro)。10)
4. 尿中排泄
(1) 健康成人(8例)にアログリプチンとして25mgを1日1回7日間反復投与した時、投与216時間後までのアログリプチンの累積尿中排泄率は72.8%であった。また、健康成人(8例)にアログリプチンとして25mgを単回投与した時の腎クリアランスは10.7L/h(178mL/min)であり、アログリプチンの尿中への排泄は、能動的な尿細管分泌の関与が示唆される。11,12)
(2) 健康成人(14例)に空腹時にピオグリタゾンとして1回30mgを単回経口投与した時、尿中には主としてM-IV~VIが排泄され、投与後48時間までの累積尿中排泄率は約30%であった。13)
5. 加齢の影響

健康な高齢者(65歳以上85歳以下、8例)及び非高齢者(20歳以上35歳以下、8例)にアログリプチンとして25mgを単回投与した時、高齢者のCmax、AUCは、非高齢者と比較してそれぞれ47.7%、30.3%増加した。14)

6. 腎障害時の動態(外国人データ)

腎機能の程度が異なる成人にアログリプチンとして50mgを単回投与した時のAUCは、年齢と性別を対応させた健康成人と比較して、中等度腎機能障害者(Ccr=30~50mL/min、6例)では2.1倍、高度腎機能障害者(Ccr<30mL/min、6例)では3.2倍、末期腎不全罹患者(6例)では3.8倍増加した。また、アログリプチンは血液透析3時間後に投与量の7.2%が除去された。15)(<用法・用量に関連する使用上の注意>、「慎重投与」の項参照)
(アログリプチン安息香酸塩単剤の国内承認用量はアログリプチンとして25mgである。)

7. 肝障害時の動態(外国人データ)

中等度肝機能障害者(Child-Pughスコアが7~9、8例)及び健康成人(8例)にアログリプチンとして25mgを単回投与した時、中等度肝機能障害者のCmax、AUCは、健康成人と比較してそれぞれ7.7%、10.1%減少した。16)
※:ビリルビン、アルブミン、PT又はINR、肝性脳症、腹水症の状態からスコア化する分類

8. 薬物間相互作用
(1) アログリプチン及びピオグリタゾン(外国人データ)

健康成人(30例)にピオグリタゾン(CYP2C8基質)として45mg及びアログリプチンとして25mgを1日1回12日間反復投与した時(3×3クロスオーバー試験)、ピオグリタゾン及びアログリプチンのCmax、AUCに併用投与による影響は見られなかった。17)

(2) アログリプチン及びその他の薬剤(外国人データ)

アログリプチンとゲムフィブロジル(CYP2C8、CYP2C9阻害剤)、フルコナゾール(CYP2C9阻害剤)、ケトコナゾール(CYP3A4阻害剤)、シクロスポリン(P-糖蛋白阻害剤)、カフェイン(CYP1A2基質)、ワルファリン(CYP1A2基質、CYP2C9基質、CYP3A4基質)、グリベンクラミド(CYP2C9基質)、トルブタミド(CYP2C9基質)、デキストロメトルファン(CYP2D6基質)、ミダゾラム(CYP3A4基質)、アトルバスタチン(CYP3A4基質)、エチニルエストラジオール(CYP3A4基質)、ノルエチンドロン(CYP3A4基質)、フェキソフェナジン(P-糖蛋白基質)、ジゴキシン(P-糖蛋白基質、腎排泄)、メトホルミン又はシメチジン(腎排泄)、ボグリボースとの薬物間相互作用を検討したが、いずれも併用投与の影響は見られなかった。17~26)
※ボグリボースのみ日本人データ

(3) ピオグリタゾン及びその他の薬剤

ピオグリタゾンとグリベンクラミド(CYP2C9基質)、グリクラジド(CYP2C9基質)又はメトホルミン(腎排泄)との薬物間相互作用を検討したが、いずれも併用投与の影響は見られなかった。27,28)

表1 アログリプチン

測定物質  Cmax
(ng/mL) 
Tmax
(h) 
AUC0-inf
(ng・h/mL) 
T1/2
(h) 
未変化体  135.6±32.9  2.1±2.0  1,800.2±227.6  18.3±2.8 

(平均値±標準偏差)

表2 ピオグリタゾン

測定物質  Cmax
(ng/mL) 
Tmax
(h) 
AUC0-inf
(ng・h/mL) 
T1/2
(h) 
未変化体  1,215.7±373.0  2.8±1.4  13,201.7±3,332.1  9.2±7.1 
M-II  38.6±13.6  7.4±2.2  1,136.6±463.7  15.6±7.8 
M-III  233.3±62.3  16.1±5.3  12,521.6±3,211.4  29.8±8.1 
M-IV  561.7±129.4  15.2±3.6  30,022.8±6,913.9  28.3±6.4 

(平均値±標準偏差)

臨床成績

1. 二重盲検比較試験

食事療法、運動療法に加えてチアゾリジン系薬剤を投与するも血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象にアログリプチンとして25mgを12週間併用投与(1日1回朝食前)した二重盲検比較試験の結果は表3のとおりであり、HbA1c(JDS値)の投与前からの変化量は、ピオグリタゾン単独投与群と比べ有意な差が認められた。29)

2. 長期継続投与試験

上記の二重盲検比較試験に参加した患者を対象にアログリプチンとして25mgを同一用法にて52週間投与した結果、HbA1c(JDS値)の投与前からの変化量は-0.65±0.66%(165例、平均値±標準偏差)であり、安定した血糖コントロールが得られた。30)
※:LOCF法(Last observation carried forward法)

表3 二重盲検比較試験

投与群  HbA1c(JDS値)
(%) 
HbA1c(JDS値)
(%) 
空腹時血糖
(mg/dL) 
空腹時血糖
(mg/dL) 
食後血糖2時間値
(mg/dL) 
食後血糖2時間値
(mg/dL) 
  投与前からの変化量  群間差  投与前からの変化量※※  群間差  投与前からの変化量※※  群間差 
ピオグリタゾン単独投与(n=115)  -0.19±0.04  -0.78[-0.90,-0.66]  -2.4±26.8  -16.5[-22.8,-10.2]  -4.5±48.1  -37.0[-48.6,-25.3] 
アログリプチン25mg併用投与(n=113)  -0.97±0.04  -0.78[-0.90,-0.66]  -18.9±21.0  -16.5[-22.8,-10.2]  -41.5±39.3  -37.0[-48.6,-25.3] 

※:患者背景項目で調整した上での調整済み平均値±標準誤差
※※:平均値±標準偏差
♯:p<0.0001、[ ]は両側95%信頼区間

薬効薬理

アログリプチン
(1) 作用機序

アログリプチンは食事の経口摂取刺激により腸管から血中に分泌されるグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)を不活性化するジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)活性を阻害することにより、GLP-1の血中濃度を上昇させ、糖濃度依存的に膵臓からのインスリン分泌を促進させる。31)

(2) DPP-4に対する阻害作用
1) ヒト血漿中DPP-4活性を選択的に阻害した(IC50値:10nmol/L)(in vitro)。32)
2) 健康成人にアログリプチンとして25mgを単回投与した時、投与24時間後のDPP-4阻害率は81%であった。11)
(3) 活性型GLP-1濃度増加作用

食事療法、運動療法を実施するも血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象にアログリプチンとして25mgを12週間投与(1日1回朝食前)したプラセボ対照二重盲検比較試験(用量設定試験)において、プラセボ投与群と比べて、活性型GLP-1濃度の有意な増加が認められた。33)

(4) 血糖改善作用及び耐糖能改善作用
1) 食事療法、運動療法を実施するも血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象にアログリプチンとして25mgを12週間投与(1日1回朝食前)したプラセボ対照二重盲検比較試験(用量設定試験)において、プラセボ投与群と比べて、食後血糖の改善が認められた。33)
2) 一晩絶食した非肥満2型糖尿病モデル(N-STZ-1.5ラット)及び肥満2型糖尿病モデル(Wistar fattyラット)にアログリプチンを単回投与し、投与1時間後にグルコースを経口投与した糖負荷試験において、耐糖能改善作用が認められた。34,35)
3) 顕著な膵疲弊を呈する肥満2型糖尿病モデル(雄db/dbマウス)において、アログリプチン及びピオグリタゾンを3週間混餌併用投与した時、HbA1cの相加的な低下、血漿グルコース濃度の相乗的な低下が認められた。また、3週間混餌投与後の膵インスリン含量にも相乗的な増加が認められた。36)
ピオグリタゾン
(1) 作用機序

ピオグリタゾンはインスリン受容体のインスリン結合部以降に作用してインスリン抵抗性を軽減し、肝における糖産生を抑制し、末梢組織における糖利用を高め血糖を低下させる。この作用は、インスリン抵抗性の主因である細胞内インスリン情報伝達機構を正常化することによると推測される。

(2) インスリン抵抗性改善作用
1) インスリン抵抗性を有し、肥満型糖尿病であるWistar fattyラット及び肥満であるZucker fattyラットにピオグリタゾンを14日間投与し、20時間絶食後にインスリンを投与したところ、インスリン投与後の血糖低下の増強が認められた。37,38)
2) 肥満型糖尿病であるKKAyマウスの横隔膜のグリコーゲン画分及び副睾丸周囲脂肪組織の総脂肪画分へのインスリン刺激時の糖取り込みを増加させた。37)
3) 肥満型糖尿病であるWistar fattyラットの肝からの糖産生を抑制し、末梢組織における糖の利用を高めた。39)
(3) 末梢組織におけるインスリン作用増強

Wistar fattyラットの後肢ヒラメ筋において、インスリンの作用(グリコーゲン合成及び解糖亢進作用)を増強した(ex vivo)。また、Wistar fattyラットの副睾丸周囲脂肪組織由来の単離脂肪細胞において、インスリンの作用(グルコース酸化及び総脂質合成亢進作用)を増強した(ex vivo)。38)

(4) 肝におけるインスリン作用増強

Wistar fattyラットにおいて、肝におけるグルコキナーゼの活性を亢進し、グルコース-6-ホスファターゼの活性を低下させ、糖産生を抑制した(in vivo)。39)

(5) インスリン受容体作用増強

Wistar fattyラットの骨格筋において、低下したインスリン受容体及びインスリン受容体基質のリン酸化を正常化し、ホスファチジルイノシトール-3-キナーゼの活性を亢進させた(in vivo)。40)

(6) TNF-α産生抑制作用

Wistar fattyラットに認められる骨格筋TNF-α産生亢進を抑制し、これと並行して高血糖を軽減した(in vivo)。41)

(7) 糖代謝改善作用

インスリン抵抗性を有する肥満型2型糖尿病モデル動物(KKAyマウス、Wistar fattyラット)において、高血糖及び高インスリン血症を軽減した。一方、インスリン欠乏の1型糖尿病モデル動物(ストレプトゾシン糖尿病ラット)の高血糖、正常ラット(Sprague-Dawleyラット)の正常血糖には作用を示さなかった。37,38)

(8) 耐糖能改善作用

インスリン抵抗性を有し、耐糖能異常を示すWistar fattyラット及びZucker fattyラットにピオグリタゾンを10~12日間投与し、20時間絶食後にグルコースを経口投与したところ、グルコース投与後の血漿グルコース上昇の抑制及びインスリン過剰分泌の軽減が認められた。37,38)

有効成分に関する理化学的知見

アログリプチン安息香酸塩
化学構造式
 

一般名

アログリプチン安息香酸塩(Alogliptin Benzoate)〔JAN〕

化学名

2-({6-[(3R)-3-Aminopiperidin-1-yl]-3-methyl-2,4-dioxo-3,4-dihydropyrimidin-1(2H)-yl}methyl)benzonitrile monobenzoate

分子式

C18H21N5O2・C7H6O2

分子量

461.51

融点

182.5℃

性状

アログリプチン安息香酸塩は白色~帯黄白色の結晶性の粉末である。ジメチルスルホキシドにやや溶けやすく、水又はメタノールにやや溶けにくく、アセトニトリル又はエタノール(99.5)に溶けにくい。

ピオグリタゾン塩酸塩
化学構造式
 

一般名

ピオグリタゾン塩酸塩(Pioglitazone Hydrochloride)〔JAN〕

化学名

(5RS)-5-{4-[2-(5-Ethylpyridin-2-yl)ethoxy]benzyl}thiazolidine-2, 4-dione monohydrochloride

分子式

C19H20N2O3S・HCl

分子量

392.90

融点

193℃(分解点)

性状

ピオグリタゾン塩酸塩は白色の結晶又は結晶性の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミド又はメタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。0.1mol/L塩酸試液に溶ける。N,N-ジメチルホルムアミド溶液(1→20)は旋光性を示さない。

包装

配合錠LD : 100錠(10錠×10)、500錠(バラ、10錠×50)、700錠(14錠×50)

配合錠HD : 100錠(10錠×10)、500錠(バラ、10錠×50)、700錠(14錠×50)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1) 前芝良宏 他:薬理と治療, 24(12):2597, 1996.
2) Lewis J D. et al.:Diabetes Care, 34:916, 2011.
3) Saez E. et al.:Nature Medicine, 4(9):1058, 1998.
4) Lefebvre A-M. et al.:Nature Medicine, 4(9):1053, 1998.
5) アログリプチン/ピオグリタゾン配合剤の生物学的同等性試験成績(社内資料)
6) アログリプチン/ピオグリタゾン配合剤の薬物動態試験成績(社内資料)
7) アログリプチンの蛋白結合に関する検討(社内資料)
8) アログリプチンの代謝に関する検討(社内資料)
9) ピオグリタゾンのヒトP450分子種発現系ミクロゾームによる代謝に関する試験(社内資料)
10) ピオグリタゾンのチトクロームP450(CYP)に対する影響に関する試験(社内資料)
11) アログリプチンの薬物動態試験成(1)(社内資料)
12) アログリプチンの薬物動態試験成績(2)(社内資料)
13) 東 純一 他:臨牀と研究, 74(6):1627, 1997.
14) アログリプチンの薬物動態試験成績(3)(社内資料)
15) アログリプチンの腎機能障害者における薬物動態試験成績(社内資料)
16) アログリプチンの肝機能障害者における薬物動態試験成績(社内資料)
17) Karim A. et al.:J. Clin. Pharmacol., 49:1210, 2009.
18) アログリプチンとボグリボースとの薬物相互作用試験成績(社内資料)
19) アログリプチンとアトルバスタチンとの薬物相互作用試験成績(社内資料)
20) アログリプチンとフルコナゾール、ケトコナゾール又はゲムフィブロジルとの薬物相互作用試験成績(社内資料)
21) アログリプチンとシクロスポリンとの薬物相互作用試験成績(社内資料)
22) アログリプチンとカフェイン、トルブタミド、デキストロメトルファン、ミダゾラム及びフェキソフェナジンとの薬物相互作用試験成績(社内資料)
23) アログリプチンとワルファリンとの薬物相互作用試験成績(社内資料)
24) アログリプチンとエチニルエストラジオール及びノルエチンドロンとの薬物相互作用試験成績(社内資料)
25) アログリプチンとジゴキシンとの薬物相互作用試験成績(社内資料)
26) Karim A. et al.:Int. J. Clin. Pharmacol. Ther., 48(1):46, 2010.
27) 播 穣治 他:臨牀と研究, 74(5):1217, 1997.
28) ピオグリタゾンとメトホルミンとの薬物間相互作用試験(社内資料)
29) *Kaku K. et al.:Diabetes Obes. Metab., 13(11):1028, 2011.
30) アログリプチンの臨床試験成績(社内資料)
31) Moritoh Y. et al.:Eur. J. Pharmacol., 588:325, 2008.
32) アログリプチンの酵素阻害活性に関する検討(社内資料)
33) Seino Y. et al.:Curr. Med. Res. Opin., 27(9):1781, 2011.
34) Asakawa T. et al.:Life Sci., 85(3-4):122, 2009.
35) Feng J. et al.:J. Med. Chem., 50(10):2297, 2007.
36) Moritoh Y. et al.:Br. J. Pharmacol., 157:415, 2009.
37) 池田 衡 他:薬理と治療, 25(2):337, 1997.
38) Sugiyama Y. et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res., 40(I), 3:263,1990.
39) Sugiyama Y. et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res., 40(I), 4:436, 1990.
40) Hayakawa T. et al.: Biochem. Biophys. Res. Commun., 223(2):439, 1996.
41) Murase K. et al.:Diabetologia, 41(3):257, 1998.

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主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。

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〒103-8668 東京都中央区日本橋二丁目12番10号

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开发上市情况
苯甲酸阿格列汀(Alogliptin benzoate)是日本Takeda公司研发的丝氨酸蛋白酶二肽基肽酶IV(DPP-IV)抑制剂,能维持体内胰高血糖素样肽1(GLP-1)和葡萄糖依赖性促胰岛素多肽(GIP)的水平,促进胰岛素的分泌,从而发挥降糖疗效。2010年4月获得日本厚生劳动省的上市批准。
产品特点
苯甲酸阿格列汀(Alogliptin benzoate)是日本Takeda公司研发的丝氨酸蛋白酶二肽基肽酶IV(DPP-IV)抑制剂,能维持体内胰高血糖素样肽1(GLP-1)和葡萄糖依赖性促胰岛素多肽(GIP)的水平,促进胰岛素的分泌,从而发挥降糖疗效。2010年4月获得日本厚生劳动省的上市批准。
DPP-Ⅳ是由766个氨基酸组成的锚在细胞膜上的跨膜蛋白质分子,在血浆和很多组织的细胞上广泛存在,淋巴细胞表面存在的DPP-Ⅳ被称为CD26,在免疫系统中起着重要作用。DPP-Ⅳ是体内外促使GLP-1降解失活的主要关键酶之一,该酶能通过水解GLP-1的N端第2位丙氨酸致使其失活,所以抑制该酶后可以提高GLP-1浓度,促使胰岛细胞产生胰岛素,同时降低胰高血糖素浓度。
Alogliptin高度选择性地显著抑制DPP-4,延缓胰高血糖素样肽-1(glucagon-like peptide-1,GLP-1)的灭活。GLP-1有助于改善胰岛β细胞功能,增加胰岛素分泌,到目前为止,Alogliptin可用于下列血糖控制不好的2型糖尿病患者:单纯饮食和运动疗法治疗者,可单独使用Alogliptin;饮食和运动疗法及α-葡萄糖苷酶抑制剂(α-glucosidase inhibitor)或噻唑烷二酮类治疗者,可加用Alogliptin。Alogliptin具有很强的靶向特异性,在病人血糖正常时该药没有活性,不会导致低血糖。
Alogliptin对于2型糖尿病病人耐受性良好,无剂量限制性毒性,在多剂量给药时未出现药物蓄积现象,肝、肾功能不全病人亦无需调整剂量且药动学结果也不受食物影响在研究中亦未发现严重不良反应事件和死亡的病例也没有病人因不良反应而中途退出在已发现的不良反应中,最常见的为头痛,此外还有便秘和低血糖。

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