ルナベル配合錠LD/ルナベル配合錠ULD 作成又は改訂年月 **2013年9月改訂(第8版) *2013年8月改訂 日本標準商品分類番号 872482 日本標準商品分類番号等 国際誕生年月2008年4月(ルナベル配合錠LD) 2013年6月(ルナベル配合錠ULD) 薬効分類名 月経困難症治療剤 承認等 販売名ルナベル配合錠LD 販売名コード 2482009F1031 承認・許可番号 承認番号22500AMX00835000 商標名LUNABELL tablets LD http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/620095_2482009F1031_1_N03_1F http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/620095_2482009F1031_1_03.pdf 薬価基準収載年月 2013年6月 販売開始年月 **2013年9月 ルナベル配合錠LDはルナベル配合錠として2008年7月発売開始 貯法・使用期限等 貯法 遮光・気密容器・室温保存 使用期限 外箱に表示 規制区分 処方せん医薬品注) 注)注意-医師等の処方せんにより使用すること 組成 成分・含量(1錠中) ノルエチステロン(日局)1mg エチニルエストラジオール(日局)0.035mg 添加物 無水乳糖、乳糖水和物、部分アルファー化デンプン、ステアリン酸マグネシウム 性状 色・剤形 白色の素錠 外形 表面 裏面 側面 大きさ:直径 6.5mm 大きさ:厚さ 2.2mm 大きさ:重量 100mg 識別コード NPC31 販売名ルナベル配合錠ULD 販売名コード 2482009F2020 承認・許可番号 承認番号22500AMX00985000 商標名LUNABELL tablets ULD 薬価基準収載年月 *2013年8月 販売開始年月 **2013年9月 貯法・使用期限等 貯法 遮光・気密容器・室温保存 使用期限 外箱に表示 規制区分 処方せん医薬品注) 注)注意-医師等の処方せんにより使用すること 組成 成分・含量(1錠中) ノルエチステロン(日局)1mg エチニルエストラジオール(日局)0.02mg 添加物 無水乳糖、乳糖水和物、部分アルファー化デンプン、ステアリン酸マグネシウム 性状 色・剤形 白色の素錠 外形 表面 裏面 側面 大きさ:直径 6.5mm 大きさ:厚さ 2.2mm 大きさ:重量 100mg 識別コード NPC32 一般的名称 ノルエチステロン・エチニルエストラジオール配合製剤 禁忌 (次の患者には投与しないこと) 1. 本剤の成分に対し過敏性素因のある患者 2. エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)、子宮頸癌及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。] 3. 診断の確定していない異常性器出血のある患者[性器癌の疑いがある。出血が性器癌による場合は、癌の悪化あるいは顕性化を促すことがある。] 4. 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者[血液凝固能が亢進され、これらの症状が増悪することがある。] 5. 35歳以上で1日15本以上の喫煙者[心筋梗塞等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。] 6. 前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の患者[前兆を伴う片頭痛の患者は前兆を伴わない患者に比べ脳血管障害(脳卒中等)が発生しやすくなるとの報告がある。] 7. 肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者、亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。] 8. 血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症等)[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。] 9. 血栓性素因のある患者[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。] 10. 抗リン脂質抗体症候群の患者[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。] 11. 手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の患者[血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。(「重要な基本的注意」(3)の項参照)] 12. 重篤な肝障害のある患者[代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。] 13. 肝腫瘍のある患者[症状が増悪することがある。] 14. 脂質代謝異常のある患者[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。また、脂質代謝に影響を及ぼす可能性があるため、症状が増悪することがある。] 15. 高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。また、症状が増悪することがある。] 16. 耳硬化症の患者[症状が増悪することがある。] 17. 妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者[症状が再発するおそれがある。] 18. 妊婦又は妊娠している可能性のある患者(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照) 19. 授乳婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照) 20. 骨成長が終了していない可能性がある患者[骨端の早期閉鎖を来すおそれがある。] 効能又は効果 月経困難症 用法及び用量 1日1錠を毎日一定の時刻に21日間経口投与し、その後7日間休薬する。以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず、29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返す。 用法及び用量に関連する使用上の注意 1. 毎日一定の時刻に服用させること。 2. 本剤の投与にあたっては飲み忘れ等がないよう服用方法を十分指導すること。 3. 初めて服用させる場合、原則として月経第1~5日目に服用を開始させること。 4. 万一前日の飲み忘れに気付いた場合、直ちに前日の飲み忘れた錠剤を服用し、当日の錠剤も通常の服薬時刻に服用する。2日以上服薬を忘れた場合は、気付いた時点で前日分の1錠を服用し、当日の錠剤も通常の服薬時刻に服用し、その後は当初の服薬スケジュールとおり服用を継続すること。 使用上の注意 慎重投与 (次の患者には慎重に投与すること) 1. 子宮筋腫のある患者[筋腫の腫大を促すことがあるので、定期的に内診や画像診断等の検査を行うなど慎重に投与すること。] 2. 40歳以上の患者[一般に心筋梗塞等の心血管系の障害が発生しやすくなる年代であるため、これを助長するおそれがある。] 3. 乳癌の既往歴のある患者[乳癌が再発するおそれがある。] 4. 乳癌の家族歴又は乳房に結節のある患者[エストロゲン投与と乳癌発生との因果関係についてその関連性を示唆する報告もあるので、定期的に乳房検診を行うなど慎重に投与すること。] 5. 喫煙者(「禁忌」の項参照) 6. 肥満の患者[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。] 7. 血栓症の家族歴を持つ患者[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。] 8. 前兆を伴わない片頭痛の患者[脳血管障害(脳卒中等)が発生しやすくなるとの報告がある。] 9. 心臓弁膜症の患者(「禁忌」の項参照) 10. 軽度の高血圧(妊娠中の高血圧の既往も含む)のある患者(「禁忌」の項参照) 11. 耐糖能の低下している患者(糖尿病患者及び耐糖能異常の患者)[耐糖能が低下することがあるので、十分コントロールを行いながら投与すること。] 12. ポルフィリン症の患者[症状が増悪することがある。] 13. 肝障害のある患者(「禁忌」の項参照) 14. 心疾患、腎疾患又はその既往歴のある患者[ナトリウム又は体液の貯留により症状が増悪することがある。] 15. てんかん患者[症状が増悪することがある。] 16. テタニーのある患者[症状が増悪することがある。] 重要な基本的注意 1. 本剤を避妊目的で使用しないこと。 2. 本剤の服用により、血栓症があらわれることがあるので、次のような症状・状態があらわれた場合には投与を中止すること。また、本剤服用患者に対しては、次のような症状・状態が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。 (1) 血栓症の初期症状下肢の疼痛・浮腫、突然の息切れ、胸痛、激しい頭痛、急性視力障害等 (2) 血栓症のリスクが高まる状態体を動かせない状態、顕著な血圧上昇がみられた場合等 3. 本剤服用中にやむを得ず手術が必要と判断される場合には、血栓塞栓症の予防に十分配慮すること。(「禁忌」の項参照) 4. 年齢及び喫煙量により心血管系の重篤な副作用の危険性が増大するとの報告があるので、本剤服用患者には禁煙するよう指導すること。(「禁忌」の項参照) 5. 本剤の投与に際しては、患者の病歴調査及び検診が必要である。この検診には、血圧測定、乳房・腹部の検査及び臨床検査が含まれる。本剤投与中は6ヵ月毎の検診を行い、1年に1回以上、子宮・卵巣を中心とした骨盤内臓器の検査を行うこと。また、1年に1回、子宮頸部の細胞診の実施を考慮すること。 6. 乳癌の検査は、患者に自己検診を行うよう指導すること。特に、乳癌の家族歴又は乳房に結節のある患者では注意が必要である。 7. 本剤投与中の器質的疾患を伴う月経困難症患者では、不正性器出血の発現に注意するとともに定期的に内診及び超音波検査等を実施して、器質的疾患の増悪の有無を確認すること。特に、子宮内膜症性卵巣嚢胞(卵巣チョコレート嚢胞)は、自然経過において悪性化することを示唆する報告があるので、画像診断や腫瘍マーカー等の検査も行うこと。本剤投与中に腫瘤が増大するなど器質的疾患の増悪が認められる場合は、他の治療法も勘案したうえで投与継続の可否を判断すること。 8. 本剤投与中は経過を十分に観察し、期待する効果が得られない場合には漫然と投与を継続せず、他の適切な治療を考慮すること。 9. 本剤の1年を超える投与における有効性及び安全性は確立していないので、1年を超える投与は治療上必要と判断される場合にのみ行い、定期的に画像診断及び臨床検査(血液検査等)を行うなど、患者の状態に十分注意すること。 10. ルナベル配合錠ULDのエチニルエストラジオールの用量はルナベル配合錠LDより低用量であり、臨床試験においてルナベル配合錠LDと比較して不正性器出血の発現率が高いことを踏まえ、症状や治療目標に応じて治療薬を選択すること。(「4.副作用」の項参照) 11. 服用中に不正性器出血が発現した場合、通常は投与継続中に消失するが、長期間持続する場合は、腟細胞診等の検査で悪性疾患によるものではないことを確認の上、投与すること。 12. 本剤の投与に際しては、問診、内診、基礎体温の測定、免疫学的妊娠診断等により、妊娠していないことを十分に確認すること。 13. 本剤投与により希発月経等の月経異常や不正性器出血がみられる。患者にはあらかじめ十分に説明し、通常の月経に比べて出血量が多く持続日数が長い場合あるいは月経の発来がない場合には、医師へ相談するよう指導すること。出血が続く患者には必要に応じて血液検査等を実施し、異常が認められた場合には鉄剤の投与又は本剤の投与中止など適切な処置を行うこと。 14. 服用中に消退出血が2周期連続して発来しなかった場合、投与継続に先だって妊娠していないことを確認すること。 15. 服用中に激しい下痢、嘔吐が続いた場合には本剤の吸収不良をきたすことがあり、妊娠する可能性が高くなるので注意すること。 16. 妊娠を希望する場合には、本剤の服用を中止後に月経周期が回復するまで避妊させることが望ましい。 17. 本剤は黄体ホルモンと卵胞ホルモンの配合剤であることから、黄体ホルモン又は卵胞ホルモンを含有する薬剤(経口避妊薬等)を使用している場合は、本剤の投与開始前に中止させること。また、本剤投与中にこれらの薬剤を使用しないよう患者に指導すること。 相互作用 併用注意 (併用に注意すること) 併用注意の表 薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 副腎皮質ホルモン プレドニゾロン等 三環系抗うつ剤 イミプラミン等 セレギリン塩酸塩 シクロスポリン テオフィリン オメプラゾール これらの薬剤の作用が増強するおそれがある。 本剤はこれらの薬剤の代謝を抑制すると考えられる。 リファンピシン バルビツール酸系製剤 フェノバルビタール等 ヒダントイン系製剤 フェニトインナトリウム等 カルバマゼピン グリセオフルビン ボセンタン モダフィニル トピラマート 本剤の効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大するおそれがある。 これらの薬剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促進すると考えられる。 テトラサイクリン系抗生物質 テトラサイクリン等 ペニシリン系抗生物質 アンピシリン等 本剤の効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大するおそれがある。 これらの薬剤は腸内細菌叢を変化させ、本剤の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられる。 テルビナフィン塩酸塩 黄体ホルモン・卵胞ホルモン配合剤との併用で、月経異常があらわれたとの報告がある。 機序不明 Gn-RH誘導体 ブセレリン酢酸塩等 これらの薬剤の作用を減弱するおそれがある。 これらの薬剤は性ホルモンの分泌を低下することにより薬効を示すため、性ホルモンである本剤の投与によってこれらの薬剤の効果を減弱する可能性が考えられる。 血糖降下剤 インスリン製剤 スルフォニル尿素系製剤 スルフォンアミド系製剤 ビグアナイド系製剤等 血糖降下剤の作用が減弱するおそれがある。血糖値その他患者の状態を十分観察し、血糖降下剤の用量を調節するなど注意する。 本剤は耐糖能を低下させ、血糖降下剤の作用を減弱させると考えられる。 ラモトリギン モルヒネ サリチル酸 これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。 本剤はこれらの薬剤のグルクロン酸抱合を促進すると考えられる。 テラプレビル エチニルエストラジオールのAUCが低下するおそれがある。 機序不明 HIV感染症治療薬 HIVプロテアーゼ阻害剤 ネルフィナビルメシル酸塩 リトナビル ダルナビル 非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤 ネビラピン エチニルエストラジオールのAUCが低下する。 機序不明 エトラビリン 本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 エトラビリンは本剤の代謝酵素(CYP2C9)を阻害すると考えられる。 フルコナゾール 本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 フルコナゾールは本剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害すると考えられる。 ボリコナゾール 本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 ボリコナゾールの血中濃度が上昇するおそれがある。 ボリコナゾールは本剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害すると考えられる。 本剤がボリコナゾールの代謝酵素(CYP2C19)を阻害すると考えられる。 アセトアミノフェン 本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 アセトアミノフェンの血中濃度が低下するおそれがある。 アセトアミノフェンはエチニルエストラジオールの硫酸抱合を阻害すると考えられる。 本剤が肝におけるアセトアミノフェンのグルクロン酸抱合を促進すると考えられる。 セイヨウオトギリソウ (St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 本剤の効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 この食品は肝の薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促進すると考えられる。 副作用 副作用等発現状況の概要 〔ルナベル配合錠LD〕 子宮内膜症に伴う月経困難症を対象とした臨床試験では、198症例に投与され、副作用(臨床検査値異常を含む)は、全解析対象例(198例)の87.9%(174例)に認められた。主なものは不正性器出血117例(59.1%)、悪心52例(26.3%)、頭痛32例(16.2%)、希発月経29例(14.6%)、上腹部痛17例(8.6%)、乳房不快感16例(8.1%)、月経過多14例(7.1%)であった。(承認時) 機能性月経困難症を対象とした臨床試験では、57症例に投与され、副作用(臨床検査値異常を含む)は、全解析対象例(57症例)の80.7%(46例)に認められた。主なものは不正性器出血37例(64.9%)、悪心8例(14.0%)、希発月経7例(12.3%)、下腹部痛4例(7.0%)、上腹部痛3例(5.3%)、頭痛3例(5.3%)、過少月経3例(5.3%)、頻発月経3例(5.3%)、血中フィブリノゲン増加3例(5.3%)であった。(効能追加時) 〔ルナベル配合錠ULD〕 月経困難症を対象とした臨床試験において、256例に投与され、副作用(臨床検査値異常を含む)は、全解析対象例(254例)の94.9%(241例)に認められた。主なものは不正性器出血206例(81.1%)、希発月経91例(35.8%)、頭痛44例(17.3%)、悪心31例(12.2%)、月経過多30例(11.8%)、過少月経29例(11.4%)、頻発月経28例(11.0%)、乳房不快感16例(6.3%)、下腹部痛15例(5.9%)であった。(承認時) 重大な副作用 1. 血栓症 頻度不明注1) 血栓症(四肢、肺、心、脳、網膜等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、下肢の疼痛・浮腫、突然の息切れ、胸痛、激しい頭痛、急性視力障害等の初期症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 2. アナフィラキシー 頻度不明注1) アナフィラキシー(呼吸困難、蕁麻疹、血管浮腫、そう痒感等)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 その他の副作用 その他の副作用の表 種類/頻度 5%以上注2) 0.1~5%未満注2) 頻度不明注1) 過敏症注3) 発疹、薬疹、顔面浮腫 血液 貧血 内分泌代謝注4) 浮腫、体重増加、体重減少、高プロラクチン血症 高脂血症 精神神経 頭痛 倦怠感、めまい、いらいら感、ふらつき、感覚鈍麻、嗅覚錯誤、眠気、不眠症、感情不安定、顔面感覚鈍麻、片頭痛、異常感、知覚過敏、睡眠障害 神経過敏、頭重、しびれ感 眼注4) 霧視 網膜血流障害による視力障害 循環器 血圧上昇、動悸、ほてり、末梢性浮腫、起立性低血圧 消化器 悪心、上腹部痛 嘔吐、腹痛、下痢、便秘、胃痛、腹部膨満、鼓腸、胃炎、過敏性腸症候群、胃不快感、歯痛、排便痛、消化管運動障害、口内炎、食欲不振、痔核、腸炎、腹部不快感、消化不良、胃腸炎 口渇、胸やけ、食欲亢進 肝臓注4) 肝機能異常 黄疸 皮膚 ざ瘡、湿疹、蕁麻疹、多形紅斑、アトピー性皮膚炎、女性陰部そう痒症、アレルギー性鼻炎、紅斑、そう痒症、皮膚乾燥、紫斑 色素沈着注5) 筋・骨格 下肢痛、背部痛 腎・尿路 尿道炎、尿中蛋白陽性 卵巣 出血性卵巣嚢胞、卵巣新生物、卵巣嚢胞、卵巣血腫、卵巣出血 子宮 不正性器出血(破綻出血、点状出血)、希発月経、月経過多、下腹部痛、過少月経、頻発月経 無月経、不規則月経、性器分泌物、子宮肥大、消退出血不規則、性交出血、子宮類線維腫の変性、子宮平滑筋腫、子宮頸管ポリープ、月経前症候群、子宮出血 経血量の変化、帯下の増加 乳房 乳房痛、乳房不快感 乳房緊満感、乳房萎縮、乳汁分泌、乳癌、乳房腫瘤、乳汁漏出症、線維嚢胞性乳腺疾患、乳腺線維腺腫 臨床検査 AST(GOT)増加、 ALT(GPT)増加、γ-GTP増加、プラスミノーゲン増加、血中トリグリセリド増加、血中コレステロール増加、血中フィブリノゲン増加、血中鉄減少、血小板数増加、血中ビリルビン増加、血中鉄増加、子宮頸部スミア異常 その他 性欲減退、熱感、胸部不快感、炎症性疼痛、帯状疱疹、副鼻腔炎、齲歯、カンジダ症、鼻炎、髄膜腫、発熱、耳鳴、外陰腟乾燥 その他の副作用の注意 注1)同一成分の製剤の添付文書内容に基づき記載した。 注2)発現頻度は用量追加の承認時までの臨床試験の結果をあわせて算出した。 注3)投与を中止すること。 注4)投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 注5)長時間太陽光を浴びないよう注意すること。 妊婦、産婦、授乳婦等への投与 1. 妊婦には投与しないこと。 2. 妊娠が確認された場合には投与を中止すること。なお、2周期連続して消退出血が発来しなかった場合、妊娠している可能性があるため、妊娠の有無について確認すること。[妊娠中の服用に関する安全性は確立されていない。] 3. 授乳中の患者には投与しないこと。[母乳の量的質的低下が起こることがある。また、母乳中への移行、児において黄疸、乳房腫大が報告されている。] 小児等への投与 小児等に対する安全性は確立されていない(使用経験がない)。 臨床検査結果に及ぼす影響 含有するエチニルエストラジオールの作用による血清蛋白(コルチコイド結合性グロブリン、サイロキシン結合性グロブリン等)の増加により、総コルチゾール、総T3、総T4の上昇がみられることがある。また、これらの遊離型は変化しないとされている。これら検査値の判定に際しては注意すること。 適用上の注意 薬剤交付時PTP包装の薬剤は PTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。] その他の注意 1. 外国の疫学調査の結果、静脈血栓症のリスクは、経口避妊薬を服用している女性は服用していない女性に比し、3.25~4.0倍高くなるとの報告がある。 また、静脈血栓症のリスクは経口避妊薬服用開始の最初の1年間において最も高くなるとの報告がある。 2. 外国での疫学調査の結果、経口避妊薬の服用により乳癌及び子宮頸癌になる可能性が高くなるとの報告がある。 3. 外国で、経口避妊薬を2年以上服用した場合、良性肝腫瘍が 10万人当たり3.4人発生するとの報告がある。 また、腫瘍の破裂により腹腔内出血を起こす可能性がある。一方、悪性肝腫瘍(肝癌)の発生率は極めて低く、100万人当たり1人に満たない。 4. 卵胞ホルモン剤を妊娠動物(マウス)に投与した場合、児の成長後腟上皮及び子宮内膜の悪性変性を示唆する結果が報告されている。また、新生児(マウス)に投与した場合、児の成長後腟上皮の悪性変性を認めたとの報告がある。 5. 外国で、経口避妊薬の服用により全身性エリテマトーデス(SLE)の悪化、溶血性尿毒症症候群(HUS)があらわれたとの報告がある。 6. 外国で、経口避妊薬の服用による角膜厚の変化等によりコンタクトレンズがうまく調整されないため、視力・視野の変化、装用時の不快感等がみられたとの報告がある。 薬物動態 1. 吸収・血中濃度 〔ルナベル配合錠LD〕 1) 単回投与1) 健常成人女性29例への本剤(ノルエチステロン1mg、エチニルエストラジオール0.035mg)単回投与時の薬物動態パラメータは、以下のとおりであった。(表1参照) 2) 反復投与2) 健常成人女性9例に本剤と同一成分・含量の薬剤を21日間反復投与した場合の薬物動態パラメータは、以下のとおりであった。(表2参照) 〔ルナベル配合錠ULD〕 1) 単回投与3) 健康成人女性12例への本剤(ノルエチステロン1mg、エチニルエストラジオール0.02mg)単回投与時の薬物動態パラメータは、以下のとおりであった。(表3参照) 2) 反復投与 ノルエチステロン、エチニルエストラジオールともに投与4日目から定常状態に達すると考えられる。 2. 代謝4) ノルエチステロンは主にステロイド骨格中のA環の還元により代謝され、その後硫酸抱合あるいはグルクロン酸抱合を受ける。エチニルエストラジオールは肝ミクロゾーム代謝酵素によって不活性代謝物へ変換され、その後硫酸抱合、あるいはグルクロン酸抱合を受ける(ヒト)。 3. 排泄5) ノルエチステロン及びエチニルエストラジオールは主に胆汁を経由して、糞中に排泄された(ラット)。 薬物動態の表 表1 〔ルナベル配合錠LD〕単回投与時の薬物動態パラメータ Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr) AUC0-∞ (ng・hr/mL) ノルエチステロン 12.4±4.4 1.7±1.0 6.8±1.1 75.2±34.1 エチニルエストラジオール 0.094±0.031 1.4±0.5 9.3±3.7 0.923±0.357 (n=29、平均値±標準偏差) 表2 〔ルナベル配合錠LD〕反復投与した場合の薬物動態パラメータ Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr) AUC0-24 (ng・hr/mL) ノルエチステロン 22.4±11.1 2.6±3.7 9.7±2.2 175.7±51.3 エチニルエストラジオール 0.172±0.052 1.3±1.0 12.5±2.7 1.999±0.455 (n=9、平均値±標準偏差) 表3 〔ルナベル配合錠ULD〕単回投与時の薬物動態パラメータ Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr) AUC0-24 (ng・hr/mL) ノルエチステロン 12.5±6.2 1.8±0.8 7.4±1.9 69.2±36.3 エチニルエストラジオール 0.056±0.017 1.5±0.4 5.5±2.2 0.368±0.171 (n=12、平均値±標準偏差) 臨床成績 〔ルナベル配合錠LD〕 (1) 子宮内膜症に伴う月経困難症 1) 第III相比較試験(プラセボ対照二重盲検試験)6) 子宮内膜症に伴う月経困難症患者(本剤群:21~44歳、平均31.7歳、プラセボ群:20~48歳、平均31.5歳)を対象とした4周期投与のプラセボ対照比較試験において、本剤は月経困難症スコア合計注6)の変化量でプラセボに対して有意差(2標本t検定:p<0.0001)が認められた。(表4参照) 2) 長期投与試験7) 子宮内膜症に伴う月経困難症患者(18~45歳、平均30.6歳)を対象とした、本剤13周期投与の長期投与試験における月経困難症スコア合計注6)の推移は以下のとおりであった。(表5参照) (2) 機能性月経困難症 第III相比較試験(プラセボ対照二重盲検試験)8) 機能性月経困難症患者(本剤群:20~42歳、平均29.1歳、プラセボ群:20~44歳、平均29.2歳)を対象とした4周期投与のプラセボ対照比較試験において、本剤は月経困難症スコア合計注6)の変化量でプラセボに対して有意差(2標本t検定:p<0.001)が認められた。(表6参照) 〔ルナベル配合錠ULD〕 (1) 第III相比較試験(プラセボ対照二重盲検試験)9) 月経困難症患者(本剤群:17~50歳、平均32.4歳、プラセボ群:20~48歳、平均30.4歳)を対象とした4周期投与のプラセボ対照比較試験において、本剤は月経困難症スコア合計注6)の変化量でプラセボに対して有意差(2標本t検定:p<0.001)が認められた。 (2) 長期投与試験10) 子宮内膜症に伴う月経困難症患者(20~47歳、平均33.2歳)を対象とした本剤13周期投与の長期投与試験において、月経困難症に対する効果は本剤投与期間中持続することが確認された。また、副作用の発現率は低下傾向を示し、発現率が上昇傾向を示す副作用は認められなかった。 臨床成績の表 表4 〔ルナベル配合錠LD〕子宮内膜症に伴う月経困難症:第III相比較試験(プラセボ対照二重盲検試験)6) 投与前 (-1周期) 最終観察周期 (4周期投与後又は中止時) 本 剤 4.4±1.12(n=49) 2.4±1.43(n=49) プラセボ 4.3±1.02(n=47) 3.7±1.27(n=47) (平均値±標準偏差) 表5 〔ルナベル配合錠LD〕子宮内膜症に伴う月経困難症:長期投与試験7) 投与前 (-1周期) 1周期 投与後 3周期 投与後 6周期 投与後 9周期 投与後 13周期 投与後 4.3±0.99 (n=123) 2.7±1.90 (n=123) 2.1±1.67 (n=121) 1.8±1.61 (n=115) 1.5±1.64 (n=107) 1.5±1.64 (n=107) (平均値±標準偏差) 表6 〔ルナベル配合錠LD〕機能性月経困難症:第III相比較試験(プラセボ対照二重盲検試験)8) 投与前 (-1周期) 最終観察周期 (4周期投与後又は中止時) 本 剤 3.8±0.94(n=52) 1.2±1.26(n=52) プラセボ 3.6±0.71(n=55) 2.2±1.43(n=55) (平均値±標準偏差) 表7 〔ルナベル配合錠ULD〕第III相比較試験(プラセボ対照二重盲検試験)9) 投与前 (-1周期) 最終観察周期 (4周期投与後又は中止時) 本 剤 4.1±1.00(n=105) 1.8±1.57(n=105) プラセボ 4.2±0.95(n=54) 2.9±1.55(n=54) (平均値±標準偏差) 注6)月経困難症スコア合計(月経困難症の程度+鎮痛薬の使用) 程度 内容 スコア 月経困難症の程度:な し なし 0 月経困難症の程度:軽 度 仕事(学業・家事)に若干の支障あり 1 月経困難症の程度:中等度 横になって休憩したくなるほど仕事(学業・家事)への支障をきたす 2 月経困難症の程度:重 度 1日以上寝込み、仕事(学業・家事)ができない 3 鎮痛薬の使用:な し なし 0 鎮痛薬の使用:軽 度 直前(あるいは現在)の月経期間中に、鎮痛薬を1日使用した 1 鎮痛薬の使用:中等度 直前(あるいは現在)の月経期間中に、鎮痛薬を2日使用した 2 鎮痛薬の使用:重 度 直前(あるいは現在)の月経期間中に、鎮痛薬を3日以上使用した 3 薬効薬理 本剤は、排卵抑制作用及び子宮内膜増殖抑制作用により、プロスタグランジンの産生を抑制し、子宮平滑筋収縮等による疼痛を緩和すると考えられる。 有効成分に関する理化学的知見 1. 一般名:ノルエチステロン(JAN)、Norethisterone(JAN、INN) 化学名:17-Hydroxy-19-nor-17α-pregn-4-en-20-yn-3-one 分子式:C20H26O2 分子量:298.42 構造式: 性 状:白色~微黄白色の結晶性の粉末で、においはない。 エタノール(95)、アセトン又はテトラヒドロフランにやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水に極めて溶けにくい。 光によって変化する。 融 点:203~209℃ 2. 一般名:エチニルエストラジオール(JAN)、Ethinylestradiol(JAN、INN) 化学名:19-Nor-17α-pregna-1,3,5(10)-triene-20-yne-3,17-diol 分子式:C20H24O2 分子量:296.40 構造式: 性 状:白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。 ピリジン又はテトラヒドロフランに溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。 融 点:180~186℃又は142~146℃ 包装 ルナベル配合錠LD:PTP 84錠(21錠×4)、210錠(21錠×10) ルナベル配合錠ULD:PTP 63錠(21錠×3)
主要文献及び文献請求先 主要文献 1) ノーベルファーマ株式会社 社内資料(健常成人女性への単回投与後の血中濃度検討). 2) ノーベルファーマ株式会社 社内資料(臨床第I相試験-反復投与試験). 3) ノーベルファーマ株式会社 社内資料(健康成人女性への単回投与試験). 4) Orme ML'E, et al. Clin. Pharmacokinet.1983; 8: 95-136. 5) 百瀬裕子ほか,基礎と臨床 1990; 24: 4841-4872. 6) Harada T, et al. Fertil. Steril. 2008; 90: 1583-1588. 7) 百枝幹雄ほか, 産科と婦人科 2008; 75: 1165-1181. 8) Harada T, et al. Fertil. Steril. 2011; 95: 1928-1931. 9) ノーベルファーマ株式会社 社内資料(第III相比較試験-プラセボ対照二重盲検試験). 10) ノーベルファーマ株式会社 社内資料(第III相長期投与試験). 文献請求先 主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。 日本新薬株式会社 医薬情報センター 〒601-8550 京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14 フリーダイヤル 0120-321-372 TEL 075-321-9064 FAX 075-321-9061 投薬期間制限医薬品に関する情報 *ルナベル配合錠ULDは新医薬品であるため、厚生労働省通知「保医発0827第2号」(平成25年8月27日付)に基づき、平成26年8月末日までは、投薬期間は1回30日分を限度とされています。 製造販売業者等の氏名又は名称及び住所 販売 日本新薬株式会社 京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14 製造販売元 ノーベルファーマ株式会社 東京都中央区日本橋小舟町12番地10
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