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Forxiga Tablets(Dapagliflozin Propylene Glycolate Hydrate)达格列净片 フォシーガ錠
フォシーガ錠5mg/フォシーガ錠10mg
作成又は改訂年月
**2014年5月改訂(第2版)
2014年3月作成
日本標準商品分類番号
873969
日本標準商品分類番号等
- 国際誕生年月
2012年10月
薬効分類名
選択的SGLT2阻害剤-2型糖尿病治療剤-
承認等
- 販売名
フォシーガ錠5mg
販売名コード
- YJコード
3969019F1027
承認・許可番号
- 承認番号
22600AMX00528
- 欧文商標名
Forxiga Tablets
薬価基準収載年月
**2014年5月
販売開始年月
**2014年5月
使用期限等
- 貯 法:
室温保存
- 使用期限:
外箱等に記載
規制区分
- 処方せん医薬品:
- 注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
- 成分・含量(1錠中)
ダパグリフロジン 5mg(ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物として6.15mg)
- 添加物
結晶セルロース、無水乳糖、クロスポビドン、二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄
性状
- 販売名
- フォシーガ錠5mg
- 剤形
- 淡黄色~黄色の円形のフィルムコーティング錠
- 外形表面
-
- 外形裏面
-
- 外形側面
-
- 直径/長径
- 7.1mm
- 厚さ
- 3.2mm
- 重量
- 130mg
- 識別コード
- 1427
- 販売名
- フォシーガ錠10mg
販売名コード
- YJコード
- 3969019F2023
承認・許可番号
- 承認番号
- 22600AMX00529
- 欧文商標名
- Forxiga Tablets
薬価基準収載年月
**2014年5月
販売開始年月
**2014年5月
使用期限等
- 貯 法:
室温保存
- 使用期限:
外箱等に記載
規制区分
- 処方せん医薬品:
- 注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
- 成分・含量(1錠中)
ダパグリフロジン 10mg(ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物として12.3mg)
- 添加物
結晶セルロース、無水乳糖、クロスポビドン、二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄
性状
- 販売名
フォシーガ錠10mg
- 剤形
淡黄色~黄色の菱形のフィルムコーティング錠
- 外形表面
-
- 外形裏面
-
- 外形側面
-
- 直径/長径
- 10.9mm
- 短径
- 7.9mm
- 厚さ
- 4.0mm
- 重量
- 260mg
- 識別コード
- 1428
一般的名称
ダパグリフロジンプロピレングリコール錠
禁忌
(次の患者には投与しないこと) - 1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2. 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡の患者[輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
- 3. 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]
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効能・効果
2型糖尿病
効能・効果に関連する使用上の注意
- 1. 本剤は2型糖尿病と診断された患者に対してのみ使用し、1型糖尿病の患者には投与しないこと。
- 2. 重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎不全患者では本剤の効果が期待できないため、投与しないこと。(「重要な基本的注意(2)」及び「薬物動態」の項参照)
- 3. 中等度の腎機能障害のある患者では本剤の効果が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること。(「重要な基本的注意(2)」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)
用法・用量
通常、成人にはダパグリフロジンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら10mg1日1回に増量することができる。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
- 1. 中等度の腎機能障害のある患者(「重要な基本的注意(2)及び(3)」及び「薬物動態」の項参照)
- 2. 重度の肝機能障害のある患者[使用経験がなく安全性が確立していない。(「薬物動態」の項参照)]
- 3. 他の糖尿病用薬(特に、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、GLP-1受容体作動薬又はインスリン製剤)を投与中の患者[併用により低血糖を起こすおそれがある。(「重要な基本的注意(1)」、「相互作用」、「重大な副作用」及び「臨床成績」の項参照)]
- 4. 次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]
- (1)脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
- (2)栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
- (3)激しい筋肉運動
- (4) 過度のアルコール摂取者
重要な基本的注意
- 1. 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特に、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、GLP-1受容体作動薬又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤と併用する場合には、これらの薬剤による低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤の減量を検討すること。(「慎重投与」、「相互作用」、「重大な副作用」及び「臨床成績」の項参照)
- 2. 本剤投与中に、血清クレアチニンの上昇又はeGFRの低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査すること。腎機能障害のある患者においては経過を十分に観察し、継続的にeGFRが45mL/min/1.73m2未満に低下した場合は投与の中止を検討すること。(「慎重投与」、「その他の副作用」及び「臨床成績」の項参照)
- 3. 本剤の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがある。また、体液量が減少することがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分に行うこと。脱水、血圧低下等の異常が認められた場合は、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。体液量減少を起こしやすい患者(高齢者、腎機能障害のある患者、利尿剤併用患者等)においては、脱水や糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意すること。(「慎重投与」、「相互作用」、「その他の副作用」及び「高齢者への投与」の項参照)
- 4. 糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
- 5. 本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮すること。
- 6. 本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、常に投与継続の必要性について注意を払うこと。本剤を3ヵ月投与しても効果が不十分な場合、より適切と考えられる治療を考慮すること。
- 7. 投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合があり、また、患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、血糖値、感染症の有無等に留意の上、常に投与継続の可否、薬剤の選択等に注意すること。
- 8. 尿路感染及び性器感染を起こすことがあるので、症状及びその対処方法について患者に説明すること。また、腎盂腎炎等の重篤な感染症を起こすおそれがあるので、十分な観察を行うなど尿路感染及び性器感染の発症に注意し、発症した場合には適切な処置を行うとともに、状態に応じて休薬等を考慮すること。(「重大な副作用」及び「その他の副作用」の項参照)
- 9. 本剤の作用機序により、血糖コントロールが良好であっても尿中ケトン体陽性又は血中ケトン体増加がみられることがある。患者の症状、血糖値等の臨床検査値を確認し、インスリンの作用不足によるケトン体増加と区別して糖尿病の状態を総合的に判断すること。
- 10. インスリン分泌能が低下している患者では、糖尿病性ケトアシドーシスの発現に注意すること。
- 11. 排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を呈する患者においては、それらの治療を優先するとともに他剤での治療を考慮すること。
- 12. 本剤投与による体重減少が報告されているため、過度の体重減少に注意すること。
- 13. 本剤とインスリン製剤との併用における有効性及び安全性は検討されていない。
- 14. 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。(「重大な副作用」の項参照)
相互作用
相互作用の概略
本剤は主として、UGT1A9によるグルクロン酸抱合により代謝される。(「薬物動態」の項参照)
併用注意
(併用に注意すること)
- 1. 薬剤名等
糖尿病用薬 スルホニルウレア剤 チアゾリジン系薬剤 ビグアナイド系薬剤 α-グルコシダーゼ阻害剤 速効型インスリン分泌促進剤 DPP-4阻害剤 GLP-1受容体作動薬 インスリン製剤 等 - 臨床症状・措置方法
糖尿病用薬との併用時には、低血糖の発現に注意すること。特に、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、GLP-1受容体作動薬又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。これらの薬剤による低血糖のリスクを軽減するため、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。(「重大な副作用」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)
- 機序・危険因子
糖尿病用薬 (特に、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤)との併用時には、低血糖のリスクが増加するおそれがある。
- 2. 薬剤名等
血糖降下作用を増強する薬剤 β遮断薬 サリチル酸剤 モノアミン酸化酵素阻害剤 等 - 臨床症状・措置方法
血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。
- 機序・危険因子
血糖降下作用が増強される。
- 3. 薬剤名等
血糖降下作用を減弱する薬剤 副腎皮質ホルモン 甲状腺ホルモン アドレナリン 等 - 臨床症状・措置方法
血糖降下作用を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。 食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。 併用時は血糖コントロールに注意し、血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。
- 機序・危険因子
血糖降下作用が減弱される。
- 4. 薬剤名等
利尿薬 ループ利尿薬 サイアザイド系利尿薬 等 - 臨床症状・措置方法
本剤との併用により、利尿作用が増強されるおそれがあるため、必要に応じ利尿薬の用量を調整するなど注意すること。
- 機序・危険因子
利尿作用が増強される。
副作用
副作用等発現状況の概要
- 国内の臨床試験において、1012例中172例(17.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、頻尿36例(3.6%)、口渇18例(1.8%)、性器感染17例(1.7%)、尿路感染17例(1.7%)等であった。(承認時)
重大な副作用
- 1. 低血糖:他の糖尿病用薬(特にスルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、GLP-1受容体作動薬)との併用で低血糖があらわれることがある。また、他の糖尿病用薬と併用しない場合も、低血糖があらわれることがある。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。(「臨床成績」の項参照)
- 2. 腎盂腎炎(頻度不明):腎盂腎炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意(8)」の項参照)
その他の副作用
- 1. 感染症
- 1~5%未満
- 性器感染(腟カンジダ症等)、尿路感染(膀胱炎等)
- 2. 血液
- 1%未満
- ヘマトクリット増加
- 3. 消化器
- 1~5%未満
- 便秘、口渇
- 4. 消化器
- 1%未満
- 下痢
- 5. 筋・骨格系
- 1%未満
- 背部痛
- 6. 皮膚
- 1~5%未満
- 発疹
- 7. 腎臓
- 1~5%未満
- 頻尿
- 8. 腎臓
- 1%未満
- 腎機能障害、排尿困難、尿量増加
- 9. 精神神経系
- 1%未満
- 頭痛、振戦、めまい
- 10. 眼
- 1%未満
- 眼乾燥
- 11. 生殖器
- 1~5%未満
- 陰部そう痒症
- 12. 循環器
- 1%未満
- 高血圧
- 13. その他
- 1%未満
- 倦怠感、体重減少
高齢者への投与
- 1. 一般に高齢者では、生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。(「重要な基本的注意(3)」の項参照)
- 2. 高齢者では脱水症状(口渇等)の認知が遅れるおそれがあるので、注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
- 1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には本剤を投与せず、インスリン製剤等を使用すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。動物実験(ラット)において、ヒトの妊娠中期及び後期にあたる期間の曝露及び生後21日~90日の曝露により、出生児及び幼若動物に腎盂及び尿細管の拡張が認められたとの報告がある。また、本薬の動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。]
- 2. 授乳中の婦人には投与することを避け、やむを得ず投与する場合は授乳を中止させること。[ラットで乳汁中への移行が報告されている。]
小児等への投与
小児等に対する安全性及び有効性は確立していない(使用経験がない)。
臨床検査結果に及ぼす影響
本剤の作用機序により、本剤服用中は尿糖陽性、血清1,5-AG(1,5-アンヒドログルシトール)低値を示す。尿糖及び血清1,5-AGの検査結果は、血糖コントロールの参考とはならないので注意すること。
適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
その他の注意
国内外の臨床試験の併合解析において、全ての悪性腫瘍の発現割合は本剤群と対照群で同様であったが、膀胱癌及び乳癌では本剤群で多い傾向が認められた。しかしながら、投与開始から膀胱癌及び乳癌の診断までが短期間であったことから、いずれの腫瘍においても本剤との因果関係は確立されておらず、非臨床試験においても発癌性あるいは変異原性は認められていない。
薬物動態
- 1. 血漿中濃度
- (1) 単回投与1)
健康成人男性6例に本剤2.5注)及び10mgを空腹時に単回経口投与したとき、ダパグリフロジンの血漿中濃度は投与約1時間後に最高値に達し、消失半減期は約8~12時間であった。
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- 図 健康成人男性に本剤単回経口投与時の血漿中ダパグリフロジン濃度推移(平均±標準偏差、n=6)
表 単回経口投与時のダパグリフロジンの薬物動態パラメータ参照
注)本剤の承認用量は5~10mg/日である。
- (2) 反復投与1)
2型糖尿病患者9例に本剤2.5注)及び10mgを1日1回14日間反復経口投与したとき、空腹時投与後のCmaxは48及び191ng/mL、AUCτは157及び727ng・h/mL、累積係数は1.28及び1.21であった。
- 注)本剤の承認用量は5~10mg/日である。
- 2. 食事の影響(外国人データ)2)
健康成人29例に本剤10mgを空腹時又は高脂肪高カロリー食摂取後(食後)に投与したとき、空腹時投与に対する食後投与のダパグリフロジンのCmax及びAUCinfの幾何平均比(90%信頼区間)は、それぞれ0.550(0.499, 0.606)及び0.973(0.943, 1.004)であった。食後投与のtmaxの中央値は、空腹時投与と比べ1.25時間遅延した。
- 3. 吸収(外国人データ)3)
健康成人男性7例に本剤10mgを空腹時に経口投与し、その1時間後に[14C]ダパグリフロジン80μgを1分間かけて静脈内投与したとき、バイオアベイラビリティは78%であった。
- 4. 分布(外国人データ)4),5),6)
In vitroにおけるダパグリフロジン(0.5及び5μg/mL)の血漿蛋白結合率(平衡透析法)は約91%であった。健康被験者、腎機能正常患者及び腎機能障害患者に本剤50mgを投与、健康被験者及び肝機能障害者に本剤10mgを投与したとき、血漿蛋白結合率(平衡透析法)は健康被験者では約92%、腎機能正常患者、腎機能障害患者及び肝機能障害者では約91%~95%であった。
- 5. 代謝(外国人データ)
本剤の主代謝物は3-O-グルクロン酸抱合体であり、肝臓及び腎臓でUGT1A9により代謝を受ける7)。外国人健康成人男性に[14C]ダパグリフロジン50mgを単回経口投与したとき、血漿中には3-O-グルクロン酸抱合体(血漿中総放射能の約42%)、未変化体(約39%)、2-O-グルクロン酸抱合体(約5%)及びベンジル水酸化体(約4%)が検出され、尿中には主に3-O-グルクロン酸抱合体(投与量の約61%)が認められた8)。
- 注)本剤の承認用量は5~10mg/日である。
- In vitroにおいて、ダパグリフロジンはCYP1A2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4を阻害せず、CYP1A2、CYP2B6及びCYP3A4/5を誘導しなかった。ダパグリフロジンはUGT1A1に対して弱い阻害作用を示した(IC50>50μM)9)。
- 6. 排泄(外国人データを含む)
外国人健康成人男性に50mgの[14C]ダパグリフロジンを投与したとき、総放射能の75%が尿中に、21%が糞中に排泄された。糞中からは投与量の約15%が未変化体として排泄された10)。健康成人男性6例に本剤2.5注)及び10mgを空腹時に単回経口投与したとき、未変化体として投与量の1.0%及び1.1%が投与120時間後までに尿中排泄された1)。2型糖尿病患者9例に本剤2.5注)及び10mgを1日1回14日間反復投与したとき、未変化体として投与量の1.7%及び1.9%が投与24時間後までに尿中排泄された1)。
注)本剤の承認用量は5~10mg/日である。
- In vitroにおいて、ダパグリフロジンは有機アニオントランスポーター(OAT3)及び有機アニオントランスポーターポリペプチド(OATP1B1及びOATP1B3)に対して弱い阻害作用を示した(IC50値はそれぞれ33μM、69μM、8μM)。ダパグリフロジンはP-糖蛋白の弱い基質となるが、P-糖蛋白を阻害しなかった11)。
- 7. 特殊集団
- (1) 腎機能障害者(外国人データ)5),12)
健康成人及び2型糖尿病患者に本剤50mg注)を単回投与したとき、腎機能が正常な被験者(健康成人(8例)及びCLcr>80mL/minである2型糖尿病患者(12例))に対する、軽度腎機能障害患者(50<CLcr≦80mL/minである2型糖尿病患者(8例))、中等度腎機能障害患者(30≦CLcr≦50mL/minである2型糖尿病患者(8例))及び重度腎機能障害患者(CLcr<30mL/minであり透析を受けていない2型糖尿病患者(4例))のCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.142(1.052, 1.239)及び1.278(1.189, 1.374)、1.256(1.091, 1.445)及び1.523(1.346, 1.724)並びに1.355(1.123, 1.633)及び1.753(1.486, 2.068)であった。
- 2型糖尿病患者に本剤20mg注)を1日1回7日間反復投与したとき、定常状態における24時間の尿糖排泄量は、腎機能が正常である2型糖尿病患者では85g/日、軽度の腎機能障害を持つ2型糖尿病患者では52g/日、中等度の腎機能障害を持つ2型糖尿病患者では18g/日、重度の腎機能障害を持つ2型糖尿病患者では11g/日であった。
- 注)本剤の承認用量は5~10mg/日である。
- (2) 肝機能障害者(外国人データ)6),13)
健康成人及び肝機能障害者に本剤10mgを単回投与したとき、健康成人(6例)に対する軽度(Child-Pugh分類でA(6例))、中等度(Child-Pugh分類でB(6例))及び重度(Child-Pugh分類でC(6例))の肝機能障害者におけるダパグリフロジンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.882(0.598, 1.301)及び1.033(0.765, 1.396)、1.122(0.761, 1.654)及び1.359(1.007, 1.836)並びに1.395(0.946, 2.056)及び1.669(1.236, 2.255)であった。
- 8. 薬物相互作用
健康成人24例に、本剤20mg注)をバルサルタン320mgと併用したとき、本剤単独投与時に対するダパグリフロジンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.881(0.796, 0.975)及び1.024(1.000, 1.049)であった14),21)。バルサルタン単独投与時に対するバルサルタンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.938(0.762, 1.156)及び1.046(0.850, 1.286)であった14),21)。
健康成人24例に、本剤50mg注)をピオグリタゾン45mgと併用したとき、本剤単独投与時に対するダパグリフロジンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.09(1.00, 1.18)及び1.03(0.98, 1.08)であった16)。ピオグリタゾン単独投与時に対するピオグリタゾンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.93(0.75, 1.15)及び1.00(0.90, 1.13)であった16)。また、代謝物であるヒドロキシピオグリタゾンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.90(0.79, 1.02)及び1.05(0.90, 1.22)であった17)。
健康成人18例に、本剤20mg注)をシタグリプチン100mgと併用したとき、本剤単独投与時に対するダパグリフロジンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.958(0.875, 1.049)及び1.081(1.031, 1.133)であった16)。シタグリプチン単独投与時に対するシタグリプチンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.887(0.807, 0.974)及び1.012(0.985, 1.040)であった16)。
- 健康成人18例に、本剤50mg注)をヒドロクロロチアジド25mgと併用したとき、本剤単独投与時に対するダパグリフロジンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.99(0.88, 1.11)及び1.07(1.04, 1.11)であった19)。
- 健康成人14例に、本剤10mgをリファンピシン600mgと併用したとき、本剤単独投与時に対するダパグリフロジンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.931(0.779, 1.112)及び0.780(0.731, 0.832)であった15)。
- 健康成人16例に、本剤10mgをメフェナム酸250mgを1日4回と併用したとき、本剤単独投与時に対するダパグリフロジンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.13(1.03, 1.24)及び1.51(1.44, 1.58)であった15)。
- 健康成人18例に、本剤20mg注)をグリメピリド4mgと併用したとき、グリメピリド単独投与時に対するグリメピリドのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.043(0.905, 1.201)及び1.132(0.996, 1.287)であった16)。
- 健康成人24例に、本剤20mg注)をシンバスタチン40mgと併用したとき、シンバスタチン単独投与時に対するシンバスタチンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.936(0.816, 1.073)及び1.193(1.018, 1.399)であった14),21)。また、代謝物であるシンバスタチン酸のCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.077(0.931, 1.247)及び1.311(1.146, 1.499)であった14),21)。
- 健康成人42例に、本剤10mgをブメタニド1mgと反復併用したとき、ブメタニド単独投与時に対するブメタニドのCmax及びAUCτの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.132(0.979, 1.310)及び1.132(0.985, 1.302)であった20)。
- 健康成人14例に、本剤10mgをワルファリン25mgと併用したとき、ワルファリン単独投与時に対するS-ワルファリンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.030(0.994, 1.124)及び1.068(1.002, 1.138)、R-ワルファリンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.057(0.977, 1.145)及び1.079(1.030, 1.130)であった21)。
メトホルミン16)、グリメピリド16)、ボグリボース18)、ブメタニド20)、シンバスタチン14),21)との併用により、ダパグリフロジンの薬物動態は影響を受けなかった。メトホルミン16)、ヒドロクロロチアジド19)、ジゴキシン21)、との併用により、ダパグリフロジンはこれらの薬剤の薬物動態を変化させなかった。
- 注)本剤の承認用量は5~10mg/日である。
-
薬物動態の表
表 単回経口投与時のダパグリフロジンの薬物動態パラメータ
投与量(mg) |
Cmaxa(ng/mL) |
tmax(h)b |
AUCinfa(ng・h/mL) |
t1/2(h)c |
2.5 |
29(14) |
1.00(1.00, 2.00) |
103(30) |
8.1(4.78) |
10 |
124(34) |
1.25(1.00, 1.50) |
489(19) |
12.1(7.79) |
a 幾何平均値(変動係数)、b 中央値(最小値,最大値)、c 算術平均値(標準偏差)
臨床成績
- 1. 用量反応試験(単独療法)22)
本剤1、2.5、5及び10mgの12週間投与により、HbA1c及び空腹時血糖はプラセボに比べて有意に低下した(本剤の承認された用量は1日1回5又は10mg)。また、プラセボに比べて体重も減少した(プラセボとの差〔平均値±標準誤差〕は、5及び10mg群でそれぞれ-2.01±0.26kg及び-1.86±0.27kg)。
表 プラセボ対照二重盲検比較試験(12週時)の結果 参照
- 2. プラセボ対照二重盲検比較試験(単独療法)23)
本剤5及び10mgの24週間投与によりHbA1c及び空腹時血糖はプラセボに比べて有意に低下した。また、プラセボに比べて体重も減少した(プラセボとの差〔平均値±標準誤差〕は、5及び10mg群でそれぞれ-1.29±0.35kg及び-1.38±0.35kg)。
表 プラセボ対照二重盲検比較試験(24週時)の結果 参照
- 中等度腎機能障害患者(eGFRが45以上60mL/min/1.73m2未満)におけるHbA1c変化量の結果は以下のとおりであった。
- 表 プラセボ対照二重盲検比較試験(24週時)の結果(中等度腎機能障害患者〔eGFR45以上60mL/min/1.73m2未満〕) 参照
- 3. 非盲検長期投与試験(単独及び他の糖尿病用薬との併用療法)24)
本剤5mg(10mgへの増量を含む)の単独及び併用療法によるHbA1c及び空腹時血糖の低下は、52週間にわたり持続した。また、体重減少も52週間にわたり持続した(投与前からの変化量〔平均値±標準偏差〕は、単独療法群-2.58±2.29kg、スルホニルウレア剤併用群-1.75±2.44kg、DPP-4阻害剤併用群-2.42±1.75kg、α-グルコシダーゼ阻害剤併用群-2.44±3.06kg、ビグアナイド系薬剤併用群-2.25±2.01kg、チアゾリジン系薬剤併用群-0.77±2.90kg、速効型インスリン分泌促進剤併用群-2.47±2.14kg、GLP-1受容体作動薬併用群-2.90±4.38kg)。
表 非盲検長期投与試験(52週時)の結果 参照
- 中等度腎機能障害患者(eGFRが45以上60mL/min/1.73m2未満)におけるHbA1c変化量の結果は以下のとおりであった。
- 表 非盲検長期投与試験(52週時)の結果(中等度腎機能障害患者〔eGFR45以上60mL/min/1.73m2未満〕) 参照
- 低血糖の発現割合は、単独療法群2.4%、スルホニルウレア剤併用群6.6%、DPP-4阻害剤併用群3.2%、α-グルコシダーゼ阻害剤併用群0%、ビグアナイド系薬剤併用群2.8%、チアゾリジン系薬剤併用群1.6%、速効型インスリン分泌促進剤併用群6.1%、GLP-1受容体作動薬併用群6.0%であった。重篤な有害事象と判断された低血糖はなかった。
- 4. 外国人の中等度腎機能障害患者を対象としたプラセボ対照二重盲検試験(単独療法)25),26)
外国人の中等度腎機能障害患者(eGFRが30以上60mL/min/1.73m2未満)におけるHbA1c変化量の結果は以下のとおりであった。
- 表 プラセボ対照二重盲検比較試験(24週時)の結果(外国人の中等度腎機能障害患者を対象とした試験) 参照
- また、eGFRが45以上60mL/min/1.73m2未満の中等度腎機能障害患者における投与開始24週後の本剤5及び10mg群の調整済み平均変化量のプラセボとの差(平均値±標準誤差)は、空腹時血糖でそれぞれ-24.8±12.4mg/dL及び-24.4±12.7mg/dL、体重でそれぞれ-1.9±0.7kg及び-2.3±0.7kgであった。
-
臨床成績の表
表 プラセボ対照二重盲検比較試験(12週時)の結果
|
HbA1c(NGSP値)(%) ベースライン値(SD) |
HbA1c(NGSP値)(%) 投与前からの変化量注)(SE) |
HbA1c(NGSP値)(%) プラセボとの差(SE) |
空腹時血糖(mg/dL) 投与前からの変化量注)(SE) |
空腹時血糖(mg/dL) プラセボとの差(SE) |
プラセボ(n=54) |
8.12(0.71) |
0.37(0.07) |
- |
11.17(3.43) |
- |
本剤5mg(n=58) |
8.05(0.66) |
-0.37(0.07) |
-0.74※(0.10) |
-23.51(3.43) |
-34.7※(4.86) |
本剤10mg(n=52) |
8.18(0.69) |
-0.44(0.07) |
-0.80※(0.10) |
-31.94(3.57) |
-43.1※(4.96) |
※p<0.0001 SD:標準偏差、SE:標準誤差 注)ベースライン値からの調整済み平均変化量
表 プラセボ対照二重盲検比較試験(24週時)の結果
|
HbA1c(NGSP値)(%) ベースライン値(SD) |
HbA1c(NGSP値)(%) 投与前からの変化量注)(SE) |
HbA1c(NGSP値)(%) プラセボとの差(SE) |
空腹時血糖(mg/dL) 投与前からの変化量注)(SE) |
空腹時血糖(mg/dL) プラセボとの差(SE) |
プラセボ(n=87) |
7.50(0.63) |
-0.06(0.06) |
- |
5.8(2.17) |
- |
本剤5mg(n=86) |
7.50(0.72) |
-0.41(0.06) |
-0.35※(0.09) |
-8.6(2.19) |
-14.4※(2.90) |
本剤10mg(n=88) |
7.46(0.61) |
-0.45(0.06) |
-0.39※(0.09) |
-13.7(2.15) |
-19.5※(2.89) |
※p<0.0001 SD:標準偏差、SE:標準誤差 注)ベースライン値からの調整済み平均変化量
表 プラセボ対照二重盲検比較試験(24週時)の結果(中等度腎機能障害患者〔eGFR45以上60mL/min/1.73m2未満〕)
|
HbA1c(NGSP値)(%) ベースライン値(SD) |
HbA1c(NGSP値)(%) 投与前からの変化量注)(SE) |
HbA1c(NGSP値)(%) プラセボとの差(SE) |
プラセボ(n=24) |
7.34(0.62) |
-0.10(0.11) |
- |
本剤5mg(n=23) |
7.44(0.53) |
-0.46(0.12) |
-0.37(0.16) |
本剤10mg(n=24) |
7.55(0.70) |
-0.31(0.11) |
-0.21(0.16) |
SD:標準偏差、SE:標準誤差 注)ベースライン値からの調整済み平均変化量
表 非盲検長期投与試験(52週時)の結果
|
HbA1c(NGSP値)(%) ベースライン値(SD) |
HbA1c(NGSP値)(%) 投与前からの変化量(SD) |
空腹時血糖(mg/dL) 投与前からの変化量(SD) |
本剤単独療法群(n=249) |
7.53(0.76) |
-0.66(0.71) |
-14.3(21.4) |
スルホニルウレア剤併用群(n=122) |
8.02(0.84) |
-0.65(0.70) |
-18.4(26.1) |
DPP-4阻害剤併用群(n=62) |
7.80(0.91) |
-0.60(0.57) |
-17.6(23.9) |
α-グルコシダーゼ阻害剤併用群(n=61) |
7.59(0.73) |
-0.81(0.67) |
-16.6(23.2) |
ビグアナイド系薬剤併用群(n=69) |
7.63(0.85) |
-0.63(0.69) |
-17.8(30.4) |
チアゾリジン系薬剤併用群(n=64) |
7.94(0.92) |
-0.86(0.76) |
-17.5(25.2) |
速効型インスリン分泌促進剤併用群(n=49) |
7.49(0.73) |
-0.76(0.65) |
-20.9(24.2) |
GLP-1受容体作動薬併用群(n=50) |
8.11(0.92) |
-0.49(0.80) |
-11.5(30.3) |
SD:標準偏差
表 非盲検長期投与試験(52週時)の結果(中等度腎機能障害患者〔eGFR45以上60mL/min/1.73m2未満〕)
|
HbA1c(NGSP値)(%) ベースライン値(SD) |
HbA1c(NGSP値)(%) 投与前からの 変化量(SD) |
本剤単独療法群(n=61) |
7.28(0.67) |
-0.43(0.85) |
スルホニルウレア剤併用群(n=25) |
7.82(0.80) |
-0.50(0.56) |
DPP-4阻害剤併用群(n=13) |
8.15(1.08) |
-0.68(0.48) |
α-グルコシダーゼ阻害剤併用群(n=16) |
7.54(0.86) |
-0.72(0.66) |
ビグアナイド系薬剤併用群(n=3) |
7.03(0.06) |
0.10(0.10) |
チアゾリジン系薬剤併用群(n=12) |
7.53(0.92) |
-0.59(0.73) |
速効型インスリン分泌促進剤併用群(n=10) |
7.55(0.75) |
-0.55(0.33) |
GLP-1受容体作動薬併用群(n=16) |
8.06(0.90) |
-0.58(0.65) |
SD:標準偏差
表 プラセボ対照二重盲検比較試験(24週時)の結果(外国人の中等度腎機能障害患者を対象とした試験)
|
HbA1c(NGSP値)(%) ベースライン値(SD) |
HbA1c(NGSP値)(%) 投与前からの 変化量注)(SE) |
HbA1c(NGSP値)(%) プラセボとの差(SE) |
全体 |
全体 |
全体 |
全体 |
プラセボ(n=82) |
8.53(1.29) |
-0.32(0.17) |
- |
本剤5mg(n=83) |
8.30(1.04) |
-0.41(0.17) |
-0.08(0.14) |
本剤10mg(n=82) |
8.22(0.97) |
-0.44(0.17) |
-0.11(0.15) |
eGFR30以上45mL/min/1.73m2未満 |
eGFR30以上45mL/min/1.73m2未満 |
eGFR30以上45mL/min/1.73m2未満 |
eGFR30以上45mL/min/1.73m2未満 |
プラセボ(n=33) |
8.23(1.20) |
-0.52(0.28) |
- |
本剤5mg(n=41) |
8.49(1.16) |
-0.47(0.27) |
0.05(0.21) |
本剤10mg(n=45) |
8.12(1.00) |
-0.45(0.25) |
0.07(0.21) |
eGFR45以上60mL/min/1.73m2未満 |
eGFR45以上60mL/min/1.73m2未満 |
eGFR45以上60mL/min/1.73m2未満 |
eGFR45以上60mL/min/1.73m2未満 |
プラセボ(n=40) |
8.78(1.32) |
-0.11(0.23) |
- |
本剤5mg(n=35) |
8.13(0.93) |
-0.47(0.25) |
-0.37(0.23) |
本剤10mg(n=32) |
8.25(0.89) |
-0.44(0.25) |
-0.33(0.24) |
SD:標準偏差、SE:標準誤差 注)ベースライン値からの調整済み平均変化量
薬効薬理
- 1. 作用機序
ナトリウム・グルコース共輸送体(SGLT)2は、腎尿細管に特異的に発現しており、近位尿細管でグルコースを再吸収する役割を担う主要な輸送体である27)。ダパグリフロジンは、SGLT2の競合的かつ可逆的な選択的阻害剤である28)。ダパグリフロジンは、腎におけるグルコースの再吸収を抑制し、尿中グルコース排泄を促進することにより、空腹時及び食後の血糖コントロールを改善する。
- 2. SGLT2に対する阻害作用
In vitro試験で、ダパグリフロジンは、ヒトSGLT2を選択的に阻害し(Ki値:0.55nM)、その選択性はSGLT1(Ki値:810nM)との比較で約1400倍高かった28)。SGLT1は、腎尿細管のほか、腸内に存在してグルコース吸収に関与する主要な輸送体である29)。
- 3. 尿中グルコース排泄促進作用及び血糖低下作用
遺伝的糖尿病モデルのZDFラットにダパグリフロジンを単回経口投与した試験で、尿中グルコース排泄量の増加と共に血漿中グルコース濃度の低下が認められた30)。また、ZDFラットにダパグリフロジンを15日間反復経口投与した試験では、投与15日目の絶食下での尿中グルコース排泄量は用量依存的に増加し、投与8日目及び投与14日目にそれぞれ絶食下及び摂餌下での血漿中グルコース濃度は用量依存的に低下した31)。
日本人2型糖尿病患者を対象とした第I相反復投与試験1)において、ダパグリフロジン10mgを投与したとき、投与1及び14日目の投与後24時間までの累積尿中グルコース排泄量は増加し、投与13日目のOGTT後の血糖値のAUC0-4hが低下した1)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名 :ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物(Dapagliflozin Propylene Glycolate Hydrate)(JAN)
化学名 :(1S)-1,5-Anhydro-1-C-{4-chloro-3-[(4-ethoxyphenyl)methyl]phenyl}-D-glucitol mono-(2S)-propane-1,2-diolate monohydrate
構造式 :
分子式 :C21H25ClO6・C3H8O2・H2O
分子量 :502.98
分配係数:2.45(pH7.4、1-オクタノール/水)
性状 :本品は白色~微黄白色の粉末である。N,N-ジメチルアセトアミド、メタノール又はエタノール(95)に溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けやすく、水に溶けにくい。
取扱い上の注意
瓶又はPTPシートから取り出した後は、高温・高湿を避けること。
包装
フォシーガ錠5mg :[PTP]30錠(10錠×3)、100錠(10錠×10)、140錠(14錠×10)
フォシーガ錠5mg :[瓶入り]500錠
フォシーガ錠10mg:[PTP]100錠(10錠×10)、140錠(14錠×10)
主要文献及び文献請求先
主要文献
- 1) Kasichayanula, S., et al.: Diabetes Obes. Metab., 13(4), 357, 2011
- 2) 社内資料(生物学的同等性と食事の影響, 2010)
- 3) Boulton, D.W., et al.: Br. J. Clin. Pharmacol., 75(3), 763, 2013
- 4) 社内資料(蛋白結合率測定試験, 2010)
- 5) Kasichayanula, S., et al.: Br. J. Clin. Pharmacol., 76(3), 432, 2013
- 6) Kasichayanula, S., et al.: Clin. Ther., 33(11), 1798, 2011
- 7) 社内資料(腎、肝、小腸ミクロソームによるグルクロン酸抱合, 2009)
- 8) 社内資料(In vivo代謝, 2008)
- 9) 社内資料(CYPの誘導及び阻害並びにUGT1A1の阻害, 2011)
- 10) 社内資料(糞尿中排泄率, 2006)
- 11) 社内資料(トランスポーターへの影響, 2011)
- 12) 社内資料(腎機能障害患者における薬物動態, 2010)
- 13) 社内資料(肝機能障害患者における薬物動態, 2009)
- 14) 社内資料(バルサルタン及びシンバスタチンとの薬物相互作用, 2010)
- 15) Kasichayanula, S., et al.: Diabetes Obes. Metab., 15(3), 280, 2013
- 16) Kasichayanula, S., et al.: Diabetes Obes. Metab., 13(1), 47, 2011
- 17) 社内資料(ピオグリタゾンとの薬物相互作用, 2008)
- 18) Imamura, A., et al.: Diabetes Ther., 4(1), 41, 2013
- 19) 社内資料(ヒドロクロロチアジドとの薬物相互作用, 2007)
- 20) 社内資料(ブメタニドとの薬物相互作用, 2010)
- 21) Kasichayanula, S., et al.: Adv. Ther., 29(2), 163, 2012
- 22) Kaku, K., et al.: Diabetes Obes. Metab., 15(5), 432, 2013
- 23) 社内資料(単独療法プラセボ対照比較試験, 2012)
- 24) 社内資料(単独又は併用療法による非盲検長期投与試験, 2013)
- 25) 社内資料(外国人の中等度腎機能障害患者を対象としたプラセボ対照二重盲検試験, 2010)
- 26) **Kohan, E.D., et al.: Kidney Int., 85(4), 962, 2014
- 27) Kanai, Y., et al.: J. Clin. Invest., 93(1), 397, 1994
- 28) 社内資料(SGLT2及びSGLT1に対するKi値及び選択性, 2011)
- 29) Wright, E.M., et al.: J. Intern. Med., 261(1), 32, 2007
- 30) 社内資料(糖尿病モデルラットに単回投与後の尿中グルコース排泄量及び血漿中グルコース濃度, 2003)
- 31) 社内資料(糖尿病モデルラットに反復投与後の尿中グルコース排泄量及び血漿中グルコース濃度, 2003)
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主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。アストラゼネカ株式会社 メディカルインフォメーションセンター
〒531-0076 大阪市北区大淀中1丁目1番88号
0120-189-115
FAX 06-6453-7376
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〒541-8564 大阪市中央区久太郎町1丁目8番2号
電話 0120-626-190
投与期間制限医薬品に関する情報
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付)に基づき、平成27年5月末日まで、投薬期間は1回14日分を限度とされています。
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
- 製造販売元
ブリストル・マイヤーズ株式会社
東京都新宿区西新宿6-5-1
- 販売提携
アストラゼネカ株式会社
大阪市北区大淀中1丁目1番88号
販売
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大阪市中央区久太郎町1丁目8番2号 |